漫画を通じ聴覚障がい者の生活と聴導犬の役割を知ってもらいたい

特定非営利活動法人ＭＡＭＩＥが設立したのは2004年8月でした。

今から11年前の話になります。

ある少年の母親から突然、メールがありました。
母親「うちに来て、子どもにパソコンを教えて頂けませんか」
私「私は耳がまったくきこえないのでコミュニケーションがうまく取れるかどうか・・・」
母親「安藤さんはパソコンでいろんなことができると聞きました。うちの子は耳が聞こえなくて、左手不自由、両足も歩けないので、家に来てパソコンの操作を教えて頂きたいです」

どんな子どもだろう？と不安な気持ちもあり、完璧に指導できないと思い、会って、丁寧に断るつもりでした。

しかし、中学１年の少年は私を見て笑顔で迎えてくれました。

「きてくださり、ありがとうございます！」

という少年の笑顔を見て、私はこの仕事を引き受けることになりました。

自分は耳がまったく聞こえないけど、手も足もある・・・。
「よし、不便なところはうちがカバーしてやろ！」という気持ちでパソコンの家庭教師をスタートしました。

ノートパソコンを２台背中にしょって、少年の家を訪問し、パソコンを指導しました。
それが少年の母親の口コミによって、１人から５人に増えた。車もなかったので
電車やバスを使って生徒たちの家を訪問し、パソコンを指導していました。

「ボクは養護学校と家と往復で、あまり外に行ったことがないんだ」
と少年の声をきっかけに

豊中市障がい者センターの部屋を借りることを決心しました。

そこに全員集まってパソコン教室を開催しました。
「ひまわりパソコン教室」という教室でした。
あれから１１年になります。
あのひまわりパソコン教室に通っていた生徒たちも大人になりました。
今でも時々メールをくれます。
「あのパソコン教室があったお陰で、今はどんなパソコンでも操作できる」

と嬉しいメールを私はあの時、あきらめないでよかったなぁと思いました。

マミー学園の生徒さんは聴覚障害者だけでなく、発達障害、ダウン症、自閉症、広汎性障害、
知的障害、引きこもりの生徒さんなど幅広いです。
去年、マミー学園はパソコン検定試験、漢検を教室で受けられるように
手続きをしました。
その結果、多くの生徒さんが資格に合格しました。

【平成25年度マミー学園の事業報告】

パソコン教室・・・30名（小学生5人・中学生5人・高校生10人・大人10人）
絵画教室・・・3名（中学生2人・高校生1人）
漫画教室・・・2名（高校生１人・大人１人）
学習塾・・・２名（中学生１人・高校生１人）

Ｐ検合格者
Ｐ検３級　フリカエ様（大人　女性）
Ｐ検４級　マツタニ様（大人　女性）
Ｐ検４級　コイズミ様（高校　男性）
Ｐ検４級　オギノ様（高校　女性）
Ｐ検４級　ワタナベ様（高校　女性）
Ｐ検４級　ワタナベ様（中学　女性）
Ｐ検４級　イシイ様（高校　女性）

漢検合格者
漢検３級　イシハラ様（高校　女性）

タイピング合格者
タイピング１級　ワタナベ様（中学　女性）
タイピング４級　オギノ様（高校　女性）
タイピング６級　コダマ様（小学　男性）
タイピング５級　マツタニ様（大人　女性）
タイピング６級　フルタニ様（小学　男性）
タイピング４級　マツタニ様（大人　女性）
タイピング５級　コイズミ様（高校　男性）

※現在、マミーは障がいの有無に関係なく、どなたでもパソコン教室を受けられます。
今日も体験教室に生徒さんが来られました。
「資格を取りたい」という動機でした。
資格を取ることで（目的を作ること）パソコン教室で頑張ることは
本当に大事なことです。
今年も25年度に引き続き、合格者の数を増やそうと思っています。
どうぞ、「マミー学園」を応援してください。