【見附市】子どもの安全を見守る防犯カメラを全小学区の通学路に！

 

 

 

 

皆さま、こんにちは。新潟県見附市長の久住 時男と申します。見附市は、新潟県で一番面積が小さい市ですが、新潟県の中央（重心点）に位置しているため県内各地へのアクセスが良く、また、高速道路のインターチェンジや上越新幹線といった高速交通体系にも容易に接続できる交通利便性の高い環境にあります。

 

 

私たちは、「住んでいるだけで健康で幸せになれる健幸都市の実現」を目指して、さまざまな取り組みを行ってまいりました。そして、それらの取り組みが評価され、平成23年に地域活性化総合特区として、令和元年にはSDGs未来都市として政府の指定を受けることができ、今では90％の市民から「住み良い」と言ってもらえる市になりました。

 

 

見附市の実現すべき将来像として掲げている「住んでいるだけで健康で幸せになれる健幸都市」とは、人々が健康で、かつ、生きがいを持ち、安全安心で豊かな生活を送れる状態を「健幸＝ウエルネス」と呼び、市が行うまちづくりの要素すべてにおいて「健幸」の理念を広げ、市民みんながイメージを共有しながら、超高齢・人口減少社会においても持続できる都市のことです。

 

そして、健幸都市を実現するために設定した4つの基本目標：「人と自然が共生し健やかに暮らせるまち」「産業が元気で活力あるまち」「安全安心な暮らしやすいまち」「人が育ち人が交流するまち」の実現に向けて、まちづくりを行っています。

 

1. 「人と自然が共生し健やかに暮らせるまち」の実現

生涯を通して健康に暮らすことは、だれもが求めて止まない、最も基本的な願いであり、全ての人が生きがいに満ち、いきいきと、健やかに暮らしていくことができるまちが望まれています。市街地近くに広がる豊かな里山や、まちなかにあふれる花々は、見附の大きな財産であり、生活を豊かにしてくれる大切な要素であると考え、緑の保全活動を推進し、自然を愛する気持ちの醸成を図ると共に、健康寿命を延伸させるための健康づくりの取り組みを進めています。

 

2.「産業が元気で活力あるまち」の実現

豊かな市民生活の基盤は、地域の産業が元気であることです。さらに若者の定着や新たな人口を呼び込むためには、魅力ある見附らしい産業や働く場、そして見附らしい働き方を作り出していくことが必要だと考えています。コンパクトなまちの優位性を活かし、大学や金融機関と企業、そして行政が連絡を密にすることで、新しい産業づくりや働きたい人がしっかりと働くことができる環境づくりを進めています。

 

3.「安全安心な暮らしやすいまち」の実現

見附市では、過去の災害経験を活かして、自主防災組織の構築や防災訓練など、自助・共助・公助などの考えに基づいた防災対策の取り組みを進めています。また、だれもが住みたいエリアに住むことができ、気軽に利用できる公共交通や歩きやすい道路の整備、健康的な住まい方の推進なども行っています。 

 

4.「人が育ち人が交流するまち」の実現

地域を大切にする気持ちを、お年寄りから子どもたちまで繋いでいくことが、地域を守り育て、地域を愛する人を育てます。そのためには、社会・地域における人々の信頼関係や結びつきを大切にする、ソーシャルキャピタルの高い人材の育成が求められ、それが、地域のことは自分たちで考え決めるという地域自治の更なる発展へと繋がり、地域を大切に思うことができる地域の魅力づくりへと繋がっていきます。また、若い人が安心して子どもを産み育てることができるよう、地域、企業、行政が一体となり、見附版ネウボラの活動など、出産から子育て、そして教育までの一貫した支援をまち全体で行うことが大切であり、人と人が関わり合い、触れ合うことで、人を大切にした見附らしい文化を創出します。

 

 

 

見附市は平成16年に洪水により大きな被害にあいました。その時に体験したことを忘れずに、次に災害が起きた時にできるだけ被害を減らせるように、河川改修、洪水を逃がす遊水池の整備、市街地の浸水を軽減する「雨水貯留管」や「田んぼダム」、土砂災害警戒区域での緊急連絡網の作成、地域で避難の声かけをする「避難インフルエンサー」の取り組みなど、ハード整備、ソフト対策を一体としてさまざまな対策に取り組んでいます。また、大きな災害経験があることから市民の防災意識も高く、毎年の防災訓練には、市民の4分の1にあたる1万人が参加しています。

 

安全安心な暮らしやすいまちの実現には、防災の観点のほか、防犯の観点も必要になってきます。

 

防犯の観点では、夜間に各家の門灯や玄関灯を点灯させて地域全体を明るくする一戸一灯運動、事件発生時の学校・市役所・警察の連携強化等を目的とする防犯訓練、町内会の高齢者の方に向けた防犯講話、青色防犯パトロールなど様々な防犯に関する取り組みを実施しています。

 

特に、青色防犯パトロールでは、地域のボランティアの方々に、日々、自家用車での防犯パトロールや通学時の見守りを実施していただき、子どもたちの安全安心に大きく貢献していただいています。

 

 

しかし近年では、全国的な課題ではありますが、ボランティアの方々の高齢化が進み、活動が減少傾向にあることから、それを補う新たな「見守りの目」の必要性を感じていました。

 

そのような課題を抱える中、平成30年に、新潟市で幼い児童が犠牲になる痛ましい事件が発生しました。この事件は、多く人に衝撃を与え、全国で防犯カメラの必要性が社会的に高まるきっかけになり、見附市でも防犯カメラの設置を検討することになりました。

 

防犯カメラは、地域住民やボランティアの方々の目が届きにくい夜でも、新たな「見守りの目」として重要な役割を果たすことが期待され、町内会や子どもの保護者からも、早急な設置を望む声が届きました。

 

 

 

 

事件の発生を受けて、市内の小学校では、PTAや町内会と協力して、通学路における危険個所について緊急的に点検を行いました。

 

 

人や車の通行量、路上の死角等に関する「見守る目の状況」、街路灯や空き家、人の出入りの少ない施設・田畑等の有無、環境美化等に関する「環境整備の状況」の観点から点検を行い、何らかの危険性を感じる約80箇所を抽出しました。

 

各小学校で抽出された危険個所については、市でも全て現場確認を行い、防犯カメラの設置について、関係部署と地元警察で協議を重ね、優先的な設置が望まれる約20箇所を選定しました。

 

防犯カメラの設置台数が多ければ多いほど防犯効果は高まりますが、カメラ本体や設置器具、工事費等を合わせると1箇所あたり約50万円の費用がかかるため、市の予算だけでは、設置できる台数は限られてしまいます。

 

児童が安全に通学でき、保護者も安心して子育てできる環境を整えるため、少しでも早く、より多くの防犯カメラを設置したい。このような想いで、皆さまからのご支援をいただきたく、今回のクラウドファンディングを始めさせていただきました。

 

防犯カメラの設置工事は、クラウドファンディングの期間終了後、入札を経て開始し、令和3年度中に完了します。

 

 

 

 

健幸都市を目指して、見附市は今までもさまざまなまちづくりの活動を進めてきました。

今回このクラウドファンディングを通じて、実現を目指す防犯カメラ設置も、その健幸都市に近づく一歩となります。

 

これまで進めてきた防犯活動に加え、子どもたちの通学路に防犯カメラを設置していくことによって、子どもたち、そして市民の方々の安全をより強く守っていきたいと思っています。

 

皆さま、ご支援、応援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

見附市長　久住 時男　

 

 

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