再工事立ち合いーいきなり揺れが

クラウドファンディングの公開日を３月18日に控え，16日の夜9時から銘板の再工事第一弾に関係者2人で立ち会いました。

この夜は比較的暖かった（6℃程度）ので，ビル路面での作業立ち会いも楽勝と思えました。

この日の作業は，ベテランの職人二人が手際よく設置済の銘板を掘り出し，路面をフラットにするための瓦礫を取り去り，強度のあるモルタルを練りまわしながら凹部に流し込み，銘板に合わせてカットした石をそこに入れ込むところまで。この石は，はるかフィンランドから来た”バルモラルレッド”。炎の熾火をイメージさせるくすんだ赤に黒斑が散った美しいものです。

11時半過ぎに作業は一段落。帰宅途中の人々がまだ通りを歩いていました。

「地下鉄最終に間に合いそうだ」と，思ったとき，揺れました。

銘板を設置したビル全体がカタカタカタカタ揺れている。地震警報が続く。

この揺れはすぐ収まり，職人と業者が手早く片づけを終わらせようとした瞬間，再び地面全体が揺れ始めました。

低い地鳴りと共鳴しながらビル全体が振動し始めました。

や　ば　い　

「建物から離れて！」と職人が叫ぶ。

クリスロードのアーケードのきしみと地震警報があちこちで反響する中，振動するビル正面から離れ，東三番丁・七十七銀行側の路上へと誘導されました。アーケードの天井板がビルの角にぶつかり，落下する白い破片を眺めながら，軽い地震ではないことを11年前の経験から感じていました。

沿岸部は？原発は？

真っ先に心に浮かんだのはそのことです。

地下鉄は止まり，駅に向かう人々とは逆方向に歩きながら，軽装で来たことを後悔していました。

同行した会のメンバーが「爆撃中心点で命の危機を感じるってすごい経験になったね」と言ったとき，戦時とは比べ物にならないと思いながら，寒さのために震えているのか，恐怖で震えるのか分からないまま，家人に迎えに来てもらい，帰宅したのは午前1時近くでした。

次の立会時には，何も起こらないことを念じています。