毎日新聞の5月19日の夕刊に載りました!

筆者は、山田孝男さん。

小泉元首相とも親交のある、新聞界では知られた方だそうです。

山田さんご自身も、この画集を気に入ってくださって買ってくださいました。

たくさんの人の目に触れ、心に届いて欲しいと切に願います。

 

http://mainichi.jp/shimen/news/20150519dde012070007000c.html

 

以下、本文コピーです。

 

読書日記:著者のことば イコマ レイコさんさん
毎日新聞 2015年05月19日 東京夕刊


 ■Koide Blue 絵筆で捉える魂の人

 ◇小出氏の「憂鬱の青」

 

 「脱原発」の小出裕章前京大原子炉実験所助教を描いた画集である。

 絵と絵の間に小出語録がちりばめてある。

 

 「夜の人工衛星から地球を見ると、日本は不夜城のごとく浮かび上がるという国なんです。こんなことをすることが幸せということなんですか?」

 

 「日本はエネルギー資源の99%を輸入し、1人当たりで世界平均の2倍以上のエネルギーを使い、まだまだエネルギーが必要だなどと言っています」

 

 その一部は画家が小出氏の本や講演記録などからより抜いた。他は自ら対話して引き出した。「小出さんの憂鬱を描いていったつもりだったので」おのずと青が基調になった。

 画家は美大卒業後、広告デザイン会社勤務を経て独立。PR誌の表紙やCDジャケットのデザイン、月刊誌の小説の挿絵などを手がけてきた。

 3・11が転機だった。何も描けなくなった。原発はどうなるのか。情報不足と政府不信の荒野に突然、現れた小出氏の、干天の慈雨のごとき解説とストイックな発信にひかれ、押しかけ写生旅行が始まる。

 はじめ、小出氏は固辞した。画家が粘り、小出氏が折れた。折れた人が画集に寄稿していわく、

 「出版を誰よりも当惑して感じているのは、間違いなく私です……」

 

 京大原子炉実験所は和歌山県に近い大阪府の南のはずれ、熊取町にある。画家は2012年12月から今年2月まで毎月1回、東京と熊取を往復した。

 前夜、夜行バスで新宿をたち、翌朝は小出研究室でクロッキー(速写画)に専念。夕方、小出氏の終業を待ってしばし懇談、再び夜行バスで帰京−−という写生旅行を2年間。

 自宅で、竹の繊維でできた画用紙に向かい「何も見ずに潜在イメージを出力しながら」竹筆と墨汁、岩絵の具(鉱物を原料とする顔料)で小出氏の表情、たたずまいを描いた。

 こうしてできあがったアナログの絵を、デジカメで複写してパソコンに取り込み、画像処理ソフトでデジタル加工した。その数700点超。そのうちの51点を収録している。<文・山田孝男/写真・森田剛史>

 

 

 

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