仁和から令和へ平和の祈り~ゼロ・ヒガシダ彫刻展~
支援総額
目標金額 1,500,000円
- 支援者
- 19人
- 募集終了日
- 2020年2月28日
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プロジェクト本文
アメリカでつくられた
私のアイデンティティーと芸術を続けてきた意味。
こんにちは。彫刻家のゼロ・ヒガシダと申します。まずは私のことをお話します。私は、1958年広島の駅前で生まれた被爆2世です。子どもの頃から、母の傍ら彼女の被爆体験を聞かされて育ってきました。
13歳の少女が体験するには、あまりにも壮絶な出来事ばかりです。しかし母はいつも話の終わりには、「私はアメリカを憎いと思ったことは無い。悪いのは戦争だ」と言っていました。それから20年後、私が留学のために渡米するとは、母も私も思ってもいませんでした。
東京芸大の大学院を終了した後、アメリカへアートの勉強のために渡りました。スーツケースひとつでの単身渡米です。言葉もわからず、当時のニューヨークでは学歴も、何もかも通用せず、私は原点に戻った気がしました。そこでゼロからのスタートを決意し、アーティスト名もゼロ・ヒガシダにしました。
私は、当時の日本がいかにちっぽけで、原爆のイメージを強く持っているかを痛感させられました。
あるパーティーで私の出身地を言うと、アメリカ人のクラスメートが、顔に手をやってゆがめてみせたのです。日本を離れて、今まで感じなかった差別や偏見に驚かされ、とても悲しい思いをしました。そして、彼らの中に罪の意識や憐みの心などみじんもないように感じ、強い憤りを覚えました。
さらに彼らは言いました。
「広島にはいまだに放射能が残っている。政府が隠しているだけだ。日本人だけが知らされていないんだ」
と。当時の私は広島出身ということがとてもみじめに思え、このことは私の中に深く根付くこととなりました。しかし、このことは私のアイデンティティーを形づくることになり、その後も「平和」をテーマにした芸術活動を一貫して続けてきました。
そしてこの度、世界遺産である仁和寺で、私の代表作品である「折り鶴の碑」の他、2018年にKAJIMA彫刻コンクールで特別賞を受賞した「寂」などを含む13点を一同に展示する展示会を開催させていただけることになりました。
しかし、この展覧会を開催するにあたり、運搬費、設置費などが不足しており、ぜひみなさまのお力をお借りできればとこのプロジェクトを立ち上げることにいたしました。
多くの皆様が、展示をご覧になり「平和」について考えるきっかけになればと願っております。ぜひご支援をよろしくお願いいたします。
▶︎彫刻家 ゼロ・ヒガシダ zero higashida
日本大学芸術学部美術科卒業。東京藝術大学大学院修了後、New York Studio Schoolへ。1991年からニューヨークで数々の個展を開催。翌年には日本とアメリカを行き来しながら、東京、広島へと、活動の場を広げる。2001年9月11日 ニューヨークの同時多発テロに遭遇。以降、平和への思いを一層強く念じながら制作に励み現在に至る。この頃から地元テレビ局、新聞、雑誌などのメディアの取材を多数受ける。
主な受賞歴
2008:第10回KAJIMA彫刻コンクール「INOCHI」金賞2011:第75回新制作展「INOCHI 2011」新作家賞
2012:第76回新制作展 「INOCHI勇姿 」新作家賞
2013:第77回新制作展「INORI Ⅱ」協会賞(協会賞が出たのは37年ぶり)
2018 :第15回KAJIMA彫刻コンクール「寂 KIYOMORI TAIRA」特別賞
偏見から始まり、現実を感じ、皮肉に火がつく。
平和への想い。
留学のため、渡米した1989年。レストランのアルバイトで生計を立てながら、がむしゃらに創作に打ち込んでいたところ、転機が訪れました。
たまたま私が通っていたNYスタジオスクールに、3度も ピューリッツァー賞を受賞された劇作家のエドワード・オールビー氏が訪れたのです。そして、自身が主催する展覧会の出品を勧められたのです。
スタジオスクールにこもって制作ばかりしていた私にとって、この出会いはまさに奇跡でした。この出会いをきっかけにその後も精力的に活動し、NYでの個展はどれも大成功と言える結果に収まりました。
‖同時多発テロに遭遇
そして2001年、当時NYに居た私は、同時多発テロに遭遇しました。私の家はマンハッタンから川を渡った川岸にあり、その知らせを聞いたのは日本に帰国していた妻からの電話でした。
その日、私は、明け方から修理のために自宅の屋根に登っていて、いつもより澄み切った濃い青紫色の空を見上げながら、母の言葉を思い出していました。
「私はアメリカを憎いと思ったことはない。悪いのは戦争だ」
‖「平和」という永遠なるテーマの確立
その後、NYでの個展もフロリダでの展覧会も、想像以上の高い評価をいただき、その声は美術界にも響きました。しかし、高い評価をいただくことが、必ずしも収入につながるわけではないのが、芸術の道なのです。
長年支え続けてくれている妻への心苦しさもありました。もう辞めよう、辞めるべきだ。そんな心境に陥っていると、友人から「オールビー氏の最新エッセイ集にゼロが載ってる」と、1冊の本が届けられました。
読むと、私との出会いや平和についての思いが詩となって書かれていたのです。
私はオールビー氏からのメッセージと受け取り、再び芸術の道を歩むべく、立ち上がることができたのです。また、オールビー氏の平和について語られた言葉に感銘を受け、私自身の平和へ思いも、より一層高まっていったように思います。
あるNYで私の個展が開かれた際、雑誌の記者の質問に私は答えました。
「私のこの展覧会のコンセプトは平和です」と。
ドイツ人の優秀な記者は驚きと皮肉を交えながら、「今どき、そんな芸術家はいない」と笑いました。
私は悔しかった反面、嬉しかったのです。この時、私の反骨魂が鳴り、永遠なるテーマができたのです。私には誰でもが語れない真実があります。なにより広島が、今もこれからも存在し、地球や人類が同じ宇宙空間の中にある。それを私は知っています。だから、私はこれからも制作し続けるのです。
展示する作品。広がりはじめたアートへの想い
今回、仁和寺に展示予定の作品をいくつか紹介させてください。どの作品も、木やブロンズの素材で人物の命の形を表現し、ステンレスで袈裟、羽衣などを表現しています。祈る姿、托鉢する姿、命の形を追求することで、平和へのアプローチとして発信してきました。
1、「夢蓮華~Water Lilly~」
◆2000年に見た夢の話しである。空中に浮かぶ上下に伸びる光の花びら、中央に蓄えられたエネルギーの中に見た宇宙をイメージした作品。
2、「飛天~Heavenly Nynph~」
◆幼少期の空海の命を三度も救った言われる天女をイメージした作品
3、「空海~KUKAI~」
◆「平家物語絵詞」からのイメージ彫刻。奥の院拝殿前で平清盛に厳島神社を修造するようにと告げ、「社殿完成のうえは立身、官位は並ぶものあるまじ」と伝え、世界平和を祈る空海の姿。
4、「平清盛~KIYOMORI TAIRA~」
◆「平家物語絵詞」に登場する空海と平清盛の逸話、奥の院拝殿前で老僧(弘法大師)のお告げを聞く平清盛の姿をイメージした作品。
5、「阿羅漢~Payerof Peace~」
世界遺産『真言宗御室派 総本山 仁和寺』で開催いただく集大成展覧会
今回の展覧会は、今まで作りためていた作品を一堂に会してご覧いただける、いわば私の集大成ともいえる展覧会です。
今回の展覧会には、2013年の第77回新制作展に出品した「INORI Ⅱ」も展示いたします。こちらの作品は、協会賞という最高賞を、37年ぶりの該当者として私が受賞させていただいた、思い入れの深い作品です。
また、昨年2018年にKAJIMA彫刻コンクールで特別賞を受賞した「寂」も展示いたします。これら大作を含む13点で構成された彫刻展は、私にとっても特別な展覧会となります。
宮島大聖院に設置されている「折り鶴の碑」の姉妹作品も、2020年の展覧会でも展示させていただきます。また、この作品は、仁和寺に奉納させていただくことが決まっております。
世界遺産である仁和寺に「折り鶴の碑」を奉納させていただけることは、広島出身の私にとってとても特別なことであります。
広島には、世界各国から平和実現の祈りのこめられた折り鶴が送られてきて、その数は年間で1千万羽になるといいます。「折り鶴」はまさに平和の象徴であり、今や「ORIZURU」となって、平和な空を羽ばたいているのです。
しかしながら、彫刻を制作するには、膨大な費用と時間がかかります。鋳造代、運搬費、設置費も合わせると、到底資金が追いつきません。そこで皆様のお力をお借りしたいと、このプロジェクトを立ち上げたのです。
展示日程:2020年4月25日〜10月12日
展示場所:真言宗御室派 総本山 仁和寺(京都府京都市右京区御室大内33)
最後に。
来場者の方々には、私の作品から何かを感じていただき、少しでも平和について考える機会につなげていただきたいと思いますし、それを実現するのが現代に生きる彫刻家としての使命と思っています。
「私はアメリカを憎いと思ったことはない。悪いのは戦争だ」
小さい頃にきいた母の言葉をこれからも大切にし、争いが新たな争いを生むことなく、平和を築いていく力が見ていただいた方の中に生まれていくような彫刻を皆様に見せていくことができれば、と思っております。
ぜひ皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
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プロフィール
私は、1958年、広島で生まれた被爆者2世の彫刻家です。東京芸大の大学院を修了したのち、NYでアートの勉強をするため渡米しました。 2001年にNYにて同時多発テロに遭遇。以後私を含め、移民に対して「お前は敵か味方か」とした集団をだんだんと狭くしている雰囲気を感じました。こうした差別と偏見が戦争を招くのです。アーティストとは、時代の目撃者であり、その場で感じたこと、訴えたいことを作品で示すべきとあらためて確信し、それは子供の頃から身近にあった、被爆地ヒロシマからの平和へのメッセージとも重なりました。以降、個人の活動とは別に、「平和へのアプローチ展」として各地で美術展を開かせていただいており、多くの方々に平和への関心を高めていただいております。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
リターン
5,000円
ゼロヒガシダ応援コース
・お礼のメッセージ
リターンのコストがかからないため、いただいたご支援の多くをプロジェクトのために活用させていただきます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年5月
10,000円
【ゼロヒガシダ応援コース】冊子に支援者名掲載
・お礼のメッセージ
・展示会場で配布する冊子
・展示会場で配布する冊子にご支援者様のお名前記載
展覧会の際に、多くの方々に持ち帰っていただく冊子を作成いたします。そちらの冊子に支援者名を五十音順にて掲載させていただき、お礼状と共にお手元にお届けいたします。
- 支援者
- 12人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年5月
30,000円
【ゼロヒガシダ応援コース】冊子に支援者名掲載
・お礼のメッセージ
・展示会場で配布する冊子
・展示会場で配布する冊子にご支援者様のお名前記載
展覧会の際に、多くの方々に持ち帰っていただく冊子を作成いたします。そちらの冊子に支援者名を五十音順にて掲載させていただき、お礼状と共にお手元にお届けいたします。
企業名を掲載することも可能ですので、ぜひこの機会にご支援よろしくお願いいたします。
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2020年5月
60,000円
【作品コース】ゼロ・ヒガシダ平面作品
・お礼のメッセージ
・ゼロ・ヒガシダのオリジナルペインティング作品
平和を願う人々の手で折られた折り鶴の再生紙を使用した、ゼロ・ヒガシダのオリジナルペインティング作品です。
サイズは15cm×10cm、サイン入りで額装してお届けいたします。
- 支援者
- 4人
- 在庫数
- 6
- 発送完了予定月
- 2020年5月
160,000円
【作品コース】飛天のレプリカ
・お礼のメッセージ
・今回展示される飛天(高さ2M)のレプリカ作品
素材は真鍮。サイズは高さ約17cm×10cm×5cmです。木製の台座に彫刻家ゼロ・ヒガシダのサインが入ります。
お礼状、冊子と共に大切に梱包し、お手元にお届けいたします。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 4
- 発送完了予定月
- 2020年5月
300,000円
【作品コース】「折り鶴の碑」のレプリカ
・お礼のメッセージ
・世界遺産仁和寺に奉納される「折り鶴の碑」のレプリカ作品
素材はステンレス。サイズは高さ約44cm×33cm×22cm。彫刻家ゼロ・ヒガシダのサインが入ります。
お礼状、冊子と共に大切に梱包し、お手元にお届けいたします。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 9
- 発送完了予定月
- 2020年5月
500,000円
【作品コース】「INOCHI 大地」のレプリカ
・お礼のメッセージ
・今回展示される「大地」(高さ1.7M)のレプリカ作品
素材はステンレス。サイズは高さ約19cm×19cm×10cmです。彫刻家ゼロ・ヒガシダのサインが入ります。
お礼状、冊子と共に大切に梱包し、お手元にお届けいたします。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 1
- 発送完了予定月
- 2020年7月
500,000円
【作品コース】「INOCHI 勇姿」のレプリカ進呈
・お礼のメッセージ
・2012年新制作展にて新作家賞を受賞した作品「INOCHI 勇姿」のレプリカ作品
素材はステンレス。サイズは高さ約20cm×15cm×8cmです。彫刻家ゼロ・ヒガシダのサインが入ります。
お礼状、冊子と共に大切に梱包し、お手元にお届けいたします。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 1
- 発送完了予定月
- 2020年7月
500,000円
【作品コース】「Mr.A」のレプリカ進呈
・お礼のメッセージ
・世界的に有名な劇作家「エドワード・オールビー氏」をモデルにした「Mr.A」のレプリカ作品
素材はステンレスです。サイズは高さ約15cm×14cm×9cmです。彫刻家ゼロ・ヒガシダのサインが入ります。
お礼状、冊子と共に大切に梱包し、お手元にお届けいたします。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 1
- 発送完了予定月
- 2020年7月
プロフィール
私は、1958年、広島で生まれた被爆者2世の彫刻家です。東京芸大の大学院を修了したのち、NYでアートの勉強をするため渡米しました。 2001年にNYにて同時多発テロに遭遇。以後私を含め、移民に対して「お前は敵か味方か」とした集団をだんだんと狭くしている雰囲気を感じました。こうした差別と偏見が戦争を招くのです。アーティストとは、時代の目撃者であり、その場で感じたこと、訴えたいことを作品で示すべきとあらためて確信し、それは子供の頃から身近にあった、被爆地ヒロシマからの平和へのメッセージとも重なりました。以降、個人の活動とは別に、「平和へのアプローチ展」として各地で美術展を開かせていただいており、多くの方々に平和への関心を高めていただいております。