音楽フェスを開催し、子どもたちの社会的自立と地域活性の場を創りたい

宮城県大崎市　～不登校の子どもたちが安心して過ごせるフリースクール～

 

こんにちは！髙橋雅道と申します。

大崎市岩出山で不登校の子どもたちの居場所支援としてフリースクールを運営しています。

 

現在、全国で約25万人もの子どもたちが不登校の状態にあり、昨年に比べて5万人近く増加しています。宮城県でも5,000人以上の子どもたちが今も不登校であり、学校以外の居場所や学びの場を必要としています。

 

フリースペース道では、3年目を迎えた今年度、15名以上の子どもたちが宮城県内からフリースペース道に通っています。中には、片道2時間以上かけて通ってくれている子もいます。

おばあちゃん家に来たような、あたたかい雰囲気の中、みんな毎日元気に過ごしています。

 

 

 

なぜフリースクールを始めたのか

 

みなさんのご支援をいただきながら、平日週5回フリースペース道を開所しています。

何度も経済的な理由により存続危機を迎えましたが、多くの方々の助けのおかげで乗り越えることができ、おかげさまでもうすぐ丸3年を迎えようとしています。

 

なぜフリースクールを始めたのか。

フリースクールを始めると決意したとき、不登校の問題は喫緊に取り組むべき課題として捉えていたことはもちろんです。

しかしながら、その根底にあったものは「東日本大震災」でした。

 

私の子どもの頃、祖父母は宮城県仙台市に住んでおり、夏休みなどの帰省時はよく家族で仙台に遊びに行った記憶が残っています。宮城県は、私にとって子どもの頃の思い出がたくさん詰まっている場所でした。

そんな中、東日本大震災が発生。

私は当時仕事の関係で札幌にいました。札幌の自宅で被災地の映像を見る度にとてもショックを受けました。そして、何か復興のお手伝いをしたいと思いましたが仙台空港は長らく閉鎖、陸路でもなかなか現地にたどり着けない状態でした。

もどかしい思いが続いたある日、ふと思ったのです。

 

「宮城の子どもたちを育てて、その子どもたちが将来宮城で活躍する人材になれば、震災復興のお手伝いができるのではないか。」

 

その一心で宮城に戻り、その後いろいろなご縁が巡って宮城県の北部にある大崎市に住むことになりました。

 

フリースクールを始めると決意した時も、不登校で悩んでいる子どもたちが輝く居場所・学びの場を創り、子どもたちと一緒に宮城の未来を拓いていこうと強く思ったのでした。

 

 

 

フリースクールで成長する子どもたち

 

フリースペース道に通っている子どもたち。とても多才な子ばかりです。

絵が得意な子、工作が好きな子、パズルを一瞬で解いてしまう子、簡単に電子回路を組み立てる子などなど。

スタッフたちも、いつもその能力に驚く日々です。

 

 

そして何よりも素晴らしいのは、彼らの持っている「自立力」です。

 

彼らは常に自分自身を見つめ、考え、そして行動に向かおうと日々努力しています。

実際にフリースペース道を卒業した子どもたちは、中学校卒業後に親元を離れて県外の高校へ進学するなど、強い意志と目標を持って前に進んでいます。

今通っている子たちも、日々の活動を通して自立力を養っています。

 

 

 

様々な活動を通した学びの場の必要性

 

これらの成長の元になったのは、地元大崎市のご縁で繋がった方々による「体験活動」です。

「藍染め体験」「農業体験」「料理講座」「鳴子発電所・ダム見学会」「JR陸羽東線ツアー」「リンゴ狩り体験」など・・・。様々な活動を通して多くの体験の機会をいただきました。

 

 

 

 

子どもたちは「体験活動」を通して、自身の能力や周りとのコミュニケーション力、地域の方々との信頼関係づくりを行ってきました。

何よりも、自分たちを応援してくれている大人たちに囲まれ、一緒に活動することで「もっと何かをやりたい」「何かに挑戦したい」という気持ちが自然に生まれるようになるのです。

 

これらの活動を経て、子どもたちが更に成長するために、今まで以上の経験の場が必要となってきました。

 

そんな中、今回のプロジェクトを計画する決め手となった、ある出来事が起きたのです。

 

 

今回のプロジェクト計画の決め手となった「2つのできごと」

 

＜フリースペース道のイベント出店にて＞

 

フリースペース道では、日頃の活動をみなさんに知っていただきたいことと、少しでも地域のお力になれるよう、大崎市内で開催されたお祭りやイベントに出店させていただいてました。

イベントに来た子どもたちが楽しんでもらえるよう「あめちゃんすくい」での出店です。

 

昨年11月にも地元岩出山で開催されたマルシェに出店することになり、その準備をしていた時にフリースペース道の中学生の子がおもむろに、

 

「私、小さな人形を作ったので、見てください！」

 

と、話してくれました。

見てみると、毛糸で作ったかわいい人形が3個出来上がっていました。

周りの子どもたちも「かわいい！」「すてき！」と大絶賛

 

そのとき、ふとある子が、

 

「このお人形を、今度のマルシェで売ってみたらいいんじゃないかな？」

 

と話してくれました。

突然の提案に人形を作った子も初めは戸惑い気味でしたが、快く賛同してくれました。

早速製作に取りかかり、合計9個の人形を作ってくれました。

 

そして、マルシェ当日。

会場でスタッフが出店準備をしていたら、驚くことが起こったのです。

 

フリースペース道の子どもたちが会場に来てくれて、一緒に出店の準備を手伝ってくれました。

机や椅子を運んだり、テントを設営したり、あめちゃんすくいの備品を並べたりと、みんなで協力して作業をしてくれました。

 

そして、これで終わりではありませんでした。

 

なんと、あめちゃんすくいのお店番もしてくれたのです！

お客さんの呼びかけ、ちびっこたちに優しく声がけやお礼、大人顔負けの接客。

そして中学生の子が作った毛糸の人形も、お客さんとの会話を楽しみながら販売していました。

 

 

 

お客さんたちも、あめちゃんすくいを楽しんでくれたり、「お人形かわいい！」と話してくれたり、マルシェを楽しんでいる様子。

子どもたちも、お客さんのあたたかな反応にとても嬉しかったようで、ずっと笑顔でイベント参加していました。

 

そして、お人形は9個全部完売！！

あめちゃんも仕入れ分は全部無くなって見事に出店終了となりました！

なによりも、子どもたちの達成感と充実感に満ちた表情が印象的でした。

私は、この日のできごとから、あらためて子どもたちの可能性を強く感じました。

 

もっと彼らの持っている能力を活かし、経験を積める環境を作れないだろうか。

 

これが、今回のプロジェクト計画に至った理由の1つです。

 

 

＜大崎市内にある魅力溢れる公園＞

 

フリースペース道の活動の1つに、大崎市内の公園などに遠足に行くイベントがあります。

遠足は子どもたちも楽しみにしているイベントですが、ある場所に訪問したときに一同びっくりしたことがあったのです。

 

大崎市松山にある「御本丸公園」。

かつて伊達政宗公の家臣である茂庭家のお城もあった場所。

コスモスが綺麗に咲くことで有名な公園ですが、行ってみると立派な野外音楽堂が！

 

 

そして、地元のおじいちゃんおばあちゃんたちが散策を楽しんでいました。

公園に来ていたおばあちゃんが、私たちに声をかけてくださいました。

 

「コロナが長引いて、ご近所づきあいも減ってしまった。今日は公園に子どもたちも来て、なんだか楽しいねぇ。」

 

お話を聞いてみると、コロナ禍で3年も夏祭りなどが中止になり。地元の方々が交流できる機会がほとんど無くなってしまったそうです。コロナ禍以前は、ここ御本丸公園にてカラオケや演奏会など音楽を通した交流も盛んだったそうです。

 

こんな素敵な場所を、もっと多くの人に知ってもらいたい！

みんなが交流し、憩える公園にしたい！

 

帰りの道中、子どもたちと一緒に話しながら帰りました。

 

 

そして、もう１カ所。

フリースペース道がある大崎市岩出山にある旧有備館。

こちらは、伊達政宗公も居城していた岩出山城のお膝元。

旧有備館は、伊達家が開いた「日本最古の学校」とも言われています。

 

周辺には素敵な駅前広場や公園もあり、フリースペース道の子どもたちも遊具などで楽しんでいます。

かつて、仙台駅のステンドグラス前にあった伊達政宗公の騎馬像もあります。

騎馬像の写真をご覧いただいて、懐かしいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

 

 

旧有備館を見学した際、地元岩出山の方がお話してくださいました。

 

「政宗さんゆかりの岩出山に、もっとたくさんの人がきてくれたらねぇ。」

 

たしかに！

フリースペース道もお世話になっている岩出山。

 

岩出山の魅力を多くの人に知ってもらい、岩出山に訪れてほしい！

フリースペース道の子どもたちと一緒に、岩出山の発展のお手伝いをしたい！

 

以上より、この度立ち上げたプロジェクトはこちらです。

 

 

【音楽フェスを開催して、子どもたちの社会的自立と地域活性の場をつくりたい】

 

大崎市松山御本丸公園（2023年4月9日）および、大崎市岩出山有備館駅（2023年10月22日）にて「音楽フェス」を開催します。

名付けて、

 

「松山御本丸公園 さくら音楽祭」と

「岩出山有備館 伊達な音楽祭」

 

松山御本丸公園は4月の桜を楽しみながらの音楽祭、岩出山有備館駅は10月の紅葉を眺めながらの音楽祭です。大崎市の四季折々の姿を感じられるイベントになります。

 

そして、この音楽祭はフリースペース道をはじめとして、宮城県各地のフリースクールに通う子どもたちが中心となって運営します。

 

音楽フェスは、内容の企画、会場の手配や各種手続き、当日のステージ出演、司会進行、会場設営、会場の案内など、多くの役割があります。

子どもたちの適性や希望を見極めながら、各々が活躍する場を提供し、経験を積んでいく機会を創ります。

 

 

 

また、音楽ステージでは地域のみなさんを中心に出演していただきます。

知っている人やご近所さんがステージで披露する。これだけでも、みんなワクワク！

地元の子どもたちにも出演してもらい、ご家族みんなで音楽祭を楽しんでもらいます。

 

もちろん、子どもも大人も楽しめる会場になるよう、各種出店も募ります。

フリースペース道も、子どもたちが企画・準備をした内容で出店します。

 

音楽祭を通して、フリースクールの子どもたちの輝く場、コロナ禍の中で分断されてしまった地域のみなさんの交流の場を創ります。

いわば、

 

【子どもたちの社会的自立と地域交流のコラボレーション】

 

の機会にしたいと思います。

たくさんの人たちが笑顔溢れる音楽祭を目指します。

 

 

～音楽祭の先に目指すもの～

 

 

■音楽フェスの定期開催と拡大

子どもたちの社会的自立と地域交流の場として、音楽フェスの定期開催を継続していきます。

また、大崎市の魅力ある公園や場所で新たな音楽フェスの開催を進めます。

 

■子どもたちが運営主体となったイベントの開催

フリースクールに通う子どもたち自身が100％企画立案し、運営まで一貫して行うイベントを開催します。

イベントを通して様々な経験を積み、社会的自立に向けて前進するお手伝いをします。

 

■地域のみなさんが交流できる場の創造

音楽フェスを通してご縁で繋がったみなさんと、日常的に交流できる場を創り、地域活性のお手伝いをします。

 

そして、10年後に子どもたちが大人になったとき、大崎市や宮城県各地で地域発展に貢献する人材になることを願います。

 

「子は地域の宝」。

子どもたちを育てることが未来の日本を創ることであると考えます。

ぜひ、一緒に子どもたちの成長を見守っていきませんか。

 

 

～リターンの紹介～

フリースペース道からの感謝のメッセージ、自然の魅力たっぷりの大崎の名産品をお送りします。

全国のみなさんに、宮城県大崎市を知っていただけるとありがたいです。

それぞれの音楽祭のご案内も差し上げます。

ご都合が合えば、ぜひ大崎市にお越しください！

フリースペース道の子どもたちも喜ぶと思います。

 

 

～ご支援金の使用用途～

みなさんからいただいたご支援金は、2回の音楽フェス開催における施設利用料、音響や備品等の設置費、イベント保険料、フリースクールの子どもたちが企画したものの準備費に活用させていただきます。

 

みなさんのご厚意を、フリースペース道に関わる方々に責任をもってつなぎます。

子どもたちの社会的自立、そして大崎市の地域活性の場が創れるよう、みなさんのご支援をよろしくお願い致します。

 

 

※新型コロナウイルス感染状況等、やむを得ない事情により予定通り開催できなかった場合、開催日時をあらためて再設定し、開催致します。