ご支援いただいた皆様へ(READYFORプロジェクト終了報告)
支援者の皆さまへ
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
このたびは、神戸大学大学院医学研究科 造血幹細胞医療創成学部門 宮西正憲研究室が実施いたしましたクラウドファンディング「造血幹細胞研究 新しい骨髄移植技術開発で子どもたちに“治る未来”を」に多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
皆さまの温かいご支援により、本プロジェクトは大きな一歩を踏み出すことができました。
おかげさまで、研究用ソフトウェアの導入、抗体・試薬の購入、さらには細胞製造拠点となるCPC(Cell Processing Center:細胞加工センター)設置に関わる費用の一部をまかなうことができ、研究体制の整備が着実に進んでおります。残余の資金につきましても、抗体・試薬の購入費や今後の研究継続費として、大切に活用させていただきます。
本クラウドファンディングは、プロジェクト全体のうち基礎研究段階の費用支援を目的として実施したものであり、宮西研究室における研究プロジェクトは現在も継続中です。
造血幹細胞の基礎研究から始まり、非臨床試験、臨床研究、厚生労働省への申請・審査、そして最終的な承認・実用化へと至る長い道のりの中で、私たちは引き続き粘り強く取り組んでまいります。
難治性小児疾患に対する新たな治療法の開発には、非常に多くの時間と資金が必要です。今後は、国の研究助成制度や企業との連携なども活用しながら、段階的にプロジェクトを進めていく予定です。ただ一方で、研究の萌芽期や、兵庫県立こども病院などからの依頼に基づいて実施している高度な血液検体解析については、公的資金や保険診療による支援が必ずしも十分とは言えないのが現状です。
私たちは、技術と情熱を持ちながらも、目の前の子どもたちすべてを救いきれない現実を前に、「少しでも状況を変えたい」という強い思いから、今回のクラウドファンディングを立ち上げました。その結果、目標金額を達成できただけでなく、多くの方々に研究や小児医療の現状をご理解いただく貴重な機会となりました。
さらに、クラウドファンディング終了後も支援の輪が広がっており、研究室一同、心より感謝申し上げます。
今後も、病気と闘う子どもたちが「治る未来」にたどり着けるよう、真摯に研究に取り組んでまいります。引き続き、皆さまからの温かいご支援とご声援を賜れましたら幸いです。
改めまして、このたびは温かいご支援をいただき、誠にありがとうございました。
神戸大学大学院医学研究科
宮西 正憲
補足:CPC(Cell Processing Center)について
CPC(Cell Processing Center:細胞加工センター)は、細胞を用いた治療や研究に必要な細胞を、無菌かつ安全に加工・培養するための専用施設です。再生医療等製品や細胞治療製品の製造・加工・培養を無菌環境下で実施するもので、病院の手術室と同様に清浄度が厳格に管理され、空気の流れや人の動線までもが制御されています。
このような施設では、がん免疫療法や再生医療に用いられる細胞製品の製造が行われており、設備にはクリーンベンチ、アイソレーター、培養器、遠心分離機などが含まれます。製品ごとに適したゾーニングやバリデーションが徹底されており、再生医療等製品の製造販売や臨床研究において、その信頼性を支える基盤となっています。
宮西研究室では、造血幹細胞研究のさらなる加速のため、神戸大学医学部附属病院内にCPCを設置しており、今年度に完成予定です。CPCの完成につきましては、宮西研究室のホームページにて改めてご報告いたします。

















