2017年度活動報告(プロジェクト終了報告の投稿)
皆様からのご支援・ご応援、誠にありがとうございました。
2017年度のスタセンの活動報告を記載させていただきます。
- 活動期間
平成29年8月~平成30年3月
- 事業内容
片親・低所得者・生活保護受給家族などの金銭的理由として塾に通うことができない原発避難者を中心とした貧困家庭の子どもを対象に学習センターや集会所を利用して無料で通える学びの学習支援活動を行います。
小学生4年生から中学校3年生に対し、少人数制で最大5名までとします。
運営時間は9時から12時までの3時間とし学年ごとに1時間の授業を行います。
空きスペースを利用して自習で使用することができるようにします。
授業と自習の間に学習だけでなく、コミュニケーションをとることができる時間を作ります。
全教科指導することはできませんので、専任のスタッフ1名とボランティアスタッフを1名配属して数学と英語の授業を行います。
月謝は無料とし、初年度は各学年5名の計30名の募集を行います。
- 目標の達成状況
中学3年生の子どもたちには、志望校合格を念頭に学習を進めてきた結果、無事合格へと導くことができました。
それぞれ、自分の将来の夢・目標に結び付く高校への合格を手にしたことで、
これからの未来への希望と自信に繋がったと思います。
気軽に通える学びの場として、他の子どもたちやスタッフとのコミュニケーションを楽しみながら勉強したことで、より通い易い雰囲気づくりができたものと考えます。
小学生は学校の授業復習に重点を置いて学習を進めてきました。
授業中は中々理解できなかった問題も、スタッフと丁寧に復習し、理解を深めることで、自信をもって次の授業に臨むことができ、勉強の楽しさを感じてもらうことができたかと思います。
また、勉強以外にも、スタッフとのコミュニケーションを密に図り、楽しい学びの場としても活用してもらうことで、本人からも直接将来の夢や希望を聴くことができました。
いずれの子どもたちも、この学びの場に通うことにより、将来に希望を見出すことができていると考えます。
- 事業の成果
授業以外にも、2か月に1回保護者と一緒に学校や家庭での悩みを確認してきました。
保護者の方の感じていることや悩みも伺い、一緒に考えていくことで、子どもは勿論、保護者の方も一人で問題を抱え込むことがないようにサポートができたと思います。
保護者の方の悩みや問題を少しでも取り除くことで、家庭での親子の関係性もさらに良い方向へ向かっていると感じます。
子どもたちは、将来貧困家庭とならないように楽しみながら勉強し、志望校への合格や、授業への不安がなくなっていくことで自信を深め、将来の可能性や希望が大きく広がっています。
スタッフや仲間と時間を共有することで、協調性を身につけてきました。
そして、スタッフをはじめ大人に親切にしてもらうことで、周囲への感謝の気持ちを忘れず、自分もまた周囲に対して優しさや共感の心をもって接することができるように成長していると感じます。
- 課題
8月から募集を行い10月より活動を行いましたが、通える子ども達を避難・貧困家庭の子どもと限定しているので、広報の際に表現の方法が難しく感じました。
周囲には知られたくない情報であり、気軽に利用できるためには工夫が必要だと感じています。
初めての活動ということもあり、広報がうまくいったとは言えません。
沢山の方に知っていただき、利用していただけるように活動を行います。
- 今後の活動予定
開催場所が遠くて来れないなどの問い合わせをいただいており、子どもが一人でも通えるように週1回の運営を同じ学習センターや集会所だけでなく、複数の学習センターで行いたいと考えています。
その他に4月からは児童養護施設と連携して学習支援を行います。
「子どもの学習支援」だけではなく、包括的に『子どもを地域ぐるみで育んでいく』取り組みや体制づくりをすすめていく活動を行います。
また親だけで教育や子育てをするのではなく、「みんなで一人ひとりの子どもを育んでいくために何ができるか」を考える活動の輪を広げていきます。
そして子どもの学習支援活動だけでなく、根本にある貧困に苦しむ親の就労支援活動も行い貧困から脱却できるように支援を行います。
子どもの学習支援の取り組みが地域にとって居心地のいい「居場所づくり」へと発展し、大人も子どもも関係なく人と人とが支え合い、地域に新たな絆が生まれ、誰もが生きやすいと感じられる世の中が生まれる事にも繋がると考えて活動を計画しています。
- 最後に
返礼品のポンポンは4月末には発送致します。
2018年後も学習支援活動を継続して行います。
活動はFacebook、TwitterなどのSNSで今後も発信していきますのでご確認いただければと思います。
子ども達、スタッフの代わりに感謝の言葉とさせていただきます。
ありがとうございました。