このウグラタラ地区のコミュニティには、毎日建設のお手伝いに来てくれる



あるおじいさんがいます。彼の名はケダール ジ。



"ジ" とは日本でいう"さん"の様なものです。



そして私たちはこのケダールさんの事を、「ブバ」と呼びます。



ブバはおじいさんという意味で、まるで本当の祖父の様に



時には優しく、そして時には厳しく、いつも私たちを見守っていてくれます。



今年で70歳を迎えるブバは、誰よりも力持ちで、ボランティアが重いといい



ヘトヘトになりながら運んでいる土嚢も、ヒョイっと持ち上げてしまいます。



そして、誰よりもこのコミュニティセンターの完成を待ち望んでいるのです。



 



ある日、ブバの仮設住宅に招待された事があります。



中はとても狭く、使い古したであろうベッドとタンス



そして何枚もの写真が飾られていました。



ブバは自慢げに、若い頃のハンサムな白黒写真や、今まで来たインターナショナルなボランティア達の写真を見せてくれました。



そして彼の孫である高校生の娘さんが、通訳をしながら私に伝えてくれました。



「ブバは奥さんを亡くして、もう10年余り経つ。



震災があり、一緒に暮らした思い出の家も、今や住める状態では無い。



ただ、この何枚もの写真が、今までこのウグラタラ地区で何十年も生活してきた証なんだよ。だから、いつでも見られる様に、そばに飾っておくんだ。」



これを聞いた時、なぜブバがコミュニティセンターに毎日来て、誰よりも働き、誰よりも完成を願っているのか、分かった気がしました。



震災は多くのモノを奪いました。



しかし同時に、多くのコトを気付かせてくれたのだと思います。



 



コミュニティセンターが完成し、ブバのとびきりの笑顔が見れる日まで



私たちはこれからも、支援を続けていきます。



 



 


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