皆さんのご支援でインドの牧場が進化しました!
【設備の導入が完了しました!】
このたびご支援をいただいた皆さま 本当にありがとうございました。
応募期間の締め切りから、約3か月が経過しました。
皆さまからの資金が振込されてから、早速インドへの送金の手続きをし
1月中旬に承認が下りたことで、工事に着手しました。
その結果、インド国内でのプロジェクトは、ほぼ予定通りに進みました。
私は本プロジェクトのため、2月12日からインドに渡航しました。
現地の最終確認をして2月18日に日本に帰国しました。
皆さんのご支援が形になり、私たちの牧場は大きく進化しました。
いよいよ、これまでの経緯と事業完了の報告をいたします。
まず初めに、本プロジェクトを立ち上げた理由を再確認します。
それはインドのローカルエリアでの酪農現場で一番の課題である
【安定した電力を手に入れるコト】でした。
牧場に電線は来ているのです。でも、しょっちゅう停電するのです。
そもそもローカルエリアでは発電量と需要のバランスが成り立っていません。
ですから、電力が無い前提で生活をすることになっていました。
非効率な作業や薪を燃やすことの不便さを何とかできないのか・・・と思っていました。
ですから、それを解決する手段として【太陽光発電施設の導入】をしたかったのです。

さて、ご支援いただいた金額は以下の通りです。
のべ289口数 合計金額3,784,000円
ここから、主催者への手数料14%と税金10%が引かれた残金を頂きました。
その金額は3,201,264円です。さらに、
【返礼品費用】・・・(返礼品、梱包及び発送費用)は、総額536,236円です。
【インド送金費用】・・・(資本金手続き費用、銀行手数料など)は、265,000円です。
よって
3,201,264-536,236-265,000=2,400,028円=純投資資金
ルピーに変換すると約1,200,000ルピーです。(為替レート1.92)
これが皆さんからの支援でインドに投下できる金額でした。
【資金は以下の通りに運用しました。】
予算の増減はありますが、大事な電力供給及び電気関連機器に出資させていただきました。
支出の合計は1,200,000ルピーです。
詳細は以下の通りです。
❶太陽光発電装置(蓄電装置を含む) 1式
460,000ルピー(約920,000円)・・・予算400,000ルピー

発電容量は今後、電力を消費する機械設備が増えて、消費電力が増えたとしても余裕があるように設計しました。とにかく蓄電できるので、牧場内の電力を24時間カバーするコトが可能です。ですから将来はセンサーを利用した育牛の個体管理のテクノロジーを導入するコトもできます!
❷スプリンクラー 4ヵ所
80,000ルピー (約160,000円)・・・予算100,000ルピー

敷地内の常緑草の畑にスプリンクラーを設置し、井戸のポンプと連動することでスイッチをいれるだけで散水ができるようにしました。これで散水の時間と労力を削減でき、牧草の栽培がとても楽になりました。牛さんたちは乾燥飼料だけでなく、フレッシュな草をはむのを楽しんでいます。

❸製造ライン 冷蔵用大型クーラーBOX 1台&業務用IHヒーター 1台
90,000ルピー(約180,000円)・・・予算350,000ルピー
電気式のクーラーBOXを購入し、牧場の管理建屋内に設置しました。搾乳後の生乳の一時保管やGheeなどの製品の保管などに活用します。これで、品質と鮮度を保つことが出来るようになります。

さらに業務用のIHヒーターを購入しました。これまでは、薪を燃やして、お湯を沸かしたり、生乳を煮沸していました。薪だと温度調節が出来ず、苦労していました。ガステーブルもありましたが、燃料代が高いです。太陽光によるIHヒーターの活用は温度調節だけでなく、乳製品製造のコストダウンにつながります。
❹上記❶から❸までの付帯電気工事 1式
100,000ルピー(約200,000円)・・・予算100,000ルピー
日本や諸外国では、酪農にまつわるテクノロジーが盛んに開発されています。私たちの牧場も安定電力が確保できたことで、ようやく次のステップに進むことが出来るようになりました。
全ての装置の状況を牧場の管理建屋で視認できるようにセットしました。ちなみに写真の彼は、作業服もヘルメットも着用していませんが、れっきとした電気屋さんです。

❺牛の入れ替え 3頭
120,000ルピー×3頭=360,000ルピー(約720,000円)・・・予算 なし

牧場を開始してから7年目となり、生産性の観点から初期に購入した牛さんの入れ替えをすることにしました。適齢期を過ぎた牛さんと購入した新たな乳牛とを入れ替えすることで、搾乳効率が改善します。これまでお世話になった3頭の牛さんは政府の施設に引き取ってもらいます。他の予算の増減及び製造ラインの予算の削減などをこの費用に付け替えしました。
❻子牛エリアの日よけ用屋根
110,000ルピー(約220,000円)・・・予算250,000ルピー
子牛のエリアの日よけが壊れたままになっていました。日差しが強い時、子牛たちは小さな木陰で寄り添うようにして涼んでいました。

そこで、子牛エリアの日よけ屋根を改築します。支援金から❶~❺までの支出をして、残ったお金の範囲で屋根工事に予算を付けました。着工が少し遅れていましたが、無事完了しました。
【まとめ 未来へ向けて・・・】
今、世界の酪農業は進化を続けています。生産性の観点から乳牛はホルスタイン種が横綱です。1頭から絞れる乳量が多いのが魅力なため、ホルスタイン種の拡大が続いているのです。日本の牧場でも95%以上の乳牛がホルスタイン種です。インド国内においても、気候が緩やかな地域は、ホルスタイン種へのチェンジが進んできています。しかし私たちが活動しているラジャスターン州は、ホルスタイン種が生存できる環境ではありません。ちなみにラジャスターン州の平均気温にホルスタイン種は耐えられません。
そこで私たちは、地域環境に適応しているインド古来の在来種(セブー系)を飼育しています。きっと写真を見た皆さんは、見たことが無い牛だな・・・と思ったことでしょう。

在来種は乳量が少ないです。ですから生産性ではホルスタイン種を飼育する牧場には、かないません。しかしインド国内では在来種の乳牛から搾乳した生乳を原料にした乳製品は、ホルスタイン種の乳製品と差別化することができます。【在来種を保全していこう・・・Save the desi cow】という活動もスタートしています。

私たちは付加価値を高めた乳製品を自分たちで加工するコトで、在来種を飼育するコトのデメリットを克服していきたいと考えています。このようなことから、乳牛の飼育におけるオペレーションの改善や効率化を進めるために電力が必要でした。もちろん、品質が良い乳製品を製造するという観点からも、電力は不可欠なのです。
繰り返しになりますが、皆さんからのご支援による安定電力を手に入れたことで、私たちは未来への大きな1歩を踏み出すことができました。
メンバー一同 ご支援に心から感謝いたします。ありがとうございました。
【お知らせ】
3月末頃に、オンラインで事業報告会を開催いたします。
詳細が決まり次第、ご登録のメールアドレスにご連絡いたします。
ご支援をいただいた皆様は誰でも参加可能です。
当日は現地のメンバーも参加するので、牧場の様子なども見ることが出来ます。
お楽しみに!























