
支援総額
目標金額 10,000,000円
- 支援者
- 284人
- 募集終了日
- 2021年12月24日
伝統建築を Rethink する
今回、開山堂の屋根を従来の檜皮ではなくチタンで新しく葺き替えます。それではなぜ檜皮ではなく、チタンなのか?その理由を 今の日本の伝統建築を rethinkすることで 考えなおします。
まず檜皮は一休寺においても方丈、庫裏、本堂、そして今秋の特別拝観を行っている虎丘庵などで使用されています。実際、とても美しいものです。これぞ日本の伝統建築であり文化財に相応しいものだと思っています。
本文の中にも新しく葺かれた檜皮の画像がありますがこちらをご覧いただけるといいでしょう。またキッサコ薬師寺さんの動画でもドローンによる全景のショットがあり檜皮の美しさがよくわかります。
wikipediaを見てみると 「檜皮葺(ひわだぶき)とは、屋根葺手法の一つで、檜(ひのき)の樹皮を用いて施工する。 日本古来の歴史的な手法であるが、日本国外には類を見ない。文化財を含む、古い建物の屋根で檜皮葺を見ることができる。 2020年「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録され、この中に「檜皮葺・杮葺」が含まれている」
とあります。そしてその材料についてはこう書かれています。
「樹齢70年以上の充分な樹径のある檜の立ち木からむいた皮を成型した檜皮を用いる。樹皮を剥ぎ取る際には、甘皮(樹木の形成層)、絹皮(甘皮と樹皮の間にある層)を傷つけず残すことで、樹木に影響なく材料を入手する。 樹皮は10年ほどで再び剥ぎとれるまで回復するが、再び採取された樹皮(黒背皮とよぶ)はより厚みを増すなど、初回の樹皮(荒皮とよぶ)よりも品質が良いとされる。樹皮の採取は水分量の多い4月 - 7月を避けて行われる[4]。これらの職人を原皮師(もとかわし)と呼ぶが、後継者不足が問題となっている。また採取する檜も長年の慣習や山主の好意などにより確保されているに過ぎず、山主の代替わりなどを機に伐採や原皮師の出入り差止めなどの憂いが絶えないとされる[5]。
採取された檜皮は檜皮葺師によって材料として加工されるが、この工程を「拵え」と呼ぶ。拵えは檜皮葺師の作業のおよそ3/4に相当する。まず檜皮を長さ75㎝、幅15㎝ほどに整え、厚みも揃える。さらに使用する部位に合わせ、数十種類ある形状に成型する」
まず樹齢70年以上の立派な檜であることとあります。また一度剥ぎ取ったところからは10年という時間を要します。そしてこれらの仕事を行う原皮師も後継者不足に悩まされています。
昭和の時代、高度経済成長期を迎え、より便利でより早い、インスタントのものが求められてきました。このサイクルから考えると檜皮のこの70年、10年という期間は気の遠くなる時間です。日本の木材建築というものはその為、衰退し木材に代わる素材が建材として多く使用されるようになりました。
しかしながら檜皮葺きなどの日本の木造建築は和を象徴する文化です。
私たちの生活と逆行するかのようにこれらの伝統的な木造建築は文化財として指定され保存維持が叫ばれました。このこと自体には異議はなく、むしろそこの部分を守っていただいたことに感謝をしています。国の補助による助成金は私たち文化財保有者にとってはとてもありがたいことです。
ただ経済の原理からすると、いくら素晴らしいものでも一般的に需要がないものは生産が落ち、価格は高騰します。職人の方たちもそれだけの年数をかけて仕上げた木材を抱えるだけ抱え、需要がないので次第に疲弊していきます。このような状況ではいくら素晴らしい仕事であっても後継者は出てこないのが現状です。これが後継者不足につながっています。

次に今回選んだチタンについて見ていきましょう。チタンの特性として軽く、強く、錆びにくいことは、よく知られていますが、それ以外の多彩な特性と、その実力についてはあまり知られていません。
チタンは1790年に発見され、その後長い熟成時間を経て1948年に工業生産を開始した新しい金属です。日本においての埋蔵量は豊富で実用金属の中では4番目に多いと言われています、また生体親和性に富んでいるため人や環境に優しい金属であり、研究・開発していく中で様々な新しい可能性を見せてくれる素材です。
初期の段階ではその強度から宇宙開発で採用され、その耐食性から化学や電力分野で採用されてきました。さらに現在では意匠性が加わりより身近に使われるようになっています。以上チタンの特性をまとめるとこうです。
強い 強度は鉄と同等
軽い 鉄の約60%
錆びない 卓越した耐海水性
良加工性 鉄と同等の加工が可能
非磁性 磁器を帯びることがない
低熱膨張 膨張が小さくガラスやコンクリートと同等
環境適合性 イオン溶出が極めて少なく金属イオンアレルギーが起こりにくい
意匠性 金属地肌の風合いと様々な表面仕上げが可能に
この材料としての魅力に加え意匠性が加わったことが今回のプロジェクトの大事な部分です。お寺の建築を長年にわたり守り続けてくれた数寄屋大工の棟梁木下孝一と新日鐵住金との共同開発によりこの意匠性が確立をされました。
同じような素材として銅板は昔から伝統建築、特に神社などでは多く使用されています。通常の瓦よりも軽いのと耐用年数が長いのがその理由です。また酸化による緑青が美的にうつくしく、木材を守る効能もあります。
ただそれでも耐用年数は持って60年、また加工が難しく職人も少ないのが現状です。またこちらの材も高価です。
このような状況で出てきたチタンに私はとても可能性を感じています。初期投資としては高額ではありますが、耐用年数を含めた数々のチタンの特性そしてそこに加えられた意匠性、銅板のように同じ金属としてこの令和時代から生まれる新しい日本の伝統工法に十分なりうる素材だと信じています。
実際、美的な観点としてもとても魅力的な素材で代表的なものとして滋賀県の佐川美術館の楽吉右衛門さんの茶室の屋根にチタンが使われています。また鷹峯の光悦寺の本堂の屋根もチタンでこちらはグッドデザイン賞を受賞をしています。
リターン
10,000円

伊野孝行デザイン・一休さんオリジナル手拭い
「オトナの一休さん」のイラストレータ伊野孝行氏による、クラウドファンディング限定「一休さんオリジナル手拭い」をお届けします。
ーーーーーーーーーーーーーー
●お寺からの感謝状
●開山堂に御芳名奉納(希望制)
●一休さんオリジナル手拭い
- 申込数
- 98
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年6月
10,000円

寺脇扶美デザイン・一休寺オリジナル朱印帖
日本画家 寺脇扶美氏によるオリジナル朱印帖をお届けします。妙勝 東海児孫日転多見開き朱印と、不可得 一休虎屏風見開き朱印の2種を書いて授与します。(12/14加筆)
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●お寺からの感謝状
●開山堂に御芳名奉納(希望制)
●一休寺オリジナル朱印帖
- 申込数
- 64
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年6月
10,000円

伊野孝行デザイン・一休さんオリジナル手拭い
「オトナの一休さん」のイラストレータ伊野孝行氏による、クラウドファンディング限定「一休さんオリジナル手拭い」をお届けします。
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●お寺からの感謝状
●開山堂に御芳名奉納(希望制)
●一休さんオリジナル手拭い
- 申込数
- 98
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年6月
10,000円

寺脇扶美デザイン・一休寺オリジナル朱印帖
日本画家 寺脇扶美氏によるオリジナル朱印帖をお届けします。妙勝 東海児孫日転多見開き朱印と、不可得 一休虎屏風見開き朱印の2種を書いて授与します。(12/14加筆)
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●お寺からの感謝状
●開山堂に御芳名奉納(希望制)
●一休寺オリジナル朱印帖
- 申込数
- 64
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年6月

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- 残り
- 28日

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