【コラム：ハルのことだま】第1回 居場所の大切さ

みなさん、はじめまして。
今日からアキラと共にコラムを書いていくハルです。

突然ですが、世の中では虐待を受けて育った人を、虐待サバイバーの略として"サバイバー"と呼ぶことがあり、恐らく私もその1人です。
今日はサバイバーの孤独と時間軸の歪みについて話したいと思います。(初回から重いですかね...？笑)

私には10年以上仲良くしている友達やここ数年で出会った友達が何人か居るのですが、ふと強い孤独感に陥ることがあります。
週末に友達と会ってお互いの話をして、仲良くなったと思っても、バイバイした後や次に会う時まで、同じようにその人が自分を肯定的に思ってくれている、という信頼感が持てません。これまでは他者と繋がっているという感覚がほとんどありませんでした。(自分で書いてて悲しくなってきた...泣)

1年前に専門家にこのことを話した時、「それはあなたの中で過去-現在-未来が繋がっている感覚が無いからだ」と言われたことがあります。

幼少期、私の親は常にピリピリしており、いつ何をきっかけにキレるか分からない人でした。同じことをしても前は怒られなかったのに今日は酷く怒られる、どこまではセーフでどこからがNGなのかが分からない、といったことが多かったように思います。

そんなこんなで「過去のある時点で通用していたことが現在や未来でも同じように通用する」という感覚が培われなかったようです。

だけど、ちょうど同じ時期の1年ごろ前から、ある団体が運営している居場所に顔を出すようになって、同じサバイバーの人たちとご飯を食べたり花火をしたり出かけたりすることで、最近うっすらと「人と繋がっている」「みんな(社会)の中に私が居る」という感覚が芽生えてきたのを感じています。
それは居場所で出会った人達がいい人達だったからなのか、同じサバイバーだからなのか、私が最初から繋がることを期待して通ったからなのかは分かりません。
ただ、専門家からはかなりの成長だと言われました。

サバイバーは健康上の問題を抱えていたり人間関係で深く悩んだりする人が多いと思いますが、薬やカウンセリングでは得られない効果がこういった場所にはあると感じています。
昔、トラウマについて解説している本で「トラウマ治療は螺旋階段を登るようなものだ。良くなっていると思ったら元の位置に戻ったと思うこともあり、中々回復が見えないが確実に登っている。」という文章を読んだことがあります。

人よりアップダウンは激しいかもしれないけど、私なりに色々な人と出会って毎日少しずつ回復しているように思います。

若者おうえん基金がこれまで伴走してきた支援先の団体にも、居場所事業を行っている団体があります。
当事者同士が繋がって支え合える居場所が増えたら良いな、私のようにそこにアクセスできる人が増えたら良いなと思います。
初回から重くて長い文章になっちゃいましたが(汗)、また次回も読んでもらえたら嬉しいです^ ^