【応援メッセージのご紹介】吉本幸司先生より

吉本幸司先生より、本クラウドファンディングへの応援メッセージをいただきましたので、ご紹介いたします。

私は、脳神経外科医として脳腫瘍の治療を専門にしています。これまでお子さんの脳腫瘍の患者さんの手術を多く担当してきました。しかし、腫瘍の性格上、手術だけでは限界があり、どうしても救えないお子さんも数多くいました。今での私の脳裏に刻まれています。

若い時期、脳腫瘍は手術だけでは治せないと思い、治療に使える薬について研究したくてアメリカで研究生活を送りました。その頃アメリカでは、患者さんの腫瘍の遺伝子解析を行い、その遺伝子変化を標的にする薬を使って治療をする分子標的治療が実際に行われていた時期でした。

それから約20年が経ち、日本でもそのような薬による治療がやっと行える環境が整ってきました。私達の病院でも、手術で脳腫瘍を部分的にしか摘出できなかったお子さんが、小児科の先生が分子標的約治療を行ったところ驚くぐらい効果があったことも経験しました。以前では考えられなかった画期的な治療です。

しかし、このような分子標的治療薬による治療を行うためには、多くの遺伝子変化を解析する事が必要ですが、まだ日本では十分保険収載されていません。今回高度な遺伝子検査に基づいて、子どもたちによりよい診断、そして治療に結びつくようにクラウドファンディングを立ち上げました。何卒ご支援をよろしくお願い致します。

九州大学大学院医学研究院脳神経外科
吉本幸司