本日から数回にわたって、このプロジェクトを進めている

「晩春」デジタル修復プロジェクトチームのインタビューをお送りします。

どのような思いでこのプロジェクトを立ちあげたのか、

デジタル修復の難しさとは、様々お伝えしていきたいと思います。

 

第1回はこのプロジェクトのリーダー、
松竹株式会社メディア事業部コンテンツ開発室、
室長森口のインタビューです。

 

 

【クラウドファンディングを始めるきっかけ】

ー今回、クラウドファンディングを始めるきっかけを教えてもらえますか。

 

大谷図書館がクラウドファンディングを始めたこと(*)を、自社の全社員メールで知りました。そのときは、そういうものもあるんだというくらいの認識でした。

 

2013年1月に小津監督の認知度調査をした時に、その認知度に驚きました。

60代の方は ”良く知っている” が 20%程度あるのですが、50代になると半分の約10%。40代以下はさらに落ちて、5%程度になってしまいます。

 

映画史に燦然と輝く小津映画が完全に忘れられるということはないとしても、

このままでは、30代、40代の若い世代にとっては馴染みのない監督に

なってしまうという危機感がありました。

そのなかで、クラウドファンディングの主要なユーザーさんが
30代〜40代の方が多いと聞き、それならば、その層の方に
伝えるには最適だろうと考えて今回、プロジェクトを始めるに至りました。

 

【遠い存在じゃなくて、身近に感じて欲しかった】

 

私自身は小津監督が亡くなった後に生まれました。
様々な作品を観たり、本を読む機会を持つ度に、小津監督が身近に感じられ、
同じ時代を生きていたような錯覚すら覚えることがあります。
皆さまにも、小津監督を遠い存在ではなくて、身近に感じて欲しいという気持ちがありました。

 

私たちは映画会社ですから、映画のプロであり、デジタル修復を自ら、また、

先陣を切って走るのは当然のことだとは考えています。
ただ、そこに皆さんに参加してもらうことで、今の人には馴染みのない白黒映画、
サイレント映画の素晴らしさ、今も多くの監督や俳優、音楽家に多大な影響を
与えている小津さんを少しでも身近に感じてもらえればと思っています。

 

私たちは今後も、もちろんデジタル修復を続けていきますが、

今回のプロジェクトを通じて「小津作品だけではなく、

“日本の文化”を一緒に作っていく、一緒に残していく」という
気持ち、意気込みを感じて頂ければと思っています。

 

*大谷図書館は過去2度にわたりREADYFOR?でプロジェクトを成功させています。

歌舞伎や『寅さん』、大切な日本の文化の宝箱を守る。

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