完了報告:HACCP認証取得に挑むクマエ蒸留支援プロジェクト
皆様、こんにちは。
認定NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会(IMCCD)理事長の高山良二です。
皆様からのご支援のおかげでプロジェクトを完了することができましたので、終了報告をさせていただきます。多くの方のご支援と声援を頂けたことを心より御礼申し上げます。
「HACCP認証」を取得:
「クマエ蒸留会社(ソックミエン社長)」が先日、「HACCP認証」を取得しました。これは、カンボジア北西部タイ国境に隣接する農地で地雷や不発弾処理活動をして安全になった地域で村人がキャッサバ芋やサトウキビ、コメ、マンゴー、バナナなど農作物を植えて収穫し、加工産業を興し自立復興を目指す活動です。
HACCP(ハサップ)とは、(Hazard Analysis Critical Control Point)食品製造における衛生管理システムのことで、当局から認証取得できたと連絡がありました。
このHACCP認証取得は、実にハードルが高く不可能に近い領域であること、専門的な知識もないこと、資本お金がないことで、断ろうかとも思いましたが、「カンボジアに一番必要なことは、物事を徹底的にちゃんとする」ことを覚えること、習慣付けることだと思っていましたので、ソックミエン社長と相談し、チャレンジすることにしました。
工場内にアリが1匹入っても、ハエが1匹入ってもいけない食品製造工場ができるのだろうかと、私たちには無限に不可能なことのように思えました。オーストラリア政府から7000USD専門家のコンサル料をご支援下さり、すべてをご指導いただきました。新工場の建設は、私たちが信頼している村の建築業者を徹底的に鍛えて妥協を許さないで作業を進めてもらいました。
コンサルタントの方々も徹底的に我々を指導され、そのたびにお金もかかりました。完成した新工場を、更に2ヵ月ほどの修正期間を経て、ソックミエン社長の方に一報が入り、「認証取得」できたことを知りました。
不可能と思われた「HACCP認証取得」を皆様のご支援、ご協力で達成できて、本当によかったです。心から感謝しお礼を申し上げます。




今後の活動については、IMCCDのホームページ、高山のFB等で引き続き発信する予定です。
支援金の使途:
〇224名の皆さまからご支援頂いた資金は、全額で5,378,000円で、レディーフォー様への手数料を支払い、IMCCDの口座に4,372,314円(29,543ドル)が振り込まれ、必要の都度、小口現金としてカンボジア現地に振り込まれました。(円/USDレート148円)
〇支援金の使途は、HACCP認証取得対象になる新工場の建築費および完成検査時の指摘事項の修正に要した費用合計2025.8.18日時点で、3,747,808円(25,323ドル)です。
〇2025.8.18現在、IMCCD口座に624,506円(4220ドル)が事後の予備費としてあります。これら予備費は、工場内で製品の検査計器類購入費用として使途予定です。
〇最終的に本プロジエクトで余剰金が出た場合は、IMCCDの活動費用として使途させていただきます。
今回、クマエ蒸留会社がHACCP認証取得をカンボジアの環境下で取得することは、不可能に近い現況でしたが、多くの皆様のご支援、ご協力によって早期に取得でき、今後カンボジアの産業の発展に貢献し、自立復興が進んでいくものと期待しております。有難うございました。

















