【あと20日！】座員からのメッセージ～昭和虞美人草スタッフ編～

3月11日。本日で東日本大震災から10年の時が経ちました。

あの時は、文学座も例に漏れず、稽古や公演の準備をしておりました。
今と状況は違いますが、あの時も、『今、演劇を上演する意味』や、『今、演劇や芸術は必要なのか』という事を、それぞれが考え、議論し、様々な決断をした事が思い出されました。

14時46分、本日私達は文学座アトリエにて『昭和虞美人草』を上演しておりました。
何事もなく、皆様にお芝居をお届け出来るということは、本当に幸せなことだと、改めて感じました。

『今、演劇や芸術は必要なのか』。それぞれの考え方があると思います。
ですが、少なくとも我々は必要とし、そしてまた、必要だと思って下さるお客様がいる限り、創作を続けていきたいと思っております。

先日の福島沖で発生した地震への不安、その他にも沢山の災害、そして新型コロナウイルスの影響がまだまだ続く厳しい状況下にも関わらず、皆さまこのクラウドファンディングにご支援して頂き誠にありがとうございます。

改めて、東日本大震災の被害に遭われた全ての方々に思いを寄せ、心穏やかな日々が戻る事を、切にお祈り申し上げます。



さて、本日は、あと20日！
現在公演中の、『昭和虞美人草』のスタッフからのメッセージです！


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文学座クラウドファンディングにご支援いただきまして本当にありがとうございます。


文学座本公演のスタッフワークは文学座の演出部員の他に、外部スタッフの方々にも沢山の力をお借りしながら、公演を作ります。
舞台裏にもまた、ベテランから若手まで、個性豊かな面々が集まっておりまして、ひとつ、またひとつと演目を作り上げる中で、演劇を作る技術や作法や心意気が新しい世代へ引き継がれていく、という仕組みになっています。
毎年入ってくる新人達の熱いエネルギーや新鮮な考え方に触れ、古株が“負けていられんぞ”と、新たな活力を得ている側面もあります。

「昭和虞美人草」の稽古場では、1973年当時をよく知っているベテランスタッフ陣が、台本や集まってきた小道具に触発されて、時折、目を輝かせながら音楽やたばこや食べ物、文化について語ってくれました。
そういう、リアルな青春の思い出話から、芝居作りのヒントをいただくことが沢山ありました。

俳優はもちろんのこと、舞台監督や演出家、美術家、照明家、音響家が育っていくこの豊かな場がこの先もずっとここにありますように。『昭和虞美人草』が全公演無事に上演できますように。
本日も心を込めて上演いたします。
今後とも文学座をどうぞよろしくお願いいたします。


『昭和虞美人草』スタッフ一同



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