茶室復元プロジェクト終了報告
『龍野城下町の元茶室を復元し、気軽に利用できる施設に!』プロジェクトにご支援いただきました皆さま、この度は誠にありがとうございます。あらためて御礼申し上げます。
本日が当初の終了予定期限ですので、現在の状況をご報告させていただきます。
まず最初にお詫びしなければならないのは、プロジェクトの進行が遅れ、現時点で最終的な完成形に至っておりません。各工事業者さんには努力していただいたのですが、計画通りに様々な工事が進捗しなかったのは全て私の責任であり深く反省しております。
ご不安やご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんでした。
ではここまでの経緯を順にご報告します。
①電気工事
電熱式の炉を使用するのと、古民家ゆえ既設の配線設備のままでは不安なため、配電盤から新たに分電し10メートル以上配線した上でコンセント2箇所と水屋上部の電燈コンセントなどを設置してもらいました。
炉のはめ込み及び配線については、自力でなんとかしましたので無料です。
②畳工事
元々の畳に使われていた畳床が使えないため、新たに畳を製作してもらうことになったのですが、ここでも古民家の弊害がありました。120年余りの間に各所に歪みが出ておりピッタリとはまる畳を作るのに苦労されたようです。結果ミリ単位で畳を微調整して隙間なくおさめてもらいました。また畳表はお茶室用ということで、国産いぐさを使用し目の詰まった(いぐさの本数が多い)表を張ってもらいました。
③障子張り替え工事
ここまでご報告したとおり、気がつかないだけで実際には予想以上に家屋建物に歪みが生じていました。しかも元々あった障子を使いたいと申し出て蔵に残っていたモノ全てをはめてみると、障子自体もかなり歪んでおり木材も弱っているとのこと。それでも真新しい障子や襖にはしたくなかったので、弱っている箇所は補強したり各所を細かくカンナで微調整しながら、わずかに隙間が開くところもあるものの、職人さんのおかげで落ち着いた雰囲気の障子空間にしてもらいました。
④水道工事
水屋で使う水道設備を最寄りの水道管(といっても10メートルほど)から分岐して引いてもらい、水屋には銅メッキ色の蛇口を取り付けてもらいました。
ちなみに排水設備は、下水管までの距離が長すぎて傾斜がつけられないこともあり排水管を設けず、タライにためて後から排水溝に流す方法にしました。
⑤水屋工事
手間がかかるのが水屋工事です。実は組み立てられるキットも販売されてますが、非常に高価でそれだけで予算がなくなるほどなので、熱意のある大工さんに依頼して手作りで建ててもらっています。現時点で8割ほど進んでおりあと少しで完成する予定です。
大工さんにとっても初めての水屋製作でしたが、とてもいい感じにできてきてますのでご期待ください。
⑥リターン品
ご支援いただいた御礼のリターン品は本日より順次発送させていただきますので、もう少々お待ちくださいませ。
⑦その他
上記のように当初考えていたよりも各工事が困難で予算オーバーする工事が発生する可能性があったことから、施設工事を優先するため茶道具などについては購入を控えておりました。ほとんどはフリーマーケットやオークションサイトで調達するつもりなので、いざ購入となるとさほど時間も要しません。
またリーフレットなど広報物は完成後の写真を使い、日本語版と英語版を制作する予定です。
【画像について】
これまで及び現状の画像は活動報告にてお知らせさせていただきます。
【今後の予定】
茶室復元後の令和6年1月中旬から2月末頃までは、龍野茶華道会の先生方や地元で茶道を習っている方、また中高茶道部の学生などに、告知活動を兼ねて茶室の無料開放を予定しております。
まずは地元の方々に茶室の存在を知ってもらい、いろいろな利用方法についても意見をお聞きしたいと考えています。
3月頃からはいよいよ『茶道体験』も始動させ、観光客を含め茶道に関心がある方々の要望に対応していきたいと思います。
微力ではありますが、茶道をはじめとする地元の日本文化の継承に少しでもお役に立てるよう励んでまいります。
【収支報告】
収入(ご支援金) 1,180,000円
支出
READYFOR手数料 166,380円
電気工事 80,000円
畳製造・障子張替 230,000円
水道工事 130,000円
水屋工事 250,000円
金券制作 8,000円
リターン品 20,000円
送料 30,000円
残金 265,620円となります。
(リターン品の自店製造分は無料としました)
残金は、リーフレット制作、茶道具(釜、水差、けん水、タライ、柄杓、風炉釜、掛軸など)購入、ウェブサイト・予約管理システム運営費、リターン金券使用時の先生方謝金などに使わせていただきます。
【リターン品】
リターン品は本日より随時発送いたします。
金券は普通郵便で、クッキーは郵便、その他は宅配便でお送りいたします。
お届け日や追跡番号をお知らせ致しませんがご理解のほどお願いいたします。
・金券のご使用に関して、喫茶でのご使用は到着後すぐにでもご利用いただけます。
・茶室での金券ご使用は令和6年3月以後とし、菓子と珈琲朔のインスタグラムトップページに予約サイトのリンクを貼りますので、空き状況を確認の上ご予約くださいませ。
【今後について】
今後のお知らせ・情報については、菓子と珈琲朔のインスタグラムまたフェイスブックにてお知らせいたします。
菓子と珈琲朔インスタグラム instagram.com/tatsuno.saku
菓子と珈琲朔フェイスブック facebook.com/tatsuno.saku
以上を本プロジェクトの終了報告とさせていただきますが、茶室の有効的な利用について、今後とも引き続きご指導ご鞭撻賜りますようよろしくお願い申し上げます。
誠にありがとうございました。
最後になりましたが、これからますます寒さが厳しくなります。
お体ご自愛くださいましてご健勝であられますようお祈り申し上げます。


















