【CACI物語：卒業犬 ⑲「サニー、チップ」”ゴマ”】

CACIのブログは、先住犬イングリッシュ・セッター「ゴマ」との暮らしの中で偶然に見つけました。

ブログにはとても厳しい現実が綴られていました。

保護したセッターの脚の状態が悪く切断しなくてはならない状況や

CACI代表が他の保護団体さんに協力して徹夜で犬の捜索をしていることなど。

その内容にはとても強い信念を感じて心が動かされたのです。

いちばん大変な道を選ぶ。CACIの活動を見ると、そう思います。

 

いちばん弱った子達を助けようとすると、いちばん大変な道になってしまう。

 

人の犠牲となりボロボロになった犬たちを、愛情で包み、

ボランティアさん達の優しさの中で、元気を取り戻し、里親様の元に旅立つ姿は、

まるで何かの物語のようです。

 

サニーをCACIから迎えた１１年前から、今も変わらないCACIの活動。

それは、保護し続けなければならない犬達がいる現実も続いているということ。

 

ブログを見つけた頃、「預かりボランティア」なら少しはお役に立てるかも？と思い、

申し出たところ、サニーが我が家にやってきました。

サニーは慣れない暮らしの中、心を開いて順応しようと一生懸命でした。

そんな姿を見ていたら、愛しさでいっぱいになり　『このままここで暮らそう！』

そして「預かり」ではなく「家族」となったのです。

 

それから４年後、サニーが推定７歳の頃、先住犬ゴマが永眠しました。

その悲しみの中から救ってくれたのもサニーです。

優しいマイペースなサニーに散歩に連れ出され、鳩を見て過ごす毎日、笑。

 

そして４年前に、CACIよりチップが家族になり楽しくて可愛い毎日がはじまりました。

チップはサニーのことが大好き大好き大好きです。

サニーは、拒絶して完全無視でしたが、無邪気な子犬は無敵です。

何としてもサニーのお腹のところで眠るため匍匐前進でそーっと近づきます。

子犬ながら匍匐前進なんて、いろいろ考えているのです。

▲ 匍匐前進で近づくチップ

 

チップは、いつもいつもサニーの傍にいたかった・・。

そんなチップに、サニーも諦めて、いつしか一緒に寝ていました。

サニーの、「また来た〜の」お顔と、チップがサニーのそばに行こうとする、

一生懸命な姿には何度も笑い、癒されました。

優しいお兄ちゃんサニーと、無邪気な可愛いチップ、よいコンビは本当に可愛くて、

こんな姿を見ながら暮らせたことは本当に幸せでした。

 

 そんなサニーも2020年1月15日（推定１４歳）にて永眠しました。

 

寂しさの中から、ふと振り返ることが多くなり、CACIに保護された頃のことや、家に来てからの暮らしのことを思い出していました。

▲ 帰宅すると必ず、玄関でお出迎えしてくれました。

 

犬との繋がりは心と心。

保護された猟犬たちは、社会性を知らず、まるでパピィのようです。

通じ合えるまでには、悩んだり、片思いの寂しさ（私がサニーに片思いです）を感じたりもありました…。

けれど、大丈夫！

時が解決したり、つまずいても、不安があっても、あわてない。

その時に不思議と解決されるものなのだと気づきました。　

心の傷や、身体の傷が回復していく姿、成長していく姿に携われることは、とても幸せなことなのかもしれません。

 

何気ない毎日が、こんなにも楽しくて優しい時間だったのは、ゴマ、サニー、チップ、

そして何よりもこの子たちを助け出してくれたCACIのボランティアの皆様がいてくれたおかげです。

 

犬は、今を生きていて、純粋で素直でひたむきです。

この愛おしい命が大切に愛され、優しくされ穏やかに生涯を全うしてくれることを願っています。

 

弱いものが犠牲にならない社会になることを信じています。

 

そして、このクラウドファンディングにて、一人一人の力の大きさに心から感動しています。

 

 

 「R（アール）」主催

　http://r-acce.com/