宮村ヤスヲ(グラフィックデザイナー)

 

悪魔のしるし立ち上げ時から活動を共にしてきたおかげで、危口くんのスケッチを目にする機会は幸いにして多かった。

日常でも、打ち合わせの場でも、あらゆるノートに常に数本差し込まれているお気に入りのペン(PILOTのハイテックC 0.5mm)で、躊躇無くおもむろに、かつ丁寧にアイディアやイメージをかたちにしていた。

繊細かつ、メッセージが強く印象に残る。

ご実家に伺った際に、学生時代から綴られた大量のスケッチと、画家であるお父様がきちんと保管されている幼少期から青年期の作品をみせてもらった。

もし、小学校の同級生に危口くんがいたら、すごく仲が良くなっていたか、あるいはその逆か、僕はいずれにしても絵を描くということに対して挫折という感覚を学んでいただろう。

僕が圧倒的に嫉妬したこれらを、いつかみなさんと共有できる日を待っている。

 

 

危口くんから生み出される絵や文章や立体物は、誠実で美しく魅力的だった。

新たな材料をあまり必要とせず、その場にあるもので手っ取り早くあらゆるものをゴリゴリと創り上げていった。

悪魔のしるしのウェブサイトもそのひとつで、プロジェクトに応じて少しずつhtmlの知識を採り入れながら、いびつながらも活動を広く伝えるツールとして機能した。

誰にも触らせずひとりで築き上げたウェブサイトは、その痕跡のままオリジナルな状態でいつでも閲覧できるように保存して、現在進行している企画やこれからの活動を継続的に伝えるために、情報を発信する窓口としてのハブ機能を追加して、アップデートしたいと思う。

各種お知らせのほかに、搬入プロジェクトがより多くの人々の手で多様なかたちで世界各地でおこなわれるようにオープンソース化を目指して、グラフィックやテキスト・映像編集などを施したハウツーマニュアル、および演目をソフト化できた際の窓口、といった情報を有したウェブサイトを目指します。

 

 

宮村ヤスヲ

1973年熊本県生まれ。東京造形大学卒業後、デザイン事務所勤務のち2003年より独立。美術・演劇・音楽・出版関係などを中心に活動。2005年演劇作品『悪魔のしるし』で宣伝美術を担当、以降メンバーとして、悪魔のしるしのグラフィック全般を手がける。

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