眺めの価値とその証明

　相生山の価値について考えてみています。

　人が「眺め」という概念を獲得してから何千年経ったでしょうか。詳しいことは差し置いて、ここ最近は価値観の多様化が進みすぎたため、同じ場所を眺めているのに、実は見えているものが人それぞれ全く違っていたりします。

 

 

　ある人は、枝の先の新芽を愛で、ある人は木々と空のコントラストに心惹かれ、またある人の心はいつか通るはずの道路事業に思いを募らせる。

 

 

　

　ここ近年は、公園でお金を稼ぐ考え方が流行りを見せていますが、これも人や立場によって公園（緑地）に求める価値が違う、またそれが変化していることの現れかもしれません。今後、コンサルタントの担当者が設計図を作成していくのだと思いますが、どのような案として具体化していくか、その人のまなざしが何を見据えているか、興味と期待と不安が入り混じります。

　ここでタイトルに戻りますが、相生山の眺めの価値とその証明について。

　河村市長が行った相生山に関する発言のなかで、「エビデンス(証拠)」を示しなさい、というものがあります。あなたたちの主張を裏付けるための根拠を示しなさいということでしょうか。自分の主張や説を証明するための説得材料を自分で集め、分析し、その結果を示す。誰がみても異論を挟めない事実だからこそ、相手を説得できる材料になるのです。

 

　相生山の魅力をあいまいな表現や感情ではなく、客観的事実として示す。僕はまだできていません。自分の中にある「主張」とそれを証明する「証拠」を用意すること。先日書いた、相生山の「価値」と「ものさし」に通じる何かを感じます。

 

　相生山を歩き回って閃きを待つタイミングかもしれません。