アンガーマネジメントを知ったのは、“パワハラ”がきっかけ

 企業の人事担当者としてパワハラの撲滅を目標に掲げて推進していた折に、たまたま電子配信された書籍案内に日本アンガーマネジメント協会の書籍があって目を引かれました。一般にパワハラ研修は、パワハラの定義や事例を説明して、やってはいけないことを掲げ、あとは「我慢せよ」で終わりがちですが、アンガーマネジメントには、具体的に怒りの感情とどう付き合えばよいのかの方法が示されており、直感的に「これだ!」と思いました。

 

 

アンガーマネジメントを学んで、なんだか生きるのが楽になった

 私がアンガーマネジメントを学び始めたきっかけは、企業の中でのパワハラ撲滅です。ですから当初はひたすら管理職向けにアンガーマネジメントに関する研修を展開し、社内にも様々な場面でアンガーマネジメントの目的や効果を発信しました。まだ、実際の活動は2年余りですが、アンガーマネジメントを知る人などいなかった社内でも、アンガーマネジメントが共通言語化し、研修の中で紹介している様々なキーワードが会話の中で飛び交うようになりました。

 

 さらに、会社の方針として、この心理トレーニングは経営層も継続的に行っていこうということが決められたり、怒りで失敗してしまった人や、しそうな人には、もう少し踏み込んだ特別セッションを制度として設けようといった動きにつながってきました。パワハラ撲滅にはまだ道半ばですが、一歩一歩前進している実感があります。

 

 そして、この実感は会社内での表面的な変化にとどまりません。研修を受講するメンバーたちの悩みは本当は仕事の中だけでなく、家庭や社会などあらゆる場面での対人関係の間をグルグル回っている怒りの連鎖にあることに誰もがどこかで気づきます。子どもとの接し方、夫婦間でのやり取り、親の介護など、様々な場面で抱える感情の積み重ねとどう向き合って行ったらよいのかという点にも至ります。多くの受講者が、社会とどう付き合っていけばよいのかのヒントを発見し、少し元気をもらって帰っていく。そんなことを繰り返していけるのがアンガーマネジメントを学ぶ本当の意義だと感じています。それは紛れもなく私自身の体験からもそういえます。

 「アンガーマネジメントを学んで、なんだか生きるのが楽になった」これが今の私の本心です。

 

アンガーマネジメントが、少しでも“予防薬”になってほしい

 社内研修で怒りの体験事例を書き出してもらうと、必ずと言ってよいほど、自動車運転中のイライラ事例があがってきます。それほどロードレイジは身近で起こりうる残念なことだと感じます。守られた鉄の鎧の中で発散してしまう自分の感情にどう対処すればよいのか、「アンガーマネジメントを少しでも学んでいたらかけがえのない”予防薬”になってくれるだろうに」と思います。

 

 

これからもジャンル問わず、様々な場面でアンガーマネジメントを広めたい

 企業人ですので、社内でのアンガーマネジメント浸透をまず優先しております。活動としては、4分の3が社内、残りが社外です。社内では基本的な浸透活動はヒトヤマ越えており、これからは、定常的なトレーニングの継続と、より個人にフォーカスした具体的な体質改善が必要だと思っており、ここに重点をおいていきます。

 また、社外では、医療関係、障がい者施設、介護施設、教育現場などビジネス現場以外からも様々な要請がありますので、特に感情労働の真っ只中で苦しんでいる方たちにはできるだけのお手伝いをしたいと考えています。

 

 

土田 英文

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 ファシリテーター

 

企業の人事担当者としてパワハラの撲滅を目標に掲げて推進していた折に、たまたま電子配信された書籍案内に日本アンガーマネジメント協会の書籍があり関心を持つ。
一般にパワハラ研修は、パワハラの定義や事例を説明して、やってはいけないことを掲げ、あとは「我慢せよ」で終わりがちだが、アンガーマネジメントは、具体的に怒りの感情とどう付き合えばよいのかの方法が示されており、アンガーマネジメントを学んでなんだか生きるのが楽になった。

 

社内ではもちろん社外でも、医療関係、障がい者施設、介護施設、教育現場などビジネス現場以外からも声がかかっており、感情労働の真っ只中で苦しんでいる方たちにアンガーマネジメントを伝えている。

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