【2月13日レポート】小さなお堂の取り組みの可能性

当プロジェクトは「たった15坪のお堂」から、いろいろなお寺のスキームを変えていきませんか？と地域の皆さまに問い掛けるようなものです。

 

工事の方は、今日は左官職人さんが下地の下地を塗る作業をされていました。

 

 

１．市民の方々に足を向けてもらうようなお寺やお堂は立派なものがよいのでしょうか？いや、それらはインスタ映えのする「風景」であったり、観光名所としては、素敵なのかもしれませんが、本来のお寺が大事にしている「人の生死について、仏教から様々なことを学び、人々とともに心の安穏を得る」場としては、そんなに立派なものは必要なく、「シンプルな場」で良いのではないか？と考えます。

 

今回、我々が建築士の先生にオーダーしたことは「無印のようなお堂」。シンプルで無駄がなく、多くの方の居心地の良さを求めるようなものとしました。

 

２．僭越な言い方かもしれませんが、他の寺院の方々にも同様の取り組みができるようなものでありたい。應典院の再建後は「都市型寺院さんだから・・・」「あんなに立派なものは・・・」「うちのような地方ではとても・・・」という言葉を良く聞きました。今回のお堂は15坪。私の自宅よりも小さい！と思われるような大きさではないでしょうか？これなら、檀家の方以外の新しいご縁を結ぶために取り組める！と思っていただけるようなものではないかと思っています。

 

３．檀信徒以外のみなさんにも入りやすい、祈りの空間。対話と相談の場。ミニマムサイズのお堂が可能にするあたたかな葬送儀礼の場。お堂の内陣・外陣と前室をすべて開放すると10名~15名ほどの方の参列が可能な祈りの場となります。「自分の家の菩提寺は分からない」「お墓は田舎にあるが、自分の家の宗派は分からない」という声をよく聞きます。そんな方たちが、大事な人を失ったときの寄る辺になっていきたいと考えます。また、大切な家族を見送るとき、やはり宗教儀礼の力に救われた、と思われる方々は非常に多いのです。私たちは日本仏教の葬送儀礼の意味をしっかりと伝える機会を増やしていこうと思っております。

 

本日、應典院では秋田光軌主幹による「宗活塾」が行われました。実務的な【終活】と、仏教の教えに学ぶ【宗活】。このような学びのプログラムも、今後「ともいき堂」で開催していきたいと考えております。

 

2月13日の「宗活塾」

テーマは「宗教って必要ですか？」という刺激的なものでした！