還暦過ぎの63歳プロレーサー木下隆之が日本人初のシリーズ王者に挑戦

　ニュルブルクリンク24時間レースの難関は、照明設備のない闇夜の時間帯で生き残ることです。

　雨雲が重いから月明かりさえも期待できない。そんななか、GT3マシンは躊躇なく隙間にノーズを突き刺してきます。

「譲るまで待ってくれませんか？」

　そんな願いを聞いてくれるはずもない。扉を閉めれば強引にこじ開けてくるだけです。

　幸い僕のGT4はGT3勢に次ぐ速さですから（最高速度は変わらないけど…）、そんな危険は少ないのですが、大砲を撃ち込まれたら一貫の終わりですね。

　かといって、深夜にミラーの後方確認なんてできない。遠慮のないハイビームで目がくらむだけです。

　なので気配だけでミサイルから逃れなければならない。ダンスを踊るように身をひるがえして。当たって飛ばされるのは、エネルギーの法則からしてもこっちですから。クワバラクワバラ💦

　とはいうものの、弾丸飛び交う戦場で生き残るがテクニックです。刺激にも満ち溢れています。刺激が足りないのも事実です。来年へのモチベーションがMAXです。

　ありがとございました🤪