誰もが希望を持てる未来へ|挑戦するNGO新人スタッフをともに応援

寄付総額

1,021,000

目標金額 500,000円

寄付者
57人
募集終了日
2023年10月10日

    https://readyfor.jp/projects/ayus-cff23?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2023年09月14日 16:00

インタビュー:金子由佳さん「国境を超えて市民をつなぐのがNGO」

第2回新人賞(2014年度)受賞者
金子由佳さん

金子由佳さんは、日本国際ボランティアセンター(以下、JVC)のパレスチナ駐在員だった2014年にNGO新人賞を受賞されました。その後、日本赤十字社などを経て、現在はセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの海外事業部で、イエメンの食料支援とガザの農業事業を担当されています。

 

 

◎ NGOに関心を持ったきっかけはなんでしたか。

 

国際協力に関心があり、高校時代は「政治・経済」の授業で使っていた便覧(副読本)に載っていた国際協力やNGOの役割を熟読していました。大きく衝撃を受けたのは、カトリックの若者交流でフィリピンツアーに参加したときです。マクドナルドの入り口には銃を持った警備員がいる、小さな子どもたちが街で物を売っている…さまざまな格差を目の当たりにする一方で、海はきれいでマンゴーは美味しく、人は優しく明るい…そのカオスにすっかりのまれてしまった感じでした。フィリピンでは日本政府による支援事業への批判も多く、政府開発援助の課題を知るなかで「自分にはNGOしかない」と思っていました。


大学は国際社会文化学科に進み、自らNGO活動をされている先生がたくさんいる環境でした。特に尊敬していた大橋正明先生は、まさに、ジーンズとリュックサックで世界中を走り回るブルドーザーみたいな方でした。

 

タイ留学中にストリートチルドレン支援のNGOでインターンをしていた頃。啓発用のビラを配る


卒業後は、日本カトリック難民移住移動者委員会という支援組織で、国内にいる難民や移住者支援に4年ほど携わったり、ロータリー世界平和センターのフェロー奨学生となって、オーストラリアの大学院で学び、卒業後は、国連大学のサステイナビリティと平和研究所に勤務しました。

 

◎ 日本国際ボランティアセンター(JVC)で働くようになった経緯は。

 

オーストラリアの大学院では、特に紛争解決や平和学を学びましたが、卒業前に紛争の代名詞であるパレスチナ問題を学びたくて、西岸地区で人権侵害の情報発信やフィールドツアーを実施しているNGOを訪れました。2010年ごろのことです。パレスチナ問題にイスラエル人とともに取り組んでいる組織で、ボランティアとして1か月ほど住み込みながら「これは本当にひどい。こんなことが21世紀に起きていいものか」とイスラエルからの占領の実態に衝撃を受け、関係した仕事を探しているなかで、JVCのエルサレム事務所の駐在員募集に巡り合って応募しました。

 

JVCの採用面接のことは今でもよく覚えていますよ。6-7人くらいの先輩スタッフを前に、圧迫面接とも言えるかもしれないんだけれど(笑)、ビビッときた感じがしました。何より当時代表だったの谷山さんと話していて「この人は本当にすごい人だ、一緒に何かを動かせる気がする」と感じました。そしてガザ現地調整員として採用され、パレスチナに赴任しました。

 

◎ 現地駐在はやりがいがある仕事と思いますが、大変だったことは。

 

NGOは、安全管理規定をはじめ福利厚生の制度を一生懸命整えてはいますが、やはり個人のやる気に頼ってしまう傾向があるのが難しいところ。今思うと、精神的な支えが少なかったです。初めての海外赴任では、息の抜き方とか、どこまでやったら自分がダウンするかもわからないじゃないですか。定期的に現場を離れる制度もなかったし、事務所兼住居の暮らしで土日も関係なく働き、ガザ事業のお金を集めることに本当に日々必死でした。

 

2014年のガザ攻撃の痕

 

ガザに行くと、目の前には現前と空爆で破壊されつくされた家々があって、毎回のように「家族が死んだ」「友人が負傷した」と聞かされる。「もう聞きたくないけど、聞かなければならない」「聞いたからには何かしたい、しなくちゃいけない」と強く思うのだけれど、自分の無力さは感じるし、使えるお金も限られている。「またこの話か・・」と、興味を持てなくなる精神状態になったことすらありました。

 

◎ そんななかでの、新人賞。授賞を経て変化はありましたか。


アーユスとは、派遣前にご挨拶に伺うなど近しい関係でした。でも受賞当時はガザの緊急支援の最中でもあり授賞式には東京の担当スタッフに出席してもらい、特に周りに知らせることもなく忙しなく過ごしていて、それほど実感がありませんでした。賞金も全額、ガザ事業に寄付して「またガザの活動に役立つ寄付が増えたぞ」くらいの気持ちだったと思います。

 

しかし後になって、「支えてもらっていたんだな」という感覚が芽生えてきました。今でも履歴書には必ず書きますし、新人賞の受賞はひとつのプライドを支えるものになっています。

 

ガザのカウンターパートと打ち合わせをする金子さん(右)

 

◎ 受賞後はどんな活動をされていますか。

 

パレスチナの現場から戻ったあとは、日本赤十字社の国際部などで働きましたが、去年の秋からは別のNGOに移籍し、ガザ地区での農業事業を通じた生計向上事業を担当しています。そのほか、秋学期には、立教大学でパレスチナ問題を教えるようになって5年目になります。平和について考える科目で、私は実務者としての視点を提示できる良い機会をいただいていると思っています。わりと好評で受講者も多い。パレスチナのことを知ってほしいので、若者が興味を持ってくれる限り続けたいです。


個人的には気候変動にも関心があります。いま働いている団体では子どもに関わることが基本なので、政策提言の場に子どもの声を届けるとか、教育事業の現場で環境の大切さを伝えるとか、防災事業を子どもの視点からおこなうなど、ミティゲーション(緩和策)とアダプテーション(適応策)両方の視点でやっていこうと考えています。


あとは、マネジメント(NGOの組織運営)にも関わりたいなとか、キャリアについては悩む年ごろです。新人の頃とは、また違う悩みがありますね。

 

◎ アーユスNGO新人賞への期待や、これからNGOに関わる人へのメッセージをお願いします。

 

NGOに携わる若者が増えるといいなと思います。国際協力に興味を持つ本当に有能な若者がたくさんいます。でも、待遇の悪さなどから諦めて、国連機関や政府機関などに移る人も多い。NGO側ももう少し待遇改善が必要ですよね。


それから、NGOがなぜ「非政府(ノン・ガバメンタル)」なのか、曖昧になってきているようにも思います。政府からの補助金ありきでは、N(ノン)GO(ガバメンタルオーガナイゼーション)というより、もはやGOに近い動きをせざるを得ないことが増えてくる。


また、海外のことに目を向ける余裕が日本になくなっている状況も感じます。もちろん国内の課題は深刻で、いま働いているNGOでも子どもの貧困に取り組んでいるので問題の大きさを痛感しています。一方で、世界でも日本でも「貧しい人」対「金持ち」の構図があって、「国」対「国」とか、「海外」対「国内」ではないはずなのに、どうしてもそこから離れられないんですよね。そうした中で、国境を越えて市民同士でつながる場を作れるのがNGOだと信じています。国、地域、専門を超えて、力をつけていく準備が必要だと思っています。NGOは、いろんな思いを持っている人の集合体で、だれが一番でもない。そこがNGOの良さだと思います。アーユスは、様々なNGOを繋げる役割を果たしてプラットフォームになってほしい、そしてNGO業界がもっと元気になると良いなと感じています。

ギフト

3,000+システム利用料


alt

未来への挑戦への一歩

●領収書(寄付金受領証明)※確定申告に使えます
●2023年度アーユス賞報告書(受賞者のメッセージ付き)
●2023年度アーユス賞受賞式へのご招待
●新人賞トークイベントへのご招待(3月下旬にオンラインでの開催予定)
●受賞者の目録にご芳名掲載

寄付者
11人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

5,000+システム利用料


alt

未来への挑戦者の背中を後押し

●領収書(寄付金受領証明)※確定申告に使えます
●2023年度アーユス賞報告書(受賞者のメッセージ付き)
●2023年度アーユス賞受賞式へのご招待
●新人賞トークイベントへのご招待(3月下旬にオンラインでの開催予定)
●受賞者の目録にご芳名掲載

寄付者
21人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

10,000+システム利用料


alt

未来への挑戦者を支えます

●領収書(寄付金受領証明)※確定申告に使えます
●2023年度アーユス賞報告書(受賞者のメッセージ付き)
●2023年度アーユス賞受賞式へのご招待
●新人賞トークイベントへのご招待(3月下旬にオンラインでの開催予定)
●受賞者の目録にご芳名掲載
●報告書にご芳名掲載
●受賞者からの近況報告  

寄付者
33人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

50,000+システム利用料


alt

共に未来へ挑戦

●領収書(寄付金受領証明)※確定申告に使えます
●2023年度アーユス賞報告書(受賞者のメッセージ付き)
●2023年度アーユス賞受賞式へのご招待
●新人賞トークイベントへのご招待(3月下旬にオンラインでの開催予定)
●受賞者の目録にご芳名掲載
●受賞者からの近況報告
●報告書にご芳名掲載
●アーユス賞授賞式にてスポンサーとしてお名前を発表

寄付者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

100,000+システム利用料


alt

誰もが希望を持てる未来への一歩

●領収書(寄付金受領証明)※確定申告に使えます
●2023年度アーユス賞報告書(受賞者のメッセージ付き)
●2023年度アーユス賞受賞式へのご招待
●新人賞トークイベントへのご招待(3月下旬にオンラインでの開催予定)
●受賞者の目録にご芳名掲載
●受賞者からの近況報告
●報告書にご芳名掲載
●アーユス賞授賞式にてスポンサーとしてお名前を発表

寄付者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

記事をシェアして応援する

    https://readyfor.jp/projects/ayus-cff23/announcements/286394?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る