インドネシア社会に貢献するビデオを学生たちが作ります。
ロンボク島撮影記 4
5月8日(日)晴れ
08:30より「ヨード液を使った手洗い指導解説ビデオ」を撮影
解説ビデオの撮影は簡単そうで実は「影を作らない照明」「クリアな音声」「一目瞭然の映像」という水準以上の照明、録音、撮影技術が求められます。
上の「解説1」はホテルの部屋で撮影しましたが、「影を作らない照明」として、直射日光が当たらない時間帯に窓際(左側が窓)に撮影場所を設定し、右側からレフで外光を反射させて照度のバランスを取って影を消しています。「クリアな音声」の為には、TVはもちろん、換気扇や冷蔵庫、クーラーなどを止め、マイクの感度を下げ、その分被写体にできるだけマイクを近づけて収録します。「分かりやすい映像」の為には、必要なもの以外を片付けて解説者と解説用品だけというシンプルな構図にします。
解説2は、用品の説明。ホテルの白壁、レフの反射光で照明状況を整え、カメラアングルは三脚を最高にして「見下ろす」ポジションにします。この時、レンズのピントが合う最短距離(今回のカメラは80㎝)に気をつけます。また、用品はパンフォーカス(すべてにピントが合っている状態)に近い状態が求められますので、カメラの感度を上げるなどの工夫が必要です。
解説3は、容器の水にヨード液を加えて攪拌している場面。容器を壁から離して背景をボカし、ヨード液が混ざっていく様子をつぶさに見せます。三脚を机の高さにして長焦点のレンズを使いポートレートを撮る要領で撮影します。
解説4・5は、手に澱粉入りの糊を塗る場面。カメラポジションを変えて、この解説のポイントに入ってきたことを示します。澱粉入りの糊を手に塗り、乾いてからいつものように手を洗います。そして手を乾かします。
解説7・8 再びカメラポジションを机の正面に戻し、三脚を一番高くして手の色が変化する場面が一目瞭然に分かるように撮影します。
「『いつもやってる手洗い』では、汚れが十分に落ちていない」ことが視覚的に認識できる、とても効果的な指導方法だと感激しました。
ところで、カメラポジションを決めるのに時間がかかると出演者の緊張感が途切れてしまいます。また、時間が経つにつれて明るさが変化していきます。練習はしても本番は1回で撮って、リズムよく撮影を進めることが肝心です。
さて、10:30にホテルをチェックアウトし、機材と私物を2台のタクシーに積んで、保健所のスタッフさんのお宅へ向かいました。ここからは観光ボランティアの山本さんも合流しました。というのも、ご家庭での撮影が済んだら、引き続いて観光PRビデオの撮影にとりかかるからです。
Taxiを降りて約30m路地を入った所がお宅でした。全員で荷物を運んで一か所に固め、機材を準備します。
学生達は、柳澤さんが訪ねて行くところからの撮影を想定していました。感心なことに、ドキュメンタリー風に柳澤さんをずっとフォローしていかず、シーンごとのテーマをどう撮れば良いのか、内容を絞って考えていました。
このロケまでに授業で、台本を作り、いくつのシーンで全体を構成するのか、どんなサイズのカットをいくつ積み重ねてワンシーンとするのか考えさせてきましたが、この3人はその映像理論を着実に身につけていました。後は、撮影経験を重ねて機材を扱う技術を高め、構図や遠近感、色彩など美的感覚を養うことが肝心です。
柳澤さんが訪問する場面では、どのようなお宅なのか家全体を見せる事が必要ですが、その間に挨拶が始まってしまいます。挨拶の場面は、もう一度繰り返してもらいました。
子供達は庭で遊んでます。 お母さんはお昼の用意。 そこ子供達が登場。
柳澤さん「遊んだ後は?」「手洗い!」「だよね!」で、「お手伝い開始」。
子供達にとって「お手伝いできる」ことは「一人前と認められた」ことです。
子「お腹が空いたぁ。」柳「その前にすることは?」子「手洗い~」
ロンボク島に限らず、手で食事をするのはインドネシアの食習慣です。学生達は手で食事するインドネシアの習慣を理解していますから、何を撮れば良いか迷いがありません。LS~MS~UP~GSと撮影していきます。映像のサイズは表現内容で決まります。内容を理解しておかないとサイズが決まりません。
そして、柳澤さんが「食事が済んだらもう一度手洗いをしましょうね!」
学生達は自分たちで考えたスクリプトに添って撮影を進め、時々起こるハプニングに戸惑いながらも必要なカットを撮り揃えていきました。
撮影は13:30に無事終了。この後、お母さんの手料理をご馳走になりました。
そして、柳澤さんの活動を記録する撮影は終了。柳澤さん、お疲れ様でした。
この日は、まだ終わりません。
引き続いて観光ボランティアの山本さんとの撮影です。
テーマは「観光地化されていないロンボク島の魅力」
左の写真、明日撮影する予定の「ピンクビーチ」と同じようなビーチということで下見しました。ここの砂は、サンゴが砕けてできた「丸い粒状の砂」でした。「星砂」の「針」が取れたものでしょうか。白波が立っているリーフからサンゴ礁が続いているのでしょう。接写装置が無いのでサンゴの粒が撮れないことが残念でした。
右の写真は、ヤシのプランテーションに放牧?された牛が風に吹かれながらのんびりと草を食んでいる情景です。少年が牛を追っていました。
そこから凸凹道を揺られること約3時間。夕方5時半過ぎにサーフィンの名所Gerpukに到着。EDO HOMESTAY というサーファーの宿泊施設に機材と荷物を運び入れました。撮影を終え車に揺られてへとへとですが、明日は、また早朝5時から朝焼けを撮影します。
ハードな1日でした。夕食はナシ・ゴレンやビーフカレーなど簡単なメニューしかありません。学生達もうつむき加減です。「何か、元気の出るものはありませんか?」と、山本さんに聞くと「Gerpukのスペシャル料理、ロブスターがありますよ。1㎏、Rb.700,000-ですが…。」と来た。
ここでケチっては士気が下がる!今日のハードワークと明日からの撮影のためにも景気をつけねば。「お~!頼むわ!持ってきてくれい!」。途端に、学生達の顔がパッと明るくなりました。よし、よしです。
ロブスターはこの日最後の2匹で500g、Rb.350,000-(約3500円)でした。
To be cotinue~!
リターン
3,000円
上記に加えて鎮魂碑へのご芳志報告子供たちの手洗い推進運動ビデオロンボク島の美観ビデオ集
ビデオ映像による、制作担当学生と子供たちのサンクスメッセージ。
※ネット上にUPして、ご協力いただいた方にパスワードをお知らせしてご覧いただきます。
上記に加えて、スマラン市郊外の「鎮魂の碑」の前でお名前を読み上げ、犠牲者の霊に芳志を報告します。また、ネット上で島の美観ビデオと歌に合わせた子供たちの手洗いビデオが視聴できます。
- 支援者
- 8人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2016年6月
7,000円
上記に加えてスマラン事件概要ビデオ
上記に加えネット上でPOLINES学生によるスマラン事件概要ビデオ(約15分)の視聴ができます。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2016年9月
10,000円
上記に加えてロンボク島のお薦めスポットビデオ(お薦めスポット示した地図贈呈)とインドネシア渡航時健康管理情報「スマランの悲劇はなぜ起こったか」贈呈
上記に加えて、JICA観光ボランティアによるお薦めスポット解説ビデオ(お薦めスポット地図贈呈)とJICA看護師ボランティアによるインドネシア渡航時の健康管理情報をPC上でお知らせします。また、河合正雄氏著『スマランの悲劇はなぜ起こったのか』(非売品)を差し上げます。
- 支援者
- 5人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2016年9月
30,000円
上記に加えてスマラン事件証言ビデオの視聴
上記に加えて、ネット上でPOLINES学生作成のスマラン事件証言ビデオの視聴ができます。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2016年9月
50,000円
上記に加えてスマラン市内のホテルMGSuitesの宿泊費10%OFF
上記に加えて、一年以内にスマランを訪問される方に、市内のホテルMGSuites宿泊料10%割引。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2016年9月