反戦歌としてのツルの歌

　79年前の今日8月06日は広島に原爆が投下されたまさにその日です。1965年に広島で開かれた原水禁世界大会に参加したタゲスタン共和国（当時はソビエト連邦の一部）出身の詩人の想いが素になって「鶴（ロシア語ではジュラブリー）」という歌が作られました。この歌は戦地から帰らない愛する人への思いを、空を飛ぶツルの姿に重ねている反戦歌です。日本では（故）ダークダックスがモスクワ公演の際にこの歌を知り、以来公演では必ず歌っていたということです。実はこの歌が多くのロシア人に今も愛されていることに希望を感じます。　

　写真はハンガリーでの会議に参加した際に紹介された、平和で美しい田園風景の中をねぐらに帰るクロヅルの群れです。歌詞では、群れの中の空いている場所は次に私が入るところかもしれない、と歌っています。ツルには命、そして生き方を私たち人と重ねることができる魅力を持っています。