100か国のこども達にボディパーカッションの楽しさを伝えたい

【午前】王立芸術大学との交流
ボディパーカッションを含め様々なアクティビティを通じて交流しましたが、特に心に残ったのは、日本の学生がカンボジアの曲を、カンボジアの学生が日本の曲を歌ったことです。
カンボジアの学生が「さくらさくら」を歌ってくれたとき、驚きと嬉しさで心がとても暖かくなりました。私たちがカンボジアの曲を歌った時にも、カンボジアの学生が同じような気持ちになってくれていたら嬉しいです。分化交流を終えて、個人の繋がりにとどまらず、国と国との繋がりを感じることができ、心が震えました。
音楽は言語を必要としません。だからこそ私たちは、国境や年齢の壁を超えて活動することが出来ています。カンボジアで音楽を通じて感動的な体験をしたことで、もっとカンボジアで音楽教育を定着させ、全国民が音楽に親しみをもてる環境を作りたいと心から思いました。

【午後】プライベートミュージックスクールの見学
プライベートミュージックスクール Neak Poan School of Musicを訪問し、経営者の池田尚子さんからアクセスしやすい音楽教育について話していただきました。
「音楽に関わる人の数を増やすと、競争が激しくなり、それぞれの教育機関がより誠実に仕事をするようになる。また、トップの音楽家のレベルが上がっていく。」という考えのもと、カンボジアの人々にとって低価格で馴染みやすく、選びやすいスクールを作った方です。
ボランティアではなくビジネスとして音楽教室を展開することで、現地の人との競争が生まれます。そうして、生徒に対して責任を持ち、よい授業を提供しようとするスクールが増えるというのです。正義感を振りかざし全てを与えるのではなく、現地の人々のことを本当の意味で考えていてとても魅力的だと思いました。
一方私たちは、カンボジアの音楽教育を根本から見直すという部分に関わりたいと考えています。教育課程を変えて、社会科の一部としてではなく、音楽を独立した教科にしたいと考えています。音楽教育によって様々な資質や能力を養うことができると信じているからです。「音楽」を活動の媒体にしている池田さんの話には、やはり私たちの活動といくつかの共通点があると感じました。それぞれの関わり方で、カンボジアの音楽教育、ひいてはカンボジアをよりよくできれば良いなと思っています。