強力サポーターをご紹介！マイスター靴工房「KAJIYA」中井さん

 

こんにちは！ジャパンヘルスケア代表で医師の岡部です。

 

今回は、HOCOプロジェクトにご協力頂いているマイスター靴工房「KAJIYA」代表取締役の中井要介さんをご紹介いたします。

 

 

◎中井さんのココがすごい

中井さんは、自身が幼少のころ靴型装具のお世話になったこともあり、医療靴先進国であるドイツで2005年より“9年間”修業。

 

ドイツ国の職人最高職位であるドイツ整形外科靴マイスターを取得しています。

 

日本の義肢装具士の資格も有しており、両方の資格を持つ「世界でただ一人の医療技術者」なんです。

 

技術者としての腕も圧倒的な上、特筆すべきは、一足一足の靴がめちゃくちゃカッコいいこと。

 

私が受け持った患者さんにもKAJIYAさんで靴を作ってもらったのですが、とても歩きやすいし、カッコいいと大変喜ばれていました。

これが小児麻痺などの方の整形靴にはとても見えません。

 

ドイツで9年間も修行し、2016年に日本に帰国。

 

当時3人だったKAJIYAを引き継いでからは、毎年若手を雇い入れ、16人を雇うまで拡大しています。

 

今年9月に新店舗兼工房を神戸に出店。勢いは増すばかりです。

 

まさに靴装具士界のパイオニアです。

 

 

 

◎そんな中井さんに聞いてみました！日本の靴装具士事情

インソールや靴型装具をつくれる医療技術者は、「義肢装具士」です。

 

資格を有している人は日本に約5500名。看護師が100万人以上、医師が30万人以上、理学療法士が15万人以上いるのと比べ、いかに少ないかが分かります。

 

問題なのは、義肢装具士のカリキュラムの中に靴を勉強する時間が非常に少ないことだそう。

 

義手義足や、他の装具の一つという位置づけで、学校では十分に学べなかったとのこと。

 

ドイツでは、そもそも義肢装具士と靴の装具士が分かれています。

3年半みっちり靴だけを学び、マイスターの場合はさらにもう1年深めます。

 

 

◎普段はどんなことをしているの？

足が痛かったり、麻痺や変形があるせいで、普通の靴では生活に支障をきたす人に対して、

 

うまく立てたり歩いたり生活範囲を広げるために、靴やインソール、足の装具を製作しています。

 

◎今回のプロジェクトについて

中井さんには、インソールの設計コンサルティングや、製作工程をアドバイス頂いています。

 

なぜこのプロジェクトに関わってくれているのか？改めてお聞きしたところ、

 

「もちろん自分たちがみて、評価、採寸、採型、フルオーダーメイドがベストだが、現状として診てもらえる病院がなかったり、作れる人が少ない。HOCOインソールのような予防的な製品が一般に広がり、足が悪くならずにすむといいですよね。離島や遠隔地で病院さえないところの人たちに、少しでも歩きやすい環境、痛みなく歩ける環境ができるといいなと思い、プロジェクトに関わっています。」

 

とお答え頂きました。ありがたい限りです・・・！！

 

◎最後に足医療への想いを一言

患者さんをしっかり評価、採寸、採型し、靴を設計から完成まで一貫して製作出来る人材を育てていくそうです。

 

潜在的に困っている人は多くいますが、日本には供給サイドの人材育成が十分にはできていません。そこでドイツのマイスターに近いレベルの実践的な教育を若い人たちにしていき、地道にではありますがこの技術を広めていきたいとのこと。

 

「まだまだ日本は、欧米に比べて、足の医療の後進国。色んな職種の方と協力し、まずは欧米を見習い、そして日本が将来的に世界を牽引するための土壌を作っていきたい。歩けない人を減らし、社会全体に元気を与えるような仕事をしていきます。」