ファミオの悲劇と、新たな命を救うための挑戦

皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。

ある猫のお話です。ファミリーマートに居ついていた野良猫がいました。私たちはその猫を「ファミオ」（オス）と呼んでいました。

ファミオはとても人懐っこく、お店のお客様から大変かわいがられていました。店先ではいろいろな食べ物をもらい、店外のテーブルと椅子があるスペースでくつろぐ姿がよく見られました。ファミオと過ごすひとときは、お客様にとっても癒しの時間だったようです。

私たちは皆様のご支援で実施できた壱岐島でのTNR活動の際、ファミオの去勢手術を行いました。ファミオはとてもいい子で、私は「里親を探せば見つかるかもしれない」とも考えました。しかし、里親が見つからないリスクもありました。そう考えると、シェルターで窮屈に暮らすよりも、今の場所でのびのびと暮らす方が幸せだろうと思い、手術後は元の場所に戻すことに決めました。

しかし、その判断は誤っていたと後になってわかりました。

7月に再び壱岐島を訪れた際、まず最初に会いたかったのはファミオでした。しかし、彼に会うことはできませんでした。TNRして３か月後、とても寒く路面が凍結していた日に、ファミオはスリップした車に轢かれてしまったのです。

それも轢かれるはずのない駐車場で。壱岐島では猫が野犬に襲われることの方が多いと聞いていましたが、まさか駐車場で車に轢かれるとは、想像もしていませんでした。悔しさと悲しさでいっぱいでした。

保護して里親さんに繋げることができるなら、そうしてあげたい。

しかし、シェルターには里親さんを見つけるのが難しい猫が多く残っています。新たに保護しても、譲渡される猫は少なく、猫の数は増える一方です。ボランティアの皆さんは仕事をしながらお世話をしてくれており、私も同じです。シェルターのキャパもボランティアさんの手も限界です。新たに救える猫を救うことが難しい状態です。

老猫や持病を持つ猫でも、奇跡的に新しい家族と出会えることがあります。でも、それが「奇跡的」ではなく、もっと普通に繋がるようにしたい。そのためには、もっと多くの人に知ってもらう機会を作る必要があると考え、今回のクラウドファンディングを決意しました。

きっと、どこかにご縁があるはずです。見つけなければなりません。私たちはそのご縁を見つけるために頑張ります。

どうか、応援とご支援をよろしくお願いいたします。