えきペディア　福岡

　NPO法人バリアフリーネットワーク会議は、沖縄で実にたくさんの成果をあげてきましたが、実は福岡でも、これまでにも、小規模ながら、車いすの貸出、旅行相談などの活動を行ってきました。そんな小さな活動を継続するなかで、発行した冊子があります。それが今回紹介する「えきペディア　福岡」です。

　「えきペディア」とは、迷いやすい都心ターミナルと地下鉄全駅をバリアフリー案内する NPO法人まちの案内推進ネットさんの事業ブランド名を指しており、主要な駅の案内冊子がこれまでにもたくさん発行されています。「えきペディア　福岡」は、平成26年度の日本郵便年賀寄付金の助成を受けて、まちの案内推進ネットさんと共同で編集を行い、平成27年4月に発行したものです。

　公共交通機関のなかでも、バスは、同じ階層内の移動が多いのに対して、地下鉄は、構造上、縦方向の移動を必ず伴います。そこで、車いすやベビーカーではエレベーターを利用することになりますが、初めて利用するものにとっては、分かりにくいものです。また地上への出口も複数個所設けられていることがほとんどであるのに対して、エレベーターが対応している出口は限られます。（健常者であっても、旅行中に、目的の出口に迷って、出口の階段付近まで来て引き返すというのはよくあることではないでしょうか。）

　「えきペディア　福岡」は、こうした縦方向の移動をわかりやすく表示したマップです。出口までの導線だけでなく、トイレの情報やさらには、周辺の観光施設のバリアフリー情報も掲載しています。そして、付録に郵便局のバリアフリー情報を掲載しました。この取り組みは西日本新聞でも取り上げて頂きました。今後も、公共交通機関を利用した移動に関するバリアフリー情報を充実させていきたいです。