ご無沙汰しております。

公開終了から約1ヶ月が経った先日、皆様からご支援いただいた『テロリストでない未来を!ソマリア人若者ギャングの社会復帰支援』プロジェクトを開始し、その「意識改革プログラム」が無事終了しました!

 

今回はそのプログラムの様子を写真と共にご報告させていただきます。

 

(プロジェクト1日目の集合写真)

 

「意識改革プログラム」は議論+講義、社会貢献活動、表彰式から成り立っています。今回は、1日目にギャング問題に関する議論、2日目に地域のクリニックのドクターをはじめとする識者をゲストスピーカーとして呼んだ講義、3日目には1日目の続きとしてギャング問題解決に向けた議論と社会貢献活動に向けた計画、そして4日目に社会貢献活動の実施と表彰式を行いました。

 

(会場の様子。皆着席してファシリテーターの話に熱心に耳を傾けていた。)

 

1日目は、ギャング問題に関する議論を行いました。ユースという同じ視座に立ち、ギャングを取り巻く諸問題を生み出す根本的な要因や、ギャング組織を抜けることを阻む要因、社会問題とされる自身の立場といった幾つかのテーマに沿って議論を進めていきました。

 

(自身の境遇について話すギャングのアブドゥラヒ君)

 

(ギャングでいたいわけではないと語るギャングのモハメド君)

 

初めはギャング各々が自分の境遇を話し、社会に不満を述べるばかりでありましたが、当機構や協働団体のスタッフが社会側の視点を提示すると徐々に、「被害者」としての立場だけでなく、社会問題とされる「加害者」としての立場を踏まえ当事者意識を高めていく様子が見受けられました。またギャング組織を脱退し、現地NGO団体で活動している元ギャングの方を招聘、社会復帰に成功したロールモデルとして参加していただきました。彼はギャングの境遇とギャングを辞めた後に得た社会側の視点、その双方を取り入れた立場から発言してくれました。

 

(中立的な立場から重要な意見を言ってくださる元ギャングのアブディファタ氏)

 

2日目は10名を超える国際NGOや政府職員の方々をゲストスピーカーとして招聘し、実際に第一線で問題解決に取り組むエキスパートとして、ギャングに対する講義を行ってもらいました。講義では、社会にとってのギャング問題の側面を説明するだけでなく、ユースとして社会に対し行動する意味、社会復帰に向けた具体的な行動の必要性が説明されました。講義の後にはギャングは積極的にゲストと議論を交わすなど、2日間を通じて地域社会に対して主体的に向き合う意識が醸成されていることを感じました。

 

(地域クリニックのドクター、定期的なモニタリングにも協力して下さる。)

 

(ゲストスピーカーとして参加したSomali Civic Organizationの代表)

 

(講義の後、ギャングを取り巻く地域の姿勢について個別に議論を行う様子。

 右:ソマリア連邦共和国元元首が会長を務める

   Somal Forum for Unity and Democracy の代表ラシド氏。)

 

3日目は、ギャング問題の分析や地域社会との対話を基に、「ギャング問題を解決するために、今の自分たちにできる解決策は何か」を考え、4日目の活動に向けた準備を進めました。

 

(ギャングを取り巻く「教育」の問題について話し合うギャング達)

 

(グループ議論で考えた解決策を発表するアフメド君)

 

4日目は、スキル獲得が現状を変える一助になるという3日目の合意を基に、「スキル獲得に向けた支援を自ら地域社会に依頼する」という取り組みを、社会貢献活動として実施しました。計4つの現地NGOの代表者を招聘し、各団体に対しギャング自らが、社会復帰への意志やスキル獲得がどう今後の将来に繋がるかを説明、偏見を持たずに自分たちを社会の一員として受け入れ、現状の打開に協力してほしい旨を伝えました。

 

(熱心に自分の想いをプレゼンするギャング)

 

(現地NGOの代表もギャングからの申し出を真摯に受け止めてくれていた)

 

彼らの行動は好意的に受け止められ、参加した現地NGO全てがスキル講座の開設に前向きな返答をくれました。この行動はギャング問題解決に直接的に影響を及ぼすだけでなく、彼らの姿勢そのものが「ギャングを辞め社会復帰する強い意志があること」を社会に示し、地域社会における偏見の軽減に繋がることが期待される、意味あるものだったと言えます。

そして最後に、「社会の変革者」としての彼らの主体的な行動を表彰し修了証を授与、「意識改革プログラム」は無事終了しました。

 

(彼らの主体的な行動を表彰する修了証の授与)

 

またこのプロジェクトでは、2回目の参加ギャングを「運営スタッフ」として雇用、彼らはプロジェクトを共に実施する「仲間」として活動しました。我々と共に主体的にプロジェクトを先導する姿は、「社会変革の主体者」として一歩ずつ確実に歩みを進めていると感じられました。

 

(中央、右端:初参加ギャングの発言を促してくれたフェイサル君とリドワン君)

 

(運営スタッフとして全体議論を先導してくれたヌーメ君)

 

『テロリストでない未来を!ソマリア人若者ギャングの社会復帰支援』プロジェクトは、積極的社会復帰実現に向け、「スキルトレーニングプログラム」へと移行していきます。現在現地では、ギャングからの申し出に対し好意的な姿勢を示してくれた現地NGOとの交渉を当機構メンバーが引き継ぎ、実質的な交渉を進めています。

 

(意識改革プログラム最終日の集合写真)

 

 

1人でも多くのソマリア人若者ギャングがテロリストにならないよう、

 

今後も私たちだからこそできるプロジェクトを全力で取り組んで参ります。

 

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