お口の大きな疾患はむし歯と歯周病です。

 むし歯は歯に起こる病気です。むし歯を防ぐには歯に付着する細菌性のプラークを除去する事、歯の歯質を強くする事が大切です。細菌性のプラークを除去する為には食後の歯磨き習慣が大切です。フッ素を応用すると歯の歯質が強化されむし歯予防効果を発揮します。

 南太平洋医療隊がボランティ活動を開始した1998年当時は、小学校で昼食後歯磨きをする習慣はありませんでした。マリマリプログラムをトンガ全土で行った結果、現在では約120ある小学校の児童は、昼食後フッ素入り歯磨き粉を使用して歯を磨く習慣があり、又トンガの人々は、一日1回は歯を磨く習慣があるようになりました。

 フッ素の応用は、週1回、歯科スタッフが各小学校を巡回してフッ素洗口を行います。

 むし歯予防のためにフッ素を応用する方法はいろいろありますが、一番大きな効果をもたらす方法は、水道水にフッ化ナトリウムを適量で調整して添加する方法です。これをウオーターフロリデーションと言います。トンガでは飲み水は、雨水をタンクに貯めて使用する為、不向きなのでフッ素洗口を採用しています。雨水を蒸留装置で濾過し、フッ化ナトリウムを調整して週1回0.2%(900ppm)の溶液にして10mlの溶液を口に含んでぶくぶくうがいを1分間行います。

 マリマリプログラムを始めた結果、トンガ王国の小学校6年生12歳児の子供のむし歯は2000年の時は一人当たり男子4.4本、女子5.81本でしたが、22011年の健診結果では、男子は2.1本,女子は2.4本です。フッ素洗口を継続してトンガで行った結果、その予防効果は54.2%でした。

トンガでは、フッ素洗口によるむし歯予防の効果は大いにあることが子供のむし歯予防に大きく寄与しています。

2016年12月18日

南太平洋医療隊 代表 河村康二

雨水を貯水する為のタンク
雨水を蒸留してからフッ素溶液を作成している様子
・小学校におけるフッ素洗口の様子
・むし歯予防の為フッ素で ぶくぶくうがいをする様子

 

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