5月のあわねこスペイクリニック報告

こんにちは、あわねこ保育園 TNRメンバーです。

 

5月18日から20日の3日間

あわねこスペイクリニックを開院しました。

今回も外で懸命に生きる猫たちのため

現場のTNRメンバーたちは早朝から夜遅くまで奔走し

合計69頭のさくら猫が誕生しました。

初日は、獣医師が午後から徳島入りということもあり

手術できたのは13頭。

 

それでも、現場のメンバーたちは朝から一頭ずつ猫を保護し

慎重にケージに入れて搬送しました。

 

数が少ないからといって気が緩むことは決してなく

「今日助けるこの命が、次の繁殖の連鎖を断つ最初の一歩になる」とその目は真剣でした。

2日目は36頭と、今回もっとも多くの手術が行われた一日でした。

 

現場には、さまざまな背景を持った猫たちが運び込まれてきます。

捕獲器の中で怯えて丸くなる子、じっと人の顔を見つめてくる子

野山で生まれた子、誰かに餌だけをもらってきた子。

どの子にも共通しているのは、「人の都合」で放置されてきたということ。

そして、私たちが向き合うのは、そういった命に対する人の責任です。

クリニックでは、術後の猫たちが少しでも安心できるよう静かな空間を保ちます。

作業ではなく、心を尽くす。それが、私たちのTNRのやり方です。

 

最終日の3日目は20頭。

多くのメンバーが疲労の色を隠せない中でも

「この子の未来を変えるのは、今しかない」と

それぞれが自分の役割を果たしていました。

手術が終わり、耳に小さなV字のカットが入ると

猫たちは「地域のさくら猫」として新たな一歩を踏み出します。

 

今回も、たくさんの命に向き合い

そして命と命をつなぐ活動ができたことに、深く感謝しています。

TNRに終わりはありません。

次の発情期、次の出産、次の放棄を防ぐために

今できることを積み重ねていくしかないのです。

この小さなクリニックから生まれた69のさくら猫たちが

地域で静かに、穏やかに生きていけますように。

そんな未来を願いながら、また次の一歩を踏み出します。