ヴィンミー(Vinh My)村の近くにあるアンバン(An Bang)という集落は、ベトナム戦争後、海外に出た越僑の方が多い地域で有名なところで、海外に出て経済的に裕福になった越僑の方たちが、アンバンに残っている家族に送金し、そのお金を使って豪華なお墓を建てる、というのがこの集落の風習となっています。アンバン集落内には、建設費が10億ドン(約4百数十万円)もするお墓が地域一帯に立ち並び、「お墓の村」と呼ばれています。


一方で、ヴィンミー村は海外に出た人が少ない村で、つつましく暮らしている人が多いそうです。BAJが普段からお世話になっているバイオガス技術者のルイさんも、ヴィンミー村の人たちは非常にまじめで、素朴、と話していました。

 

【ヴィンミー(Vinh My)村の位置】

 

ヴィンミー村の家々を訪問したところ、同じ集落内でも井戸の水質の状況は家によってだいぶ異なっていました。基本的に、鉄分を多く含む水質に困っている世帯が多いですが、ろ過装置を備えている家は非常に少なかったです。なかには、鉄分のみでなく、硫化水素が含まれると思われる井戸水もあるようで、村の人からこんなエピソードを聞きました。

 

「お客さんが家を訪ねてきてお話している最中、奥さんが井戸水を揚水すると、プーンというおならのような臭いが充満してきて、『誰がおならをしたのか??』という気まずい雰囲気が、お客さんとご主人の間で漂ってしまう。だから、その家では、お客さんが来た時に水が必要になったら、隣の家に行って水をもらいにいかないといけない」

 

今回、この村に住むカインさん、トエさん、テムさんの3軒のお宅で井戸水の水質調査を行いました。
 

井戸水の濁りがひどいと訴えていたトエさんの家の鉄分は、高い数値が検出されました。また、テムさんは、井戸水内に鉄分が多いことへの自覚はあるものの、ずっとその水を飲んでいるから「まあ、そんなもんだ」という感覚のようです。井戸水の色は、カインさん・トエさんの家の水を比較すると、トエさんの水の色と似ており、少し黄色く濁っていました。

 

村内には、硫化水素を含む井戸水が存在する可能性があるので、現在、BAJでは硫化水素を測定できるキットの入手を考えています。

 

 

 

 

この地域の土壌は砂地なので、頻繁に畑に水やりをしないといけません。

カインさんの家のろ過装置。普段はトタンの蓋を閉めています。

 

 

パックテストを使っての水質検査の様子。

カインさんの家のろ過後の水は、沸かすとやかんの底や周りの白いものが固まってしまいます。

 

トエさん宅。現在ろ過装置はなく、水の濁りがひどい時は、20分ほど流しっぱなしにしておかないと使えません。

 

テムさん宅。現在ろ過装置はありません。水の濁りはあまり気にしていないようでしたが、カインさん・トエさん宅の水の色と比較すると、トエさんの井戸水の色と同じように、黄色く濁っていました。

 

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