映画「おだやかな革命」を撮影を決意したのは、20142月に行われた「コミュニティパワー国際会議2014in福島」に参加した時でした。

 

6年前の大震災のその時、私は山形にいました。前作「よみがえりのレシピ」の編集作業の真っ最中でした。身の回りに大きな被害はなかったものの、太平洋側の惨状、そして原発事故をテレビで見る中で、編集途中だった「よみがえりのレシピ」で描いた平和でのどかな風景とは真逆の現状に、すっかり意気消沈していました…。この厳しい社会状況にどう向き合って行くのか・・・。迷える私に、一つの道筋を見せてくれた映画がありました。グローバルな問題、大きな社会的な問題は、ローカルな場所から解決できるというメッセージを伝える「幸せな経済学」という映画です。この映画は石油などが枯渇した後のピークオイルをどうむかえるのか、食の問題、エネルギーの問題、グローバル資本主義の問題など多岐に渡って語られたあとに、食やエネルギーをローカルなかたちに戻して行くことで、解決の糸口があるという視点に感銘を受けました。

 

多くのかけがえのない命を奪った大震災、そして福島第一原発の事故は、従来の大量生産・大量消費の時代の路線のまま突き進んできた日本が立ち止まって、エネルギー政策だけでなく、今後の社会のあり方を考える重要なきっかけとなりました。そして浮き彫りになった様々な社会の問題を「自分のこと」としてとらえ、考えていく必要を感じていた時に参加したのが、「コミュニティパワー国際会議2014in福島」でした。

 

そこでは、市民参加型の再生可能エネルギー事業に取り組む団体や、自分たちの手でエネルギー事業を担っていきたいと考える人々が参加して、様々な意見交換が行われていました。原発事故によって大きな損害を被った福島の地に、再生可能エネルギーによって地域の未来を切り開こうとする人々が集う。その姿に「3.11」後の日本のゆるがない希望を感じ、映画にすることを決意しました。

地域の人々が、地域のためにエネルギーを作る。その取り組みが、日本の社会に与えるインパクトは大きいと感じました。それは「地域経済を取り戻す」こと、言い換えると「幸せな経済」を取り戻すことにつながるはずだからです。

 

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