治療法未解明の「原発不明がん」克服の希望となる研究の第一歩へ

治療法未解明の「原発不明がん」克服の希望となる研究の第一歩へ

寄付総額

34,605,000

目標金額 20,000,000円

寄付者
686人
募集終了日
2020年4月20日

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2020年04月09日 18:30

一人でも多くの患者さんのため、「治す選択肢」が示せる未来へ。

新型コロナウイルス(COVID-19)に罹患された皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。このような状況下でも、現在がんに苦しむ多くの患者さんがおられることに変わりはありません。がん研は、がん研の総力を挙げてがん医療を守る、という信念の下、感染拡大防止策を厳に行い、これからもがん研究・医療を進めて参ります。

 

そしてこの災禍の為に、現在のがん研究の歩みが止まることはあってはならないと考えております。治療法未解明の「原発不明がん」克服の希望となる研究の第一歩として行われている、本クラウドファンディングも、いよいよ残り11日となりました。

 

大変ありがたいことに、本日までに566名の方々より28,225,000円ものご支援をいただいており、私たちの研究に対してここまでたくさんの人々にご理解を賜りましたことに本当に感激しております。そして寄付を通じて、想いを寄せていただいた多くの方々に、心より御礼申し上げます。

 

治療法がわからず不安を抱えている患者さんの希望につながる研究の実現のために、改めてこれまでの歩みや研究に対する思いを、皆さまにお伝えできればと思います。

 

公益財団法人がん研究会 髙橋 俊二

 

以下、インタビュー形式の記事で先生の思いを語っていただきました。(文章・聞き手 / READYFOR、写真 / 戸谷 信博)

 

目の前の患者さんのために、今この瞬間にできることをしたい

一一 医師になられた背景を教えてください。

もともと生物学が好きで、中学生の頃から、特に人体の生物学を勉強したいと思っていました。人体って、複雜で面白いんです。家族には医学を学んでいた者はいなかったのですが、私自身、未だ謎の多い人体の不思議に触れていくうちに、「医学を勉強したい、研究したい」という思いが強くなり、医学部に進みました。


しかしながら、実際に医学生になり、そして医師となって患者さんを診る立場になると、とにかく目の前の患者さんを治し、症状を少しでもよくすること、患者さんが少しでも元気に生活できる手助けをすることこそが医師として、一生を捧げても捧げきれない本当に重要な使命なのだと身を持って感じるようになりました。

 

治療によって良くなった時、目の前の患者さんの表情も変化します。患者さんとの関わり合いを通して、医師としての喜び、やりがいを感じるようになりました。そして更に、臨床研究等を通して、患者さんのために新しい治療法を見つけることにも貢献していきたいと考えるようになりました。

 

 

一一 「患者さんファースト」の姿勢を大切にされている髙橋先生ですが、臨床医として普段から気をつけていることや意識されていることはありますか。

どんな状況であっても、「今この瞬間にできる最大限のことをする」ということを徹底しています。患者さんの病気を治したり、少しでも状態をよくしたりすることは、研究や技術の進歩により「もっと早く、もっとより良く」できる可能性があります。

 

今、クラウドファンディングを実施している「原発不明がん」は、現在は大変に治療が難しいがんですが、例えそれでも、患者さん一人一人の体の状態をとにかく詳しく診ながら、治療の可能性を見つけるために、「何が分かっていて、何が分かっていないのか」ということを一つ一つ明らかにできるよう努めています。

 

分かっていないことも含めて丁寧に把握するというのは、目の前の患者さんのみならず、未来に向けて新たな治療の可能性を拓くために大切な過程です

 

「人間ほど詳しく調べられている生物はいない」、これは私自身の恩師である大学の教授から言われていた言葉ですが、「詳しく調べることで、多くの学びが得られる可能性を大きく秘めている、だから諦めるな」といったところでしょうか。この言葉は非常に印象に残っていますね。

 

 

一一 「がん研有明病院(がん研究会)」だからこそ、果たすべき責任があるというようにおっしゃっていたことが印象に残っています。

がん研は、新しい治療の研究をするにも最適な環境だと思っています。1908年からの創立以来の長い歴史、そして日本でも有数の患者さんの数を誇るという実績は未来のがん研究に対しても大きな強みですし、がん研だからこそ担わなければならない役割があると思っています。

 

がんの研究というのは、患者さんが少ない施設で行うのはとても難しいものです。もう20年以上、ここで様々な治療をしていますが、個人としてもチームとしても非常に意義がある貴重な経験を積み、将来の医療のために貢献し得る多くの学びを得ることができています。

 

 

 

一つでも多くの可能性を見つける、それが「原発不明がん」と向き合うということ

一一 原発不明がん」という、大変に治療が難しいとされるがんを抱えた患者さんに向き合い続けてこられた理由はありますか。

「『原発不明』だから何もできません」と諦めることは決してしません。そうやって一貫した姿勢で今まで必死に取り組んできたように思います。

 

また、原発不明がんと言っても、原発巣をある程度予測できるケースもあります。原発が断定できなくても、予測の精度が高ければある程度の治療効果が見込めるので、それに準じた治療を行います。

 

「患者さんとしっかりと向き合いながら、その患者さんにあった治療を行うこと」を大切にしています。しかし残念ながら、本当に検査を尽くしたとしても、確固たる治療法を示すことができない状況もあります。患者さんやそのご家族にとっても、また医療関係者にとっても、「原発不明がん」と向き合うことの厳しさを痛感します。医師でありながら、治療法を示すことができないもどかしさは、常に抱え続けてきました。

 

 

一一 「治療法を示せない悔しさ」については、今回のクラウドファンディングに挑戦する理由としても語られていらっしゃいましたね。

そういった悔しい経験もありながらも、患者さんから感謝していただいた時には本当に嬉しい気持ちになります。時には、この難しい病気を抱えているにもかかわらず、5年、10年と元気でいらっしゃる患者さんもいるんです。「まさか孫の顔を見られるとは思わなかった」とおっしゃった患者さんもいらっしゃいます。

 

この難しい病気も、とことん研究すればこういった患者さんの笑顔を増やすことができると信じています。最初から治療法を示すことができ、不安なく治療に専念できる環境をつくり、患者さんを前向きな気持ちにさせることができるように、一刻も早く、原発不明がんについての研究を進め、一人でも多くの患者さんに「治す選択肢」が示せるようにしていきたいとと思っています。

 

 

この取り組みが、がん研究における新たな一歩となるように

一一 がん医療の進歩は、近年めざましいものがあるように感じます。

この15年ほどで、生物学あるいは医学全体において、それこそ遺伝子レベルから、病気の原因をかなり詳しく研究できるようになり、画期的な進歩を遂げていると思います。例えば、2000年頃から使われ始めた「分子標的治療薬」は、生物学的ながん化のメカニズムを詳しく研究し、その働きをどう抑えるかという視点で新しい治療薬の開発がされたものです。抗がん剤が主流になっていた頃と今では、治療と開発の方向性が大きく変わり、進歩していると感じます。

 

このように、研究者や医師が手を止めず研究や臨床を続ければ、医学は日々進んでいきます。「原発不明がんに対する治療法はない」ということが、過去のものとなる日がきっといつか来ることでしょう

 

 

一一 最後に、先生からメッセージをお願いします。

現状、原発不明がんの患者さんは数少なく、経験の少なさや研究費の集まりにくさから、治療開発は非常に難しいと言われています。しかし、これでは薬の開発が遅くなってしまい、いつまでたっても現状は改善されません。だからこそ今、希少がんや難治がんに対する一般の方の認知度の向上や、寄付などによるサポートが欠かせない、そして皆で声を上げなくてはならない、と考えています。

 

原発不明がんという非常に難しいがんの病態を解明するというのは、今までにない新たな試みです。患者さんの心と命が救われるという未来に繋がる第一歩になると思いますので、ぜひご協力をお願いしたいです。

 

 

髙橋 俊二(TAKAHASHI, Shunji)

公益財団法人がん研究会、がん研有明病院 副院長 / 総合腫瘍科部長、がんプレジション医療研究センター がんゲノム医療開発プロジェクト 標的分子探索グループリーダー

 

1983年東京大学医学部卒業、1985年東京大学医学部第四内科医員、1989年同内科助手を経て、1991年テキサス大学留学。1994年より癌研究会附属病院化学療法科に赴任。2006年より同化学療法科の乳癌骨転移原発不明がん担当部長、2012年よりがん研有明病院総合腫瘍科、化学療法部部長。2015年より東北大学医学部客員教授。血液腫瘍、乳がんの薬物療法、骨転移の診断治療に加え、現在は原発不明がん、頭頚部がん、泌尿器がん、肉腫の薬物療法、新規薬剤の第1相試験に関わっている。

 

寄附募集は「4月20日(月)午後11:00」まで。ご寄付をよろしくお願いいたします。

※本プロジェクトへのご寄付に関しては、税制上の優遇措置を受けることができます

 

ギフト

5,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ小)※2

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定

寄付者
235人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

10,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ小)※2

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定

寄付者
254人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

30,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ小)※2

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定

寄付者
60人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

50,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ中)※2
④活動報告会へご招待

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定

寄付者
52人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

100,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ中)※2
④活動報告会へご招待
⑤院内銘板に記名(サイズ小)※2※4

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定
※4 2020年度のご寄附として、2021年9月頃に取り付け予定

寄付者
70人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

300,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ中)※2
④活動報告会へご招待
⑤院内銘板に記名(サイズ小)※2※4
⑥医師や研究者による講演会へご招待

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定
※4 2020年度のご寄附として、2021年9月頃に取り付け予定

寄付者
7人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

500,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ大)※2
④活動報告会へご招待
⑤院内銘板に記名(サイズ中)※2※4
⑥医師や研究者による講演会へご招待
⑦院内見学会へご招待

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定
※4 2020年度のご寄附として、2021年9月頃に取り付け予定

寄付者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

1,000,000


alt

①領収証とお礼状※1
②寄附者一覧掲載の活動報告冊子郵送※2※3
③院内掲示板に記名(サイズ大)※2
④活動報告会へご招待
⑤院内銘板に記名(サイズ大)※2※4
⑥医師や研究者による講演会へご招待
⑦院内見学会へご招待
⑧理事長からの感謝状贈呈

※1 領収証は本クラウドファンディング成立後、2020年6~7月頃の発送予定
※2 寄附者名記名は希望者のみとなります
※3 2020年度のご寄附として、2021年9月頃の発送予定
※4 2020年度のご寄附として、2021年9月頃に取り付け予定

寄付者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年9月

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