【コロナで深刻化】貧困を永続的に救う農園 in EGYPT

今回は、前回の日本人メンバーの紹介に引き続いて

エジプト人ハニーの人柄をみなさんに紹介します！

長文ですが、ハニーの人柄を感じていただければと思います。

 

前回と同様に質問形式で聞いてみました。

 

 

質問内容

1.ハニー自身について

・年齢、ホステルの仕事について

・いつ頃から、何がきっかけで、貧しい人の支援を始めたのか

2.プロジェクトについて

・なぜ日本人とプロジェクトを始めようと思ったのか

・なぜ農業プロジェクトなのか

3.喜捨の文化について教えて

4.エジプトで貧困家庭が貧困から抜け出せない理由

5.最後にハニーの思い

 

 

1.ハニー自身について

Qまずは年齢から
47歳

 

Q仕事について教えてください

仕事は、ホステルのオーナーです。私は自分自身で、ホステルを作りましたが、作った理由は「人」が好きだからです。人種や国籍、肌の色など関係ありません。ホステルには世界中から、様々な人が訪れます。なのでこの仕事は私にとって非常にぴったりの仕事です。

 

Q.いつ頃から、何がきっかけで、貧しい人の支援を始めたのか？

支援を始めた正確な時期は覚えていません。しかし、私は人を助けるのが好きです。できるだけ多く人を助けることで、私はよりしあわせに暮らせると感じるからです。なぜなら、私は誰かに助けられて生きているからです。

私が、そのように考えるようになったきっかけは、おそらく１９歳の頃です。その頃、私の父は大変大きな病に侵されており手術が必要でした。しかし、エジプト人男性は１９歳の時に兵役に行かなくてはならなかったため、私は長期間、軍で一生懸命働きました。そしてそこで得たお金を全て父親の手術に使いました。この時私は、軍で費やした時間の長さと、得られたお金の少なさ、全てを父親の手術に使わなければならなかったこと全てに憤りを感じました。そして、酒と薬に溺れてしまったのです。

ちょうどこの時、私の人生の師に初めて出会い、彼は私を助けてくれました。この人生の師との出会いが、私の目を覚まさせ、今の人生を歩むようになったきっかけです。私は、最初は彼を拒みました。しかし、彼が多くの人を助ける姿を見て、私はそれまで自分の人生にしか興味がなく、自分の問題だけに目を向けていたことに気づきました。彼は自分の問題だけにとらわれるのではく、周りを見回し他の人の問題に目を向けていました。私も自分だけにとらわれていてはいけないと気づくことができたのです。師との出会いが私の人生を大きく変え、今のような考え方や行動をするきっかけになりました。

 

 

2.プロジェクトについて

Q.なぜ日本人とプロジェクトを始めようと思ったのか？

私はこのプロジェクトを始める前に、世界中の人々と出会いました。その中で日本人は、私たちを必要としていており、私たちは日本人を必要としていることを感じました。日本人は、とても礼儀正しく、正直です。（一部の数少ないエジプト人のように。）いつも綿密に様々なことを計画し完璧に実行します。日本人はここでやるといったら計画通りやります。しかしエジプト人は、明日計画したことが１週間後になり、１ヶ月後になり実行されません。日本人の計画性や実行力、これはエジプト人が必要としていることです。しかし、ごめんなさい、多くの日本人は幸せに見えません。仕事仕事と、とても疲れているように見えます。一方で、私たちエジプト人はゆったりと暮らしています。エジプト人の気の持ち方やしあわせに対する考え方、これらを知ることは、日本人に必要なことだと思います。私たちお互いが、足りない部分を与え合えばお互いがもっと幸せになれると感じたので、日本人とプロジェクトを始めました。

 

Q.なぜ農業プロジェクトなのか？

自然から受ける恩恵が大きいからです。農業は、自然から利益を得られます。しかし工場や産業は自然に悪い影響を与えます。農業は自分の「手」で仕事を行います。自分の手を動かせば、作物を作ることができ、自分で成果を見ることができます。さらに、作物が育つ過程を見、自分の手で農作物が育てられることは、自分自身を信じることにつながります。そして、見た目が美しい農薬を使った作物に比べて、農薬を使っていない野菜の素晴らしさを感じることができます。このように、自然から恩恵を得て、自然と調和して生きていくことが大切だと私は考えています。

 

 

3.日本では、喜捨（イスラム教ではザカートとサダカ）の文化は一般的ではありません。喜捨について教えてください。　

喜捨（ハニーはsurpportと言ってました)は、助けを必要としている人を助けること。彼ら自身からはなにも返ってこなくても、私だけが彼らを助けられるなら、私は彼らを助けなければならないのです。これが喜捨です。日本の人は喜捨の文化はないというが、そんなことはありません。私たちを助けてくれています。小さいスケールか大きいスケールの違いだけです。もし私が困っている人をみたら、私は助けるでしょう。たとえその人が、私がこまっている時に助けられなくても、誰かが私を助けるてくれます。川の水の流れのように、サークルのようにできているのです。

 

 

4.エジプトで貧困家庭が貧困から抜け出せない理由をどう考えますか？

なぜなら自分の頭を使って考えていないからです。長い間、子は父親や祖父の言うことに従って生きてきました。エジプトの子は広い世界には出ません。なぜでしょうか？それは父親や祖父がゆるさないからです。父親や祖父の考えに従うのはエジプトの伝統ですが、子は外にでるべきです。家族は反対するかもしれませんがその考えは間違っています。それを押し切って外に出て新しいことを創出するべきです。

また、93%のエジプト人は、両親の家に住んでいます。6~7%の子しか家を出ず、父親の家、祖父の家に住んでいます。祖父の時代は１～2人の子供でしたが、子供が家から出ないため、父親と叔父といとこを合わせると20人の家族が、同じ家に住んでいます。彼らが子供を持つと30人の家族が祖父の家で暮らすことになります。このためエジプトでは国土の6~7%であるナイル川流域に人が住んでおり、砂漠には人がいません。これも貧困が解決しない理由だと考えます。

 

 

5.最後にハニーの思いを語ってもらいました

私には、大きな夢があります。人と人とが手を取り合って助け合う世の中になることです。

例えば、私たち、アフリカの人は十分なお金がなく、物資も十分にはないですが、毎日笑って、お互いを助けながら1日1日を幸せに暮らしています。物質的には不自由ですが幸せな暮らしを送っています。一方でヨーローッパの人々はアフリカの暮らしとは違います。物質的に豊かで恵まれた生活を送っていますが、ある種の愛情や幸せが欠けた生活を送っています。私は、アフリカの人ヨーロッパの人それぞれの良いところをお互いに教えあい、欠けていることを埋め合うことでより良い暮らしができると考えます。

私たちはお互いに足りないところを補いあい、お互いに助け合うことで、より幸せになれると考えます。このような世の中になって欲しいというのが私の夢です。

 

 

ハニーからの回答でした。

いかがでしたか？ハニー自身やエジプト人が感じるエジプト感を

少しでも感じてくだされば嬉しいです。

 

私たち日本人から見ても、最初は、見た目の強面な印象にどぎまぎしましたが、（エジプトでは珍らしい！？）とても誠実なエジプト人です。

 

このようなメンバーでこのプロジェクトを進めて行きますので、

引き続き宜しくお願いします！