櫻井日記③

AAR Japan［難民を助ける会］で、在日難民・避難民の方への支援を担当している櫻井です。ロシアのプーチン大統領が、ウクライナの東南部の4州を「併合」する文書に署名したというニュースが流れてきました。来日ウクライナ避難民の方々は、このニュースをどんな気持ちで聞いたのか、気になってなりません。

まさにこの４州から避難されてきた方も、これまで多数支援してきました。ヘルソン州に新しくしたばかりの家を残してきた方、ドネツク州の親ロシア勢力に徴兵される危険を感じて、ロシア経由で来日した青年、日本にいる家族を頼って同州から避難したけれど、面談時には「やっぱり自宅に帰りたい」と小声でおっしゃっていた70代の女性……。

先日お会いしたご夫婦は、ドネツク州の激戦地・マウリポリの出身です。ロシアが実施した住民投票について、日本のテレビ局の取材を受けたそうです。わざわざスマホを取り出して、その映像をみせてくれました。奥さんが「軍に銃口を突き付けられながら実施した住民投票は有効ではない」とはっきりと言い切っていました。

支援する側の自分が落ち込んでいる場合ではない、と思いつつも、心が重くなるのを止められません。