「助けて」「助けてください」・前編

誰にも相談できず、あるいは相談しても解決されず、

警察や弁護士に相談しても解決できず、医者に相談しても解決できず

苦悩している親を沢山見てきた。

それは、わが子が引きこもりや不登校・登校拒否になったり、

非行グループに入ったり、非行や問題行為をおこしている、

などという簡単なものではない。

わが子が両親や家族に暴力を振るい、怪我をさせるばかりか、

命の危険を感じる、

というほど家族関係が崩壊している深刻なケースだ。

 

多くは「助けて下さい」とホームページや知人などを

通じて訪ねて来られる。

事情をお聞きすると、子どもが、異常な行動を起こす

原因はの大半は「親の身勝手で、偏った育て方」にあることがわかる。

多くの経験から、子どもは親から与えられたもので育ち、

与えられたものを親に返す、ということはわかっている。

 

これは「人間の脳・脳機能のメカニズム」が、そのようになっているからだ。

 

相談を受けて、解決できないケースはほとんどない。

解決できないのはアドバイスしたことをしないケースに限られる。

本当に驚くのは、わが子を異常行動に走らせる育て方をしているケースの

多さである。中には、乱暴で傲慢な父親に逆らえない母親のケースが、

自分のために子どもを利用するケースもある。

また、父親の言動が子どもを異常にしているケースも少なくない。

 

こどもの親であっても父親と母親では全く違う。

母親は命をかけて激痛が激痛の中で出産する。

出産すれば、我が身が、心がぼろぼろになるまで子育てを行う。

我が身がぼろぼろになっても、それでもなお、

歯を食いしばって子育てを頑張る。

その妻の大変さや心身の疲労などに気づかず、聞くこともせず、

家事や自分の身の回りの世話を求める夫が少なくない。

妻が「○○を手伝ってください」「○○をしてください」と

言おうものなら「俺は外で働いて、稼いでいる」

「お前たちが、のうのうと暮らせるのは、俺が稼いでいるからだ」

「そんな俺に何をしろというのだ」

「逆に、もう少し俺のことを大切にしろ」などというケースも多い。

こうして母親は、夫に期待しなくなる。

そうして夫から心が離れ「夫婦の絆」が崩壊していくケースは少なくない。

夫婦の絆の崩壊の多くは「子育て期間」に発生する。

 

〈後編に続く…〉

著者　中山天先生（教本・一部引用）許可済み​​​​​​
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​​​子育て相談中の中山先生（0歳児～成人後までご相談を受けています）
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