ヨーロッパ大陸最高峰エルブルス 5642m　5400m付近で撤退いたしました。

皆様ご無沙汰しております。

8月16日より10日間、ヨーロッパ大陸最高峰 エルブルス 5642mへ登っておりました。今はモスクワの空港で帰国の飛行機を待機しているところです。

結論から申しますと、天候悪化により5400m付近にて撤退いたしました。

この日、3750mのラストキャンプを出発した後、4700mを超えた付近から風速30-40m/sの向かい風が吹き荒れていて、風で滑落しそうになるなか、アイゼンとピッケルを使用しながらゆっくりと山頂を目指しました。しかし、視界は良好で、ただ風が強いといった感じだったので、この時はまだ自分の登頂を疑いませんでした。一歩一歩がとても重く、30分歩いて100メートル進めるかどうかでした。通常、エルブルス登山では雪上車を用い、ある程度の標高までいけるのですが、登山隊で唯一自分だけ、雪上車を使わずに歩いて山頂を目指すと決意し、山頂を目指しておりました。歩くと決めた以上、何としても登頂してやる、それだけを活力に少しづつ確実に歩みを進めました。

最終アタック日、1600mの急登を登りきり5400mに到達し山頂が視界に入ったとき、雪上車で先行していた同じ登山隊のガイドのアンドレイから、トランシーバーで撤退の命令が下されました。山頂付近の風速が80m/sを超えているらしく、滑落の恐れがあるとのこと。アンドレイの指示には絶対に従うと決めていたので、この決定に何か異議を唱えると言ったことはなかったです。しかし、この日のために多くの時間と労力を使い準備してきました。それだけに、登頂出来なかった原因が"運が悪かった"という一文に集約されてしまうことが悔しくて悔しくて、筆舌に尽くし難い思いで帰路につきました。

写真は撤退命令が下された直後、5400m付近で撮影したものになります。

多大なご支援をしてくださっている中、ご期待に添えない結果となってしまいまして、誠に申し訳ございませんでした。

日本人最年少七代大陸最高峰登頂はかなり難しいものとなってしまいましたが、今後の大学院含むこれからの大学生活において、七代大陸最高峰へは挑み続けたいと考えております！反省点を生かし、絶対に次へ繋げます！

最後になりますが、クラウドファンディングでの多大なるご支援、誠にありがとうございました。リターン品に関しましてはまた追ってご連絡差し上げます。

2024年8月25日　山内悠平