秋作 いきもの日紀 No.4　～「ヤマネたちの道」～

「ヤマネの道」づくりのはじまり

道路などで森が分断された場所に、ヤマネのための移動経路や歩道橋を確保しようと初めて取り組んだのは、1997年の八ヶ岳山麓でのことでした。

 

有料道路建設にともない、森の土と樹をまるごと除去する「切土工法」の計画に対し、わたしたちは「トンネルにしてはどうか」と提案しました。

 

この提案を受け入れてくださった山梨県は、23億円をかけてトンネルを建設。

 

①「ヤマネ・いきものトンネル」

 

森はそのまま保全され、現在もその森ではヤマネやいきものたちがすくすくと暮らしています。

わたしたちはこのトンネルを「ヤマネ・いきものトンネル」と名づけました。

 

5つのタイプを開発

それ以来、1998年に「ヤマネブリッジ」、2007年に「アニマルパスウェイ」、2021年には「ミエノワアニマルパスウェイ」と「ヤマネトンネル」など、企業・国・山梨県・北杜市と連携しながら、これまでに5タイプの移動経路を開発してきました。

②ヤマネブリッジ

 

③アニマルパスウェイ

 

 

 

 

 

④ミエノワアニマルパスウェイ

森を分断する工事用道路

 

 

⑤ヤマネトンネル

 

しかし、全国への普及にはまだ至っていません。

 

 

共生のしくみを、社会の「ふつう」に

アニマルパスウェイは、人の活動とヤマネや森の動物たちが共生するための具体的なしくみです。私たちは、こうした取り組みがもっと社会の中で「ふつうのこと」になるようにしたいと思っています。

 

私たちは、今、そのため、フィールドでは、富士山、八ヶ岳、三重で調査し、さらに和歌山でも展開したいと思っています。

 

また、フィールド活動に加え、地方自治体や国の行政府にもアニマルパスウェイの必要性を伝える活動を続けています。

 

「伝えること、知らせることが、保全への大事な手段」だからです。

 

昨日6月27日も、ある大きな行政府に赴き、これまで開発してきた5タイプについてご紹介してきました。

 

多くの方々に伝え、パートナーシップを紡ぎながら、保全に向けて一歩ずつ歩んでいきたいと願っています。

守るために、まず知ってもらうこと

　ヤマネは、知らないと守れない
　みんなが参画しないと、自然は守れない
　人々に知らせることが、みんなの参画と連携への第一歩

そして、その活動の土台にあるのが、科学的な研究です。
糞の調査や発信機による追跡調査が、研究の発展に向けた「鍵」になります。

皆さまのご支援に感謝を込めて

そんなことを実施している小さな私たちの活動へのみなさんからのご支援、感謝です。

 

あと　2日となったクラウドファンディング　ふんばります

 

　応援　よろしく　お願いします。

どうか、引き続きの応援をよろしくお願いいたします。