プロジェクト完了のご報告
本の完成後、プロジェクトそのものの予定が連続的に進んでおりました。
ご報告が遅れ誠に申し訳ございませんでした。
今回、3点についてご報告いたします!
本の完成
予定通りではありますが、今回は計5種の日本のむかし話をベースにした絵本を作成しました。
5種1セットで学校には届け、実際に生徒さんたちに取り組んでいただきました。

写真が悪くて申し訳ないですが、それぞれ異なるイラストレーターさんにお願いし、さまざまなタッチの作品に仕上がりました。イラストレーターさんたちにもこの場を借りて改めてお礼申し上げます。
学校での翻訳を通した学習
ということで、実際に取り組んでいただいている風景を少しだけご紹介いたします。
取組を始めているクラス・コースはいわゆる英語が得意なコースではありますが、それでも初回はかなり翻訳という作業には苦労したようです。
文脈を意識した自然な表現や読み手を意識した言い換え、さまざまな部分に配慮すると、普段とは違う頭を使う必要があったということで、ある意味期待通りの成果でした。
ご協力いただいた先生からも「目的が明確だったからこそ取組姿勢が変わった子もいた」という声や「英語力の底上げがいつもと違う方法でできた」という声をいただきました。
実際私自身もサンプルで翻訳を試みましたが、決して簡単ではありませんでした…。

完成品の一部ですが、上手に翻訳できています。
ある論文では、翻訳活動がメタ言語の育成と言語表現力の強化に寄与するという結果が出ています。ちょっとよくわからない一文を書いてしまいましたが、つまり、昨今一つの課題として取り上げられている「メタ言語=日本人にとっての日本語」能力の低下に寄与するという側面と、英語のアウトプットにおける表現(goodだけでなく、coolもawesomeもamazingもfantasticも場面によって使える)の強化に寄与するという側面です。
英語学習や日本語学習、そしてその先の読み手を見据えた学習になり、一人でも多くの生徒が何かした+@の気づきや学びを得られたのであれば嬉しいです。

現地の教育現場への配布
まだ全ての翻訳活動が終わってはいないものの、11月にインドに赴き、一部翻訳済みの本を届けてまいりました。(約300冊)
インドはビハール州というインドの中で最貧州と言われる地域になります。予てよりNPOを介して、支援をしていた地域ではあり、久しぶりに会えた現地のスタッフや子どもたちに喜び半分、複雑さ半分の気持ちではありました。
今回は、4日間滞在する中で計4ヶ所に訪問してきました。エリア、というよりそのコミュニティによって学校としてや教師の成熟度、周辺の住民の理解度などはさまざまです。つまり、クラスとしてのまとまりもでき、子どもたちの学習意欲もあり、周りや親の理解もあるところもあれば、そうしたいわゆる”当たり前””風”の環境が整いつつあるところもあれば、まだまだ継続的かつ自走状態で学習環境を提供できなさそうなところもありました。

また、今回実際に本を届けてみると、分かってはいたものの英語での読解はまだまだ難易度が高く、10歳未満ともなると読むにはなかなか難しかったです。先生が英語を読みつつ、その後にヒンディー語に訳すことで、物語や単語の習得に取り組んでいました。
そうした気づきもあり、ヒンディー語で翻訳し、まずは母語の習熟度向上を目指すことも次のTODOの一つとして定まりました。早速、インド国内のプネ大学の日本語学科ではそれにボランティアで協力してくださるような意向も確認できております!
とはいえ、はじめて見聞きする物語に熱心に目線や指をなぞらせる姿を見ていると、これもまた少しは意味があったかな?とホッとしました。

今回のプロジェクトはあくまで初めの一歩ではありますので、さらに活動拠点や協力先を拡大していく必要があります。まだまだ前途多難ではありますが、引き続き多くの方のご支援を賜ればと存じます。
なお、近日中にリターン予定のものを全てお送りする予定でございます。
もう少しだけお待ちいただければ幸いです!


















