Rosetta BASE 無事に開業いたしました!!
【ご挨拶】
大変ご報告が遅くなってしまい誠に申し訳ございませんでした。合同会社BankLife 代表社員の堤真也です。
まずは、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになった方々へ、心よりご冥福をお祈りいたします。
そして、今も病気と闘っておられる方々、感染の恐怖と闘いながら社会を支えていらっしゃる方々、「自粛」という形でみんなのために貢献してくださっている方々に心よりのエールをお送りします。
幸いなことにRosettaの関係者には今のところ感染者はおりません。どうかこのまま感染のピークが過ぎ去ってくれますようにお祈りしております。
現在Rosettaは柴原、BASE含めて利用者さん、スタッフともに人数を減らし、規模を縮小して運営を継続しています。
重度の障がいを持つ利用者さんにとって感染は大きなリスクを意味します。可能な限りご自宅で過ごしていただき、お仕事や御用事の方、ご自宅で過ごすのが困難な方を限定して受け入れています。早く安心してみんなで過ごせるにぎやかなRosettaに戻ってほしいですね。
【事業のご報告】
「宝塚市に医療的ケアの必要な重度障がい児をつくりたい!」
その一心で開始したプロジェクトが無事に形となりました。
宝塚に新しくできたRosettaは「Rosetta BASE(ろぜったべーす)」といいます。
BASEには
子供たちが集まる「秘密基地」というだけでなく
大人になっていくための「基礎」を築いていくための
「ホームベース型」の場所(笑)、という意味が込められています。

内装のコンセプトデザインはもともとRosetta柴原に通っていてくれた宝塚市に住む利用者さんのお父さん(プロのデザイナーさん)です。
まるでカフェのようなおしゃれな内装に、利用者さんに心地よく過ごしていただくためのたくさんの工夫や配慮がそこかしこにあります!看板のデザインも手掛けてくださいました。
「GIFTED STANDARD HANGOUT」
Rosetta BASEの看板には小さくそう書かれています。
・GIFTED:障がいを持つ子どもも大人も
・STANDARD:障がいの重さにかかわらずあたりまえに
・HANGOUT:楽しく集まる場所
という意味があります
デザインを手掛けてくださった利用者さんのお父様が「Rosettaにこうあってほしい」という願いを込めてくださった言葉です。まさしく私が作りたい施設の、そして社会の姿に完璧にマッチしています。


お風呂もあります!

【プロジェクト終了後~これまで】
11月の半ばから内装工事が開始しました。
図面は仕上がっていたものの、実際の場所に毎朝夕足を運び、カウンターの位置や角度、高さ、コンセントの位置、壁紙、照明の本数や場所などなど、本当に細かく打ち合わせをしながら進めていきました。
それと並行してBASEで使用する物品の準備や、スタッフの研修、兵庫県への事業申請、豊中市への変更申請も実施していました。なかなかハードでしたが、同時に「いよいよ宝塚にできるんだ!」とワクワクしながら進めていきました!
内装工事が終了してから3日間実施した内覧会には、延べ80名ほどの方にお越しいただきました。遠いところお越しいただいた皆様、またたくさんのお花やお祝いをお送りいただいた皆様、本当にありがとうございました。

そして2020年が明け、1月6日より営業を開始しました。
これまでずっと長時間車での送迎を頑張ってくれていた利用者さんたちにとって待ちに待った時です。中には散歩がてら歩いてこれるようになった方もいらっしゃいました。
お昼前まで全員揃わない日もあったのが、今は満員の日でも11時までには全員集合します。帰りも前よりゆっくり過ごせるので、じっくり時間をかけてリハビリや療育など関わることができるようになりました。









また、BASEの目の前にある自衛隊の官舎にはたくさんの桜の木があり、ここぞとばかりにご近所花見をしています!



【収支報告】
皆様からご支援をいただきました282万円の資金は、手数料を除きまして全額内装工事の費用として使用させていただきました。
本当にたくさんのご支援をいただいたおかげで「あと一歩のこだわり」を大切にすることができました。心よりお礼申し上げます。

【Rosettaの今後について】
誰もがそうであるように、子どもはいつか大人になります。
重度の障がいをもち、医療的ケアの必要な子供たちも
それぞれに力いっぱい大人への道を歩んでいます。
年々増加する重度障がい児や医療的ケア児。進歩する医療と共に大人になっていく方は今後どんどん増え続けていくことが明らかとなっています。
Rosettaに今通っている子どもたちも、半分以上があと6年以内に高校を卒業します。
では、この子たちは卒業後どこへ行くのでしょう?
市内の重度障がい者が通う施設はすでに満員状態で、医療的ケアの受け入れを積極的に実施しているところはごく少数です。
大人のデイサービス制度「生活介護」は子どもの制度以上に重度障がいを持つ医療的ケア者に厳しいものとなっています。今後このままの制度では事業者が参入することは困難でしょう。
Rosettaとしては大人の方の制度を地域の特性に合わせて重度の障がいを持つ医療的ケア者の方が安心して過ごせる「生活介護」制度の構築に向けて小さいですが声を上げ続けています。
私たちの原点であるRosetta柴原のある大阪府豊中市では、2020年4月から「医療的ケアの必要な重症心身障がい者が通所するための補助」を付けてくれる制度が始まりました。これはとても大きなことです。国が変わるため、まずは地域から!
私たちの他に、全国の同じ志を持つ先輩方や仲間たちも各地で声を上げ続けています。
それぞれの声はとても小さいかもしれませんが、きっといつか大きな力となって国を動かすことができる、そう信じています。実際に少しずつ国に声が届き始め、何かが変わり始めているような予感がします。
どうか今回ご協力をいただいた皆様にお願いです。私たちRosettaの行く先と、この国の重度の障がいを持つ子どもも大人も安心して暮らせるための制度が出来上がる未来を共に歩んでください。きっとそこには今よりもちょっとだけ優しい社会が待っていると思います。


















