ご支援への御礼と当館の所蔵資料について

９月１日（月）に「賀川豊彦記念松沢資料館　常設展示図録作成プロジェクト」を開始してから３日が経ちました。プロジェクトを開始してから日が浅いにも関わらず、多くのご支援をいただきありがとうございます。今回のプロジェクトを機縁として、当館の所蔵資料について少しずつお伝えさせていただければと存じます。

最初にお伝えするのは、当館の常設展示室に展示されている賀川豊彦の共済に関する揮毫となります。こちらの揮毫の原本はＪＡ共済連全国本部役員会議室に掲げられておりますが、複写したものを当館並びに全国のＪＡやＪＡ共済連各本部で大切に保存しております。こちらは１９５６年の１月１日に賀川が書いたもので、「日本の再建は生命共済から　農村復興は農協互助組織による長期資金の獲得に始まる」と記されております。１９４７年の農業協同組合法に共済規定が盛り込まれることによって、協同組合による共済事業が可能となりました。全共連（現ＪＡ共済連）は共済運動推進のために協同組合共済の生みの親ともいうべき賀川に揮毫を依頼して、記されたものとなります。このような貢献から賀川は「ＪＡ共済の父」と呼ばれ、現在のＪＡ共済・ＣＯ・ＯＰ共済・こくみん共済Ｃｏｏｐといった各協同組合共済の発展の礎となりました。