2024プロジェクト終了のご報告

このたびは「入院中の子どもたちを笑顔に!本の力で広げるファシリティドッグの未来」プロジェクトに、たくさんの温かいご支援とご協力をいただきありがとうございました。1,192人の方から13,780,000円のご支援をいただき、関係者一同心より御礼申し上げます。
本プロジェクトは、日本初のホスピタル・ファシリティドッグ®︎「ベイリー」たちの物語を描いた書籍『ワンダードッグ 人に寄り添う犬たち』の刊行を通じて、医療の現場で静かに寄り添い続ける犬たちの姿を、より多くの方々に届けたいという想いからスタートしました。皆さまのご支援により、書籍は昨年12月に無事刊行され、全国の方々のもとに届けられました。スタッフたちにもお声がけをいただくことも多く、たくさんの心温まる感想も届いております。この書籍を通して、はたらく犬たちの姿をお届けでき、その輪の広がりを実感しています。
■ 病院やお子さんたちへ書籍をお届けしました
今回のクラウドファンディングでは、リターンとして書籍をご自身のためだけでなく、病院や子どもたちへのプレゼントとしてご支援くださった方々も多くいらっしゃいました。本当にありがとうございます。
そのご厚意により、小児がんや重い病気と闘う子どもたちやその経験者、AYA世代の若者たちが参加する「シャイン・オン!メンバー」の皆さんなどに向けて、書籍をプレゼントとしてお届けいたしました。受け取った子どもたちからの反響も非常に大きく、私たちも大変心を打たれました。
本を受け取ったお子さんからのメッセージをご紹介します
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読む機会をくださり、ありがとうございます。
この本には、ファシリティドッグのほかにも、てんかん発作探知犬(オリバー)、もうどう犬(フリーダム)のように犬が人のつきそいをしたり、犬が人の危険を知らせたりして、犬が人をたすけているということがわかりました。うしろのページには、4歳で白血病になってしまった女の子、私と同じ病気です。
私はベイリーではなく、マサという子にたすけられました。私は犬がすごく好きで、病院に犬がいると聞いた時はとってもうれしかったです。
私はステロイドという薬をつかっている時が一番たいへんでした。でもマサがいたからがんばれました。マサが来たらとってもえがおになれました。
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ご支援を通じて、皆さまがつないでくださった「優しさのリレー」に、心から感謝いたします。
■ 皆さまのご支援で実現できたこと
書籍の制作や発送に加え、皆さまからのご支援は以下のような大切な取り組みにも活用させていただきました。
●書籍制作・翻訳・監修・印刷・発送費
●候補犬の育成費
●トレーナー・育成マネージャーの人件費
●活動に必要な医療施設との連携準備や移動費・備品費 など
2024年度には、海外での専門的な介助犬育成研修を修了した育成マネージャーが加わり、さらに本年度は3人の犬舎スタッフも雇用、より現場に即した実践的なトレーニング体制が整備されています。候補犬は現在4頭、9月にはさらに2頭増える予定です。医療スタッフの一員として、そして子どもたちの「心の支え」としてふさわしい犬たちを育てるべく、日々尽力しています。
■ 候補犬たちの成長が新たな希望に
今年の1月、育成チームがニュージーランドの盲導犬協会、Blind Low Vision New Zealand(以下:BLV NZ)に視察訪問に行ってきました。この訪問では、BLV NZの育成プログラムについて学び、盲導犬としての適性はないが、ホスピタル・ファシリティドッグ®︎として活躍できる可能性がある犬と会ってきました。今後の提携に向けて、検討を進めています。
また4月より、「オリ」と新ハンドラーとの研修が神奈川県立こども医療センターで始まっています。昨年ハワイから迎えた「オリ」は、ハンドラーの森田と病棟内でトレーニングをしてきましたが、この度、チームを組む新しいハンドラーが正式に決まり、チームトレーニングを行いました。
有難いことに、たくさんの病院からホスピタル・ファシリティドッグ®︎の導入に関する問い合わせをいただいております。より多くのこども病院で活躍できるよう、育成事業拡大に向けて動いています。その一つとして、犬の飼育管理や育成拠点での日常業務を担う犬舎スタッフを、新たに3名採用いたしました。スタッフが犬たちに愛情を持って接してくれるおかげで、育成チームはトレーニングに集中しやすい環境になり、とても助かっております。
■ 書籍と犬たちが伝える「優しさ」
『ワンダードッグ』のページに描かれているのは、様々な場での犬たちの力です。「寄り添う」という役割を、ホスピタル・ファシリティドッグ®︎たちは静かに、そして確かに果たしてきました。
ベイリーをはじめとしたホスピタル・ファシリティドッグ®︎たち、そして新しい候補犬たち。犬たちのまなざし、しっぽの動き、足音。それらが子どもたちの笑顔や前を向く力に変わっていく。そんなかけがえのない時間を、本という形で、皆さまと共有できたことを嬉しく思います。
■ 最後に
クラウドファンディングでのご支援はもちろん、SNSでの発信やシェア、本を手に取ってくださったこと、子どもたちへの思いやりなど、すべてが大きな力になりました。皆さまの応援があったからこそ、ファシリティドッグの未来が、より明るく、より広く開かれていきます。
今後も一人ひとりの心に寄り添う活動を大切に続けてまいります。改めて、今回のプロジェクトへのご協力、誠にありがとうございました。





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