トルコ沖地震:皆さまのご支援で実現できたこと
2020年10月30日に発生したトルコ沖地震を受け、AAR Japan[難民を助ける会]が実施した緊急支援活動へのご支援に、改めまして心より御礼申し上げます。皆さまからのご支援で実現した活動をご報告いたします。なお、皆さまからお寄せいただいた応援のメッセージに、職員一同大変励まされました。温かいお心遣いに深く感謝いたします。
地震による被害、現在の状況
・同国西部の都市イズミルを中心に、建物の倒壊による死者116人、負傷者1,000人以上の大きな被害が出ました。
・ 全半壊した建物に加え、今後の余震などで倒壊する恐れがあるビルや家屋の撤去が決まりました。これにより、約2万4,000人の新たな住居が必要になりました。
・ 震災後に立ち上がった空き住宅情報オンラインサイトには、約1万件の新居の申請が殺到しました。
・イズミル市による約500戸の仮設住宅の建設が完了し、2021年1月以降、入居が始まっています。
皆さまのご支援で実現できたこと
私たちは、これまでに協働した実績のある現地NGO「Support to Life」(STL)を通じて支援を実施しました。活動内容は次の通りです。
・ コロナ対策の緊急支援物資セットを1,156世帯3,475人に配付(緊急期の支援)
( マスク、石けん、消毒液 、 ウェットティッシュ、ゴム手袋、紙おむつ、生理用ナプキンなど の衛生用品)
・ 慢性疾患者や子どもを抱える 4世帯、計14人への住宅支援(中期的な支援)
( 被災者1世帯当たり約5ヵ月分に相当する家賃 )
地震により、多数の被災者が仮設テントでの避難生活を余儀なくされました。一方で、人々の密集による新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されため、AARとSTLは、避難所に速やかに感染予防の衛生用品を配付しました。
12月、被害が大きかったイズミル市当局は、住宅支援の一環として「家賃補助キャンペーン」を立ち上げました。マッチングサイト上で、市が被災者と支援者を結び付け、被災者1世帯当たり約5ヵ月分に相当する家賃を支援者が補助するシステムです。AARは同キャンペーンに参加し、STLを通じて慢性疾患者や子どもを抱える4世帯、計14人への支援を決めました。持病や障がいのある方は、災害によって病状が悪化したり、治療が必要になるため、より多くの支援が必要とされています。
被災者からの感謝の声
支援物資を受け取った被災者からは次のような声が寄せられています。
(男性)「避難所でもコロナ感染が出るだろうと危惧していたので、マスクやせっけん、消毒液がとても役に立ました」
(女性)「避難所に来てすぐに渡された衛生用品は数が足りませんでした。AARとSTLの衛生用品セットは数量も充分で、感染防止に役立っています」
(男性) 「家族と避難所に来てから、ボランティアとして物資配付を手伝っています。AARとSTLの衛生用品は、紙おむつなどもあって中身が充実していて助かっています」
(女性)「私たちのために支援くださって本当にありがとうございます。たくさんの方が私たちのことを考えてくださっていることが嬉しいですし、感謝しています」
現地スタッフからの感謝の声
最前線で緊急支援活動を担ったSTLのヴォルカン・プリンチさんは次のように言います。
「トルコは地震の多い国です。これまでにも東部や西部で大きな地震が発生しました。災害時はいつも多くの支援物資が寄せられますが、交通網の遮断によって必要なときに被災者に物資が行き届かないこともあります。今回は、新型コロナウイルスが広まる中で、避難所での予防策も求められました。 AARとSTLの活動は、発生直後の緊急支援、生活再建に向けた中期的支援にまたがり、 被災者のニーズに即したとてもよい内容だったと感じています。皆さまからの温かいご寄付に感謝いたします」
リターンにつきまして
ご寄付の領収書をご希望された方へ、2月上旬から中旬にお届けいたします。
御礼メールを、ご寄付いただいた皆さまへ2月上旬にお送りいたします。
皆さまのご支援のおかげで、発災後速やかに支援を届けることができました。
改めまして、このたびのご支援に心より御礼申し上げます。