猛禽類医学研究所 クラウドファンディング完了報告
2022-2023年クラウドファンディング 完了報告
「傷ついた希少猛禽類の命を全力で救い、より良い共生社会を目指したい!」
Readyfor では2回目の挑戦となりました本クラウドファンディングは、2022年11月23日~2023年 2月19日の期間で募集いたしました。のべ2640人ものご支援者様、そして支援総額は30,651,426円と目標金額を大きく上回る結果となり、スタッフ一同大変嬉しく感じております。改めましてご支援いただいた皆様に心より御礼申し上げます。
また私たちが取り組む救護や保全のための活動に対し、共感や励ましのメッセージをたくさん賜りました。皆さまからのお気持ちは大きな励みとなり、これからもより一層邁進する所存です。
今回のクラウドファンディングで得られた資金は、専用の公的資金があてがわれていない野生に帰ることのできない個体(終生飼育個体)の飼育管理およびQOLの向上を第一に使用させていただいております。さらに環境省事業では賄いきれない救命費、治療費、飼育管理費、研究、教育活動に使わせていただきます。
釧路湿原野生生物保護センターで暮らす終生飼育個体たちは、おかげさまで元気に過ごしております。適した餌の調達、定期的な血液検査等の健診、また足場や止まり木など飼育環境の整備を行うことができました。
救護活動に長年活躍してくれているドクターカーもブレーキやタイヤ、下回りなどに不具合が生じましたが、その整備をすぐに行うことができました。
さらに医療用品の更新として、レントゲン検査機器一式、血液検査機器の発注を行い(12~1月納品見込み)、必要な試薬類も調達することができました。
交通事故によって嘴(くちばし)を失ったオジロワシ、通称Bec(ベック)の新しい義嘴を製作するための資材購入や近年頻発しているワシ類の風車衝突事故に関して、新型風車の開発と視認性試験を計画の発案と調整を行った結果、別途助成団体からの支援に繋がりマグナス式風車への反応試験を始めることができました。
また送信機を購入し、野生復帰を果たしたワシに装着することで、事故等の防止に繋がる貴重な生態学的データの収集を行っています。
教育活動の一環として、学生へのレクチャー、出張授業や展示、実習生の受け入れなどを行い、さらに終生飼育個体の活躍や野生動物と人間の経済活動との軋轢、事故対策案の紹介といった普及啓発にも取り組みました。
費用内訳
皆さまからのお力添えにより、これらの取り組みが可能となりました。ご支援とご協力に心より感謝申し上げます。
正直なところ時に悲しいことや難しい局面に接することもございますが、皆さまのお気持ちと共にどんな時もあきらめず、猛禽類とのより良い共生へ向け、これからも誠心誠意取り組んでまいります。
私どもの今後の活動につきましては、SNSやホームページでも発信していきますので引き続き応援いただけますと幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
代表 齊藤慶輔