子どもに旅を！食物アレルギー対応の旅行先を増やしたい！

「食物アレルギー対応の旅行？なぜ、わざわざ「対応の旅行」があるんだろう？」

3年前、初めて食物アレルギー対応旅行の取り組みを知ったときに素直に思ったことです。インターン生としてお手伝いさせてもらっていたそのときは、まさか自分がこの取り組みに仕事として関わっていくことになるとは思っていませんでした。

 

はじめまして、今回CATと協力してこのプロジェクトを行うことになった、QOLトラベルの廣瀬です。

 

 

私には食物アレルギーはありません。

「食物アレルギー」というものを知ってはいましたが、実際どのような疾病なのか、どの程度大変なのかは全く知識がありませんでした。

 

そんな私ですが、アレルギー対応旅行に関わっていく中で、食物アレルギーについて少しずつ少しずつ分かるようになってきました。
今日は、少し前の私と同じように「食物アレルギーって聞いたことはあるけれど…」という方へ、「食物アレルギーとは何なのか」をお伝えします。

 

 

みなさんは「アレルギー」と聞いて何をイメージしますか？

ダニやハウスダストによる喘息。猫の毛を吸うと目がかゆくなったりする猫アレルギー。冬から春にかけてマスクとティッシュが手放せなくなる花粉症。

実は、これら全てアレルギーです。特定の物質に体が免疫反応を起こし、肌の痒みや粘膜の腫れなどの症状を起こすことを言います。

その中でも、特に「食べ物」に反応するアレルギーを「食物アレルギー」と呼んでいます。

 

 

文部科学省が2013年に行った調査によると、小中高生の約4.5%がなんらかの食物アレルギーを持っているといわれています。

 

単純に、「クラスに1~2人が食物アレルギーを持っている」と考えてみてください。

 

そんな食物アレルギーの患者数は増加傾向にあると言われています。2007年に行われた調査では小中高生の2.8%だったのが、たった6年で4.5%。実に約1.7倍です。そしてアレルギー患者は今後も増加していくだろうと言われています。

 

 

どの食べ物に反応するかは人それぞれ。一つの食物だけにアレルギーを持つ人もいれば、複数の食物にアレルギーを持つ人もいます。

 

また、どんな症状が出るかも人それぞれです。原因の食べ物を食べてしまったとき、肌が痒くなるだけの軽度の人もいれば、呼吸困難に陥ってしまう重度の人もいます。極めて重度な人がアレルギー症状を起こし、適切な処置を受けられられなければ最悪の場合死に至る可能性もあります。

 

 

それは「原因となる食物を食べないこと・摂らないこと」です。

これだけ見ると簡単そうに見えるかもしれませんが、このたった一つのことが実際はとても大変です。

 

ちょっとだけ、みなさんが今日食べた物を思い浮かべてください。

そこから、小麦が使われているものを消してみてください。パンも、ラーメンも、カレーも無くなりましたね。そこから、今度は卵が使われているものを。次は乳製品が使われているものを……。

 

調味料で使われているものも、当然消えます。卵のアレルギーだと、マヨネーズもダメです。マヨラ―にとってはたまったものじゃありません。

 

さて、どのくらいの食事が残ったでしょう？白ご飯とお漬物、お茶だけなんて人も多いのではないでしょうか。中には、1つも残らなかった、という方もいるかもしれません。

 

調理に使うお鍋やおたま、泡だて器なども気をつけなければいけません。どんなにしっかり洗っても、洗いにくいところや小さな傷にタンパク成分が残っているかもしれないからです。

 

「そんなちょっとの事も気にするなんて、神経質な……」と思うかもしれません。

でも、もし、重度の人だったら……その「ちょっとのこと」が命・健康に関わってくることが、本当にあるのです。

 

 

なんとなく食物アレルギーについてはわかってきても、まだまだ身近なこととして実感が湧かない、という方もいるかもしれません。

 

実は、最初は私もそうでした。

でも、食物アレルギー対応の旅行運営に関わるようになって振り返ってみると、意外と友人にいたのです。

給食にお弁当を持ってきていた友人。お土産を持っていったら「クルミが入っているから食べられない。ごめん」と言われたこと。

思い当たるだけでもまだまだあります。決して、自分と離れた遠い出来事ではありませんでした。

 

私は食物アレルギーについて学びだしたばかり。これから本や講座でよりしっかり学んでいきます。

みなさんも、私たちと一緒に少しだけ学んでみませんか？

 

 

さて、今日は「食物アレルギーとは」を簡単にお伝えしました。
次回、「アレルギー対応の旅行って、何をするのか？」をお伝えします！