駒崎弘樹さん、駒崎美紀さん ハッピーシェアボード体験!
駒崎弘樹さん、駒崎美紀さん ハッピーシェアボード体験!

こんにちは!ジェンダーイコール副代表理事の篠原くるみです。

みなさんは、首都圏で自宅訪問型の病児保育サービスを展開している「認定NPO法人フローレンス」をご存知でしょうか?わたしもこれまで何度も助けてもらいました。

病児保育のほかにも、子育て関連の社会問題にいくつも取り組まれています。

 

そんなありがたい存在のフローレンスの代表理事 駒崎弘樹氏と東京都北区の地域貢献で幅広く活躍している駒崎美紀氏ご夫妻が、この度、なんとハッピーシェアボードを体験してくださいました!

 

インタビューでは、お互いのこだわりポイントにズレのあった洗濯トークで盛り上がりました!

また、「投資」の観点から家庭内タスクをどう考えるべきかについてのお話や、外部サービスの上手な使い方と「お金もったいない」と感じてしまう問題をどうやって乗り越えてきたかのお話をしてくださいました。

さらにわたしたち子育て世代を縛る「呪い」についてや、女性が働くということについてもディスカッションさせていただきました。

 

勉強になるし参考になる... でもわたしたちと同じように分担に悩んだり、ときにはモメたりもする「駒崎家」の姿を見せてくださいました。

ぜひご覧ください!

 

<< 駒崎弘樹氏プロフィール >>

NPO法人フローレンス代表理事。

慶應SFC卒。05年~訪問型病児保育を開始。

08年Newsweek「世界を変える100人の社会起業家」に選出。

10年から待機児童問題解決のため「おうち保育園」開始。後に小規模認可保育所として政策化。

14年、障害児保育園ヘレンを開園。著書に「社会を変えるを仕事にする」「働き方革命」

 

<< 駒崎美紀氏プロフィール >>

公務員。

北区はたらくママネット地域団体代表。

グリーンバード赤羽チーム ママリーダー。

青山学院大学学校教育法履修証明プログラム修了認定ワークショップデザイナー。

 

■ ハッピーシェアボード実践

 

お二人のハッピーシェアボード実践の様子を撮影させていただきました。細かなやり取りからお互いの本音が見えてとても興味深いです...!

まずはこちらをご覧ください!

 

<駒崎弘樹・美紀夫妻ハッピーシェアボード体験動画>

 

■ 忙しすぎる駒崎家の家事育児分担は?

 

シェアボード完成品。向かって左が美紀さん、右が弘樹さんです。
シェアボード完成品。向かって左が美紀さん、右が弘樹さんです。

 

--- 家庭内タスクの分担はわりとしっかり決まっているのですか?

 

駒崎弘樹さん(以下 弘樹):はい。でも、曖昧なものがけっこうあるなと今回改めて可視化してみて気づきました。

 

--- 家事育児分担の取り決めをしたときのことを教えてください。

 

駒崎美紀さん(以下 美紀):育休があけるタイミングで、エクセルでタスクリストを作って分担の取り決めをしました。

弘樹:提案はたしか妻からだったと思います。でも、その後特にアップデートはしてないですね。

美紀:もうあまり覚えてないけど、そのとき作った通りにはなってないかなぁ。

弘樹:あれはきちんと可視化しておけばよかったね。マグネットみたいな形にして。

美紀:とはいえあんまりガチガチにしないほうがいいよね。

弘樹:見える化した後に、こうすればよりよくなるという議論ができるといいですよね。

対戦中のお二人
対戦中のお二人!

 

--- ハッピーシェアボードを実践した感想は?

 

美紀:普段お互い忙しくて、事務連絡とスケジュール調整で精一杯。だから、こういう話をする機会がないです。改めて話せてよかったと思います。

 

--- 美紀さんの「名もなき家事」が溢れていますが、ストレスはありますか?

 

美紀:シャンプーの詰め替え、面倒ですね。カラッカラのまま薄めて使ったりしてます(笑)

弘樹:詰め替えは子供とお風呂に入ったときに子供にやってもらったり。

美紀:イベントグッズはなかなかストレスですね。。実家の母親からお雛様出したの?とかメールが来たりして。クリスマスツリーなどもしまうのも面倒臭い。

それならやらなくていいじゃんと言われるんだけど。。

 

美紀:夫にはティッシュとか紙類の補充系はもっとやってほしいです。なくなったら「ないない」じゃなくて。

弘樹:それは、やります(笑)

 

--- 弘樹さんは料理はやらない?

 

弘樹:レシピ通りに作れなくて。。手間暇とアウトプットを比較すると絶対買った方がいいなって。

パパと子供だけのときは、ケン◯ッキーとかです(笑)

 

--- 夫婦以外がしているタスクはありますか?

 

弘樹:家電に任せられることは任せるようにしています。

うちはルンバを使っているのですが、「ルンバタイム」と称して子供に片づけをしてもらっています。

 

■「やりすぎ家事」の議論から見える価値観の違い

 

--- 「やりすぎ家事」はありましたか?

 

ディスカッション中!外干しVS乾燥機!
ディスカッション中!外干しVS乾燥機!

 

弘樹:いつも提案しているけど、、せっかくドラム式なのだから洗濯物を干すのはやめて乾燥機でいいよね。干すっていう行為は無駄が多いですよね。

美紀:乾燥機と言っても全ての衣類を乾燥機にかけられるわけではないじゃないですか。動線が二箇所に分かれるのが面倒だし。乾燥機のフィルター掃除も面倒。

弘樹:フィルターは俺がやるよ!

美紀:イヤイヤ、信用できない(笑)

弘樹:干すのもやるよ!

美紀:シワシワになるし!(笑)

それと、乾燥機使ったら出して欲しいですよね。いざ洗濯したいとなったときに、乾燥済みの衣類が入っているのが。。

弘樹:洗濯前の衣類を入れておくカゴと、乾燥後に出したものを入れておくカゴと、二つカゴを用意すれば解決するよ!

美紀:そもそも、洗濯物は太陽に当てたい!

 

--- 勝間和代さんの本では、靴下や下着などの小さな洗濯物は干さずに、専用のネットにドバッと広げて乾かしているそうですよ。

 

弘樹:その本読みました!それで時短家事しようとしたら太陽とか言い出すから(笑)

 

<<< この後、妻VS夫、外干しVS乾燥機で議論20分!もったいないですが割愛します。ちなみに決着はつきませんでした(笑) >>>

 

弘樹:僕は時短派なんですよ。ちょっとでも時間がかかるものは短縮したいなって。

 

--- 価値観の違いは、どんな家庭でもありますよね。。

お互いに何がストレスになっているのか、どこにこだわりがあるのかをはっきりさせるのもハッピーシェアボードの目的の一つです。

 

■ ワンオペ回避!上手な外部サービスの使い方

 

--- 家事育児分担のコツなどがあれば教えてください

 

美紀:週一で家事支援サービスの方に来ていただいていて、とても救われています。。あの方なしでは生きていけない(笑)

お願いしているのは、夕食作り、洗濯物たたみ、部屋の片付けや整理整頓、ルンバの届かないところの掃除などです。一回2時間ですけど、週1回来てくれるだけで夕飯5日分はそれで生きています。

その日仕事から帰るときの気持ちが全然違う。ちょっとマッサージ行っちゃおうかなとか!

 

美紀:ファミリーサポートさんにも来ていただいています。

自分がいても、夫が出張などでいなくてワンオペの時はお願いしています。自分の他に見てくれる大人がいると、疲れ方が全然違うんですよ。次の日早く起きたりとかできて、家事や育児を一人でこなすぶんのエネルギーを社会貢献活動に回せる。

これを提案したのは夫です。はじめはすごく抵抗あったけど。

 

弘樹:結婚してから価値観の違いをすごく感じました。

自分の時給を考えると絶対にアウトソースした方がいいタスクがたくさんあるんですよ。

 

美紀:昔は、食洗機や生協すらも抵抗があった。自分がやった方がいいかなって。

タクシーなんてどこの金持ち様が使うのかと思っていた(笑)

 

■ 「お金で時間を買う」という考え方

 

--- 「お金もったいない(と思ってしまう)問題」はありますよね。

 

美紀:外部サービスを使うことに対しては、そう思ってしまうのは常にあります。

 

弘樹:僕は経営者だから、投資したぶんが返ってきたらそれでいいと思っています。

お金を投入したら、それ以上稼げばいいと思うので。でもそれがなかなか伝わらなくて(笑)

 

美紀:昔はわからなかったのですが、我が家の場合ではタクシーやカーシェアを利用することと、車を保有することを比較すると、トータルコストは車を持つことの方が大きいので車は持っていません。

 

弘樹:既成概念を乗り越えて、中長期的に見たときに最適なお金の使い方をすればいいよね。

 

「投資した分稼げばいいという考え方は家庭内タスクにも言えること」
「投資以上のリターンがあればいいという考え方は家庭内タスクにも言えること」

 

--- 日本人は特に先行投資の考え方が少ないですよね。

例えば、外部サービスを利用することに対しては、今月だけをピンポイントで見ればマイナスかもしれないけど、最終的にキャリアアップにつながればいい。

フローレンスさんの病児保育サービスを使う人も、そういう考えでやっている人が多いのでは?

 

弘樹:日本には生涯賃金という考え方があまりないですね。

夫婦間でも、価値観の違いが事象として現れると思います。メンタルモデルが人それぞれ違うので。

たとえば、品質管理。家事にどれだけ時間を割いて、どれだけのクオリティを求めるのか。投入するリソース(注:ここでは時間)と、品質をどうすり合わせるのかが意思決定に関わってくる。

 

美紀:価値観の違いはすごくありますよね。

相手が掃除の当番なのに、なんでやらないんだ?と思って聞いたら、「え、全然汚くないじゃん」と。

 

「もっとやってほしい」と書きつつフォローも忘れない美紀さん
「もっとやってほしい」と書きつつフォローも忘れない美紀さん

 

--- 分担の失敗はありますね。

そこで、もういいよ、私がやるから!となると夫はやらなくなる。

 

■「呪い」問題

 

--- 男子3人育児中のある友人は、「上履きを洗うのをやめた」と言っていました。

どうせすぐにサイズアウトするし、男子の上履きなんてボロボロになってお下がりもできないのだから、毎週洗う労力を他のことに使おうと。

 

美紀:上履きや保育園の外遊び靴は、靴洗い洗剤につけた後、専用のネットに入れて洗濯機で洗ってしまっています。

 

ジェンダーイコール えりこ:私はそこだけは乗り切れていなくて。どうしても毎週丁寧にたわしで洗ってしまう(笑)

なぜかわからないけど、ここだけは「呪い」が解けていません。

 

ジェンダーイコール くるみ:私の「呪い」は、夕飯でした。一人目で復帰した直後は、保育園に一日中預けているのだからせめて夕飯だけはちゃんと作ろうと勝手に思って、一汁三菜を毎日やっていました。

子供はかまってほしくて泣いているのに、無駄に頑張って作っていた。本末転倒ですよね。。

子供が3人になってもう死ななければなんでもいいやとなった。今平日の夕飯はパスタとかカレーです。

 

ジェンダーイコール えりこ:夫がワンオペを実務的にするようになって、1日の流れを理解するようになったのがすごく大きいです。

ご飯もこだわるようになり、一般的に「母性」と言われるような能力が出てきた。男性も自分でやると気づくことが増えるし、普通にできる。それはやってみて初めてわかりました。

 

--- ワンオペで気づくこともあるんですね。弘樹さんはワンオペ状態になることはありますか?

 

弘樹:僕は基本19時には帰宅するので、夫婦で一緒に家事や育児をするということはすごく多いかも。何か家事をしながら話し合ったりとか。

ワンオペ状態に普段あまりならないから、逆にワンオペになるとすごく大変に感じる。妻がいないときはファミサポをやっぱり頼みますね。子供は僕が言っても宿題やらないのに、ファミサポさんに言われるとやったり。

 

■ 女性が働くということ

 

--- フローレンスさんの病児保育事業には、ジェンダーイコールのメンバーもこれまで何度も助けられてきています。子育てをしながらしっかりキャリアアップを目指したい女性には必要不可欠なサービスです。

弘樹さんは、「女性が働く」ということについてはどう捉えられていますか?

 

弘樹:今ひとり親支援の事業をしていて困っていることは、仕事を持たないひとり親がとても大変な状態になってしまっているということです。

 

--- 女性に経済力がないと、何かあったときに離婚という選択肢が選べません。

そして、ひとりになったときに自分だけではなくて子供も貧困になってしまうリスクがある。

 

弘樹:本当にその通りです。男性視点からしても、自分だけが働くのは超リスクです。

一般的な声として、女性が「働きたくない」と言ってしまうことに対しては、すごくジレンマを感じます。

 

--- 妻が夫に家事育児分担を交渉すると、「俺より稼げるのか?」と言われてしまうケースもあります。

 

弘樹:それはモラハラですね。。そもそも日本の男女の賃金格差は先進国の中で最低レベルです。元々がアンフェアなのだから、権利は主張しないと!

美紀:諦めている人も多いのかな。

弘樹:あんまり期待しちゃうとがっかりするのがツラいから、自分がやってしまう人も多いのかもしれないですね。

 

■ 社会のために!

 

 

--- これから先、どんなパートナーシップを築いていきたいですか?

 

美紀:夫のいいところは、私のやることを全力で応援してくれるところです。

仕事以外の地域活動も応援してくれるし、協力も提案もしてくれる。なかなかそんな男性はいないので、すごくありがたいと思っています。

 

弘樹:妻には好きなことやっていてほしいです。好きなことを臆せずやって、輝いていてほしい。

時間に対する価値観についてはこれからもすり合わせが必要だなと思っていて。適切にお金をかけることで、それ以上に価値のある時間を得られるということをこれまでと同じように伝えていきたいです。

彼女はこれから今よりももっと忙しくなるだろうから、家電とか外部サービスに任せられることはどんどん任せてもらって、自分の時間をやりたいことに使ってほしい。

 

美紀:私は家事育児分担はきっかり平等じゃなくてもいいかなって思っています。

夫のしている仕事は、すごく社会のためになっているから。

 

弘樹:美紀ちゃんはこれからもっと社会のためになれる方法はあるし、可能性があるし、できるから。

だからもっと自分のための時間を作って、やりたいことを実現していってもらいたいと思っています。

 

--- ありがとうございました!

 

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日本一成功している認定NPO法人の創立者で代表理事である駒崎弘樹さん。

経営者ということで、家事や育児に対してもとても合理的な考えを持っていらっしゃることが言葉の節々から伝わってきます。

美紀さんは、以前はタクシーを使うことはおろか、便利家電や生協すらも敬遠していたと話してくれました。

それでも、夫の提案で家事や育児の外部サービスを使いはじめて、気持ちに余裕が生まれ、自分の好きなことややりたいことに全力投球できるようになったそうです。

 

お二人とも、ご自分が在宅の時にもあえて外部サービスを利用することで「ワンオペ状態」を回避し、エネルギーをやりたいことに使っているというお話は、インタビューを聞いていたジェンダーイコールメンバーも目からウロコでした!お子さんたちも外部サービスの提供者さんにとても懐いているそうで、きっとその方も子供や孫のようにお子さんたちを可愛がってくれていることでしょう。

親、子、第三者と、とてもハッピーな関係性が構築できているのだなと感じました。

 

個人的には、インタビュー外の雑談時に、現在小学生の娘さんには「家事や育児をしない男性とは結婚してほしくない」と話してくださったのもとても印象的でした。三姉妹の母であるわたしも常々そう思っています...!

 

そして、最後の「これから先、どんなパートナーシップを築いていきたいですか?」の回答では、お互いの社会貢献活動に対するリスペクトの気持ちがにじみ出ていて、本当に人間としてパワフルで素敵なお二人だなと思いました!

 

わたしたちが今さら説明するまでもなく、子供たちのために社会づくりに邁進してくださっている駒崎弘樹さん。

公務員として働く傍ら、地域社会で活動し、今後ますますご活躍が期待される駒崎美紀さん。

お二人とも大変お忙しい中、ハッピーシェアボード体験&インタビュー本当にありがとうございました!

 

*当インタビューは2018年2月25日に実施しました。