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えん罪のない世界へ!IPJサポーター

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プロジェクト本文

 

IPJサポーターを募集します!

「えん罪」のない世界へ!

 

刑事裁判では、無実の人が必ず無罪となるわけではありません。犯罪ではないのに犯罪とされ、あるいは犯人ではないのに犯人とされてしまうこと、つまり、「えん罪」が起こりえます。


えん罪の原因は様々です。たとえば、間違った目撃証言、毛髪鑑定などの科学的証拠の誤り、取調べによる虚偽自白などがあります。


裁判で判断するのが人である以上、誤りの可能性はゼロではありません。また、日本の刑事司法制度には、えん罪を生みやすい構造的な問題があります。ところが、有罪となり判決が確定した後に再審(やりなおしの裁判)で無罪を獲得することは、極めて困難です。


イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)は、「無実を明らかにしてほしい」という、えん罪当事者の方々を無償で支援する団体です。裁判記録等をもとに、DNA鑑定などの科学的証拠によるえん罪の立証の可能性を検討し、支援できるかどうかを判断します。これまでに、さまざまな分野の専門家と連携しながら支援を提供してきました。

 

 

私たちの団体は、さまざまな分野の専門家が事案を分析して救済方法を検討し、弁護活動も含めた支援をしていくところに特色があります。

 

いわれのない罪に問われて苦しんでいる人や家族の存在は、けっして他人ごとではありません。

 

日本の刑事司法がフェアであることは、私たちの社会にとって望ましいこと。

 

同じ問題意識を抱いている皆さまにお願いです。私たちの活動をIPJサポーター」として支えていただけないでしょうか?

 

■ イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)について
IPJのモデルは、1990年代にアメリカで始まった「イノセンス・プロジェクト(IP)」です。弁護士たちがロースクールの中に拠点をつくり、ロースクールの学生たちと一緒にえん罪事件を調査し、一度は有罪とされた多くのえん罪被害者を救済してきました。

その後、イノセンス・プロジェクトの活動は全世界に広がっています。日本では、2016年に弁護士・研究者などにより設立されました。それが、私たち、イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)です。現在は学生ボランティアを含め、約160名のメンバーが活動しています。

 

|| 日本にも、えん罪立証の支援団体を!

 

イノセンス・プロジェクト・ジャパン

事務局長 笹倉 香奈(甲南大学法学部教授)

アメリカでは、イノセンス・プロジェクトが多くの事件のえん罪を晴らしました。そして、これらの事件のえん罪の原因を分析することで、草の根からの司法改革が実現されてきました。

 

私は10年ほど前に現地のイノセンス・プロジェクトの活動に参加してそのインパクトの大きさを実感し、この活動が日本にもなくてはならないと強く思いました。

日本には、様々な専門家が集まってえん罪事件を調査し、弁護活動を無償で行う民間の団体がこれまで存在しませんでした。アメリカの状況が日本に伝わるにつれ、「イノセンス・プロジェクトの動きを日本にも採り入れたい」という思いが、色々なところで湧き上がってきていました。

そこで、同じ思いを共有する専門家たちと、設立に向けた議論を始めました。1年かけて、組織や活動のあり方について議論し、2016年4月にえん罪救済センター(2022年にイノセンス・プロジェクト・ジャパンに名称変更)を設立しました。

 

この6年間に、支援の申込みが400件以上ありました。刑事弁護に熱心に取り組む弁護士のほか、元裁判官、刑事法研究者、心理学者、元科学捜査研究所(科捜研)の専門家など、いろいろな専門分野の方がこの活動に参加し、えん罪事件の救済と、よりよい司法の実現を目指してともに活動しています。

 

 安定した支援の基盤づくり:クラウドファンディングへの挑戦

設立以来、IPJでは弁護士・研究者・学生が、ボランティアで活動してきました。しかし、支援申込みがこれまでに450件を超える中、仕事や学業と両立しながらのボランティア活動には限界を感じるようになりました。このままでは、救済を求めるえん罪当事者の方々を十分に支援できないのではないかと思うに至ったのです。

 

そこでIPJ設立6周年を機に組織を「法人化」することで、安定した支援を継続的に提供できる基盤作りを行いたいと考えました。


しかし法人化にあたっては、新たに事務所の設置や、事務処理に対応するための人員確保が必要です。そのための資金を得なければなりません。

 

 

そのような理由から、2022年10月に、クラウドファンディングを実施しました。えん罪に関心をもってくれる方がどれだけいるのだろうか?不安を抱えながらのスタートでした。


しかし、その不安は杞憂に終わりました。予想を遥かに超える約500名の方からご支援をいただくことができたのです。数ある社会問題の中から、えん罪問題に関心を寄せ、ご支援を下さった皆さまに、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 IPJはサポーターを必要としています

 

今回のクラウドファンディングの成功は、私たちに3つの変化をもたらしました。


まず、IPJの法人化に向けた手続を開始することができました。法人化に向けた歩みは、活動報告メール(メルマガ)等を通じて皆様にお伝えしていく予定です。


次に、IPJの認知が高まったことにより、えん罪に苦しむ当事者の方々からの支援依頼のお申込みが急増しています。IPJの活動は、何よりえん罪救済を第一にしなければなりません。審査を充実させ、科学鑑定の専門家から十分な協力を得るために体制のさらなる拡充が課題です。


そして、社会にえん罪について情報発信することの意義を改めて感じました。えん罪問題を共に考えたいと思う方々が社会にたくさんいらっしゃることを知ったからこその思いです。


IPJは、以上のような取り組みを継続的に行うために、引き続き尽力して参ります。

 

しかし、えん罪当事者の支援にあたっては、専門家による鑑定費用、交通費、印刷代、通信費その他の多額の費用が発生するため、安定的な資金が必要です


そこで、皆様にお願いです。

 

継続寄付を通じた「IPJサポーター」として、私たちの活動を支えていただけないでしょうか?


IPJは、えん罪問題に対する人々の関心を高め、えん罪救済に向けた大きな波を作っていきたいと思っています。そのムーブメントの一翼を担っていただきたいのです。


日本の刑事司法がフェアであることは、私たちの社会にとって望ましいこと。

私たち一人一人にとってより良い社会のために、共に歩んで下さる方々をお待ちしております。

 

|| プロジェクトメンバーの声

亀石 倫子

弁護士(大阪弁護士会)/イノセンス・プロジェクト・ジャパン

 

私は、43年前に鹿児島県で起きた「大崎事件」の弁護団として活動するなかで、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動を知りました。「大崎事件」は、43年経った今も、当事者である原口アヤ子さんが無実を訴え再審請求を続けている事件です。
「被害者」とされる方は、本当は、なぜ亡くなったのか?「共犯者」とされる方は、真実を語っているのか?これらのことを、法医学者や救急救命医、供述心理学の専門家の方々が鑑定し、新たな事実が明らかになっていきました。
私はそれまで、時が経てば経つほど真相を知ることは難しくなると思っていました。でも、科学の力によって真実を明らかにすることができ、無実の人を救うことだってできるのです。私はそのことに衝撃を受け、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動に携わるようになりました。

「大崎事件」の第4次再審請求にあたっては、クラウドファンディングを行ったことで、多くの方々に応援いただき、当事者、関係者、弁護団一同、寄付者の皆さまに支えられています。科学の力によってえん罪に苦しむ方々を救い、社会からえん罪をなくしていこうとするイノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動においても、ぜひ多くの方々にご支援いただけると嬉しいです。

 

■ これまでの活動実績

 

▼ 湖東記念病院事件

|「嘘の自白」で服役、逮捕から16年後に勝ち取った無罪判決

 


2003年5月22日、滋賀県にある湖東記念病院で、植物状態で入院していた72歳の男性患者が亡くなりました。その後、その日たまたま看護助手として居合わせた西山美香さんが、患者の人工呼吸器のチューブを抜いて殺したという筋書きがつくられて、えん罪被害者にされました。

実は西山さんには、軽度の知的障がいがあり、取調べを担当した刑事のことを好きになってしまい、西山さんの好意に便乗した刑事に、「嘘の自白」をさせられてしまったのです。


西山さんは、裁判が始まってからは「自分は人工呼吸器の管を抜いていない」と主張して無実を訴えましたが、結局、懲役12年の判決が言い渡され、服役することになってしまいました。


しかし、2度目の再審(裁判のやり直し)請求で、大阪高等裁判所は、西山さんの「自白」が警察官に誘導されたもので信用できないこと、男性患者は殺されたのではなく「自然死」した可能性があることなどを理由に、2017年12月に再審開始を決定。

 

2020年3月、西山さんは逮捕から16年経って、ようやく無罪判決を勝ち取りました。

 

|| プロジェクトメンバーの声

池田 良太

弁護士京都弁護士会)/イノセンス・プロジェクト・ジャパン 

 

この事件では、西山さんが取調べを担当した刑事に嘘の自白をさせられたことも大きな問題でしたが、医学的にもおかしな点があることに気が付きました。亡くなった患者さんの死因は、人工呼吸器のチューブを外されたことによる「急性低酸素状態」だとする法医学者の鑑定書に重大な疑問が生じたのです。


私は、京都中の医大の図書館で医学文献を読み漁り、別の法医学者に意見を聞きに行ったりして、もし人工呼吸器が外れてしまったとしても心臓が止まるまでに20分以上かかるはずだということを突き止めました。そうだとすると、西山さんの「自白」の内容に矛盾が生じます。

 

チューブが外れたら必ず鳴るはずのアラーム音を聞いた人は一人もおらず、西山さんは「アラーム音を消すために消音ボタンを押した」という自白をさせられていたのですが、消音ボタンは1分以内に再び押さないと再びアラームが鳴る仕組みになっていました。西山さんはこれを繰り返して「3分間チューブを外した」と自白させられていましたが、3分では心臓は止まらないはずなのです。


刑事裁判では、無実だからといって必ず無罪になるわけではありません。ましてや、刑が確定してしまってから再審で無罪になるなんていうことは、よっぽど運が良くなければ起こらないことです。湖東記念病院事件では、井戸弁護団長に声をかけていただいて参加することになりました。私はイノセンス・プロジェクト・ジャパンに参加していたおかげで、多くの研究者や専門家からアドバイスをいただくことができ、運よく無罪を勝ち取ることができました。イノセンス・プロジェクト・ジャパンの支援がなければ無罪にならなかっただろう、という事件は、これからも出てくると思います。
私はこれからも、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動に取り組み続けます。

 

▼ 今西事件

|娘の突然死に、何もしていない父は傷害致死罪で起訴された

 

 

今西事件でえん罪の被害者となったのは、今西貴大さんという事件当時28歳の男性です。今西さんは、当時、A子ちゃんとA子ちゃんの母の3人で暮らしていました。今西さんは仕事から家に帰るとA子ちゃんのお風呂や寝かしつけ、おむつを替えるなど、積極的にA子ちゃんの世話もしていました。休日には家族3人で遊びにいくなど、とても仲がいい家族でした。


ある時、2歳のA子ちゃんには、咳や嘔吐の症状がありました。2歳の子どもにとっては、よくある症状です。これらの症状が出てから数日後の夜、今西さんはA子ちゃんと二人で留守番をすることになりました。いつもより元気がないA子ちゃんをみて、今西さんはA子ちゃんをくすぐったり、「コンビニ行こうか」と言って元気づけようとしました。そして、A子ちゃんを抱きかかえ、布団の上でゴロゴロと転がる遊びをしました。この遊びをすると、いつものとおりA子ちゃんはケラケラ笑い、喜びました。


しかし、A子ちゃんから急に「うっ」という声が聞こえ、笑い声が消えました。顔色はみるみる悪くなりました。呼吸も止まり、今西さんは慌てて119番通報をしました。今西さんはパニックになりながらも、救急隊員の指示に従って必死に心臓マッサージをしました。その後、A子ちゃんの心拍は再開しましたが、一週間後、A子ちゃんは救急搬送された病院で亡くなってしまいました。


搬送された病院では、A子ちゃんの頭蓋内に出血が確認され、今西さんは何もしていないにもかかわらず、A子ちゃんの頭部に暴行を加え死なせたとされて、傷害致死罪で起訴されました。

 

|医学的見解は否定され、傷害致死罪、強制わいせつ致傷罪で有罪に


医学的にみて、頭蓋内の出血が(頭部への暴行ではなく)、心肺停止を原因として生じることは十分に考えられます。そして、乳幼児が感染症や心臓疾患から突然の心肺停止に至る例は数多く報告されています。A子ちゃんの場合、数日前から感染症の徴候が認められた上、解剖の後、心臓からは心筋炎の痕跡が発見されていました。

 

A子ちゃんの突然の心肺停止は、頭部への暴行(頭蓋内の出血)からではなく、何らかの病気、とりわけ心臓に起因する可能性が高いのです。

 

逆に、検察側医師が頭部への暴行(外力)の根拠とした医学的な所見は、新たな弁護側鑑定でいずれもその存在が否定されています。今西さんは、事件当初から一貫してA子ちゃんに暴行を加えたことはないと無実を訴えています。


また、A子ちゃんは、救急搬送時、足にギプスをしていました。約1か月前に今西さんと公園で遊んでいた際に骨折したのです。今西さんは、足を痛がるA子ちゃんを何度も病院に連れていくなど、虐待をしていたとすればあり得ない行動をとっていました。しかし、この骨折についても傷害罪でも起訴されています(一審判決は無罪)。

 

さらに、A子ちゃんの肛門付近には、1cm程度の傷がありました。A子ちゃんは皮膚が弱く、肛門周囲の皮膚も荒れた状態で、日常生活の中でも十分にできる可能性のある傷でした(実際、弁護側の医師はそのような見解を証言していました)。しかし、今西さんは、A子ちゃんの肛門に異物を挿入したとして強制わいせつ致傷罪でも起訴されています。


一審では、すべての嫌疑について、医学の専門家の意見が対立しました。その結果、傷害罪については無罪判決が下されましたが、傷害致死罪、強制わいせつ致傷罪について懲役12年の有罪判決となりました。

 

現在、今西さんは控訴審で無実を訴えています(詳しくは今西事件支援ページ)。

 

|| プロジェクトメンバーの声

湯浅 彩香

弁護士(大阪弁護士会)/イノセンス・プロジェクト・ジャパン

 

難しい内容の事件ということもあり、裁判の準備にはとてつもない時間を費やしました。私は冒頭陳述と被告人質問を任せてもらい、何度も何度も拘置所に通って今西さんの話を聞きました。

 

裁判の準備をしながら今西さんの人柄に触れ、「この人が2歳の小さな子を虐待するはずがない」、「絶対に無罪判決が下されなければならない」という想いを強固にして裁判準備に励みました。

検察側は、暴力の根拠として脳幹損傷や挫傷性血腫の存在等を主張していますが、どれも客観的な証拠が不十分です。しかし、一審の判決では懲役12年の有罪判決が下されました。
私たち弁護団は、控訴審になってからイノセンス・プロジェクト・ジャパンに支援を申込みました。弁護団は、イノセンス・プロジェクト・ジャパンからのアドバイスを受けて主張を補充し、裁判所に書面を提出しました。
さらに、イノセンス・プロジェクト・ジャパンは、今西事件について情報を世間に発信しています。支援の輪の広がりには、今西さんだけでなく、今西さんのご家族や弁護団もとても励まされています。私も、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの運営委員かつ審査員として活動する際には、えん罪被害者やその周囲の人々の励みになれるような活動がしたいと思っています。
今西事件に関わって強く感じたのは、裁判の争点が専門的な分野の話になった場合、専門家の協力なしには太刀打ちできないということです。

イノセンス・プロジェクト・ジャパンは、特に専門家の協力が必要なえん罪事件において、大きな役割を果たせる団体だと思います。今後も、今西事件に関わった経験を生かして、えん罪被害者のために活動をしていきたいと思います。

 

さまざまな分野の専門家が協働

技術の発展により、現代の刑事裁判において、科学的証拠の重要性は増しています。証拠の検討において専門家の援助を受けられるかどうかは、判決そのものを左右します。

 

弁護側に有利な話が聞けても、裁判への出廷等はできないといわれることも多々あります。IPJでは、えん罪に苦しむ人に、専門家によるサポートを無償で届けるため、さまざまな分野の研究者などと連携しているほか、さらなるメンバー拡大も目指しています。

 

稲葉 光行

イノセンス・プロジェクト・ジャパン 

科学者ネットワーク委員長 立命館大学 教授

私は長年、法律と縁が遠い科学技術の勉強をしてきました。

 

私が司法の問題に関わるきっかけは、公職選挙法違反が疑われた志布志事件の記録をコンピュータで調べたことでした。そこでは、科学的な証拠がないまま取調官が長期間自白を強要したことを知りました。また別の事件では、科学的に疑わしい手順で行われたDNA型鑑定に基づいて、一審で有罪判決が出されたことを知りました。

特に不思議だったのは、事件の取調べや判断に間違いがあったことが明らかなのに、その根本的な原因が未だに究明されていないことです。科学技術の業界では、「人間は間違うもの」という前提に立ち、間違いやミスが起きたら原因を究明し再発防止策を考えます。飛行機事故が起きたら、原因が調査され、再発防止策が取られます。日本の司法でもそのような考え方が必要だと思いました。

その頃、科学の視点から司法の間違いを検証するイノセンス・プロジェクトを知り、ニューヨークの本部を訪問しました。帰国後、日本で同様のプロジェクト立ち上げの構想を持っておられた法律家・法学者・科学者など多くの方にお会いすることができ、「えん罪救済センター」が立ち上がりました。

イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動によって、日本の司法においても、「間違いを繰り返さない」という考え方が広がっていくことを期待しています。

 

平岡 義博

元京都府警察本部 刑事部科学捜査研究所 主席研究員

イノセンス・プロジェクト・ジャパン

立命館大学 上席研究員

私は科学捜査研究所勤務の頃から捜査と鑑定の関係で多くの問題意識があり、定年後ある講演会で笹倉さんの科学鑑定のお話を拝聴し、心にスッと納まるものを感じました。その後、笹倉さんと龍谷大学に法科学研究会を作り、立命館大学にえん罪救済センターが設立されて参加しました。

 

ある事件の歯痕鑑定について意見を述べたことがあります。この事件では歯痕とされる痕跡の照合が単に画像を重ね合わせただけで詳細な測定がされておらず、極めて主観的なものでした。

 

科学的証拠が裁判に占める重みが増加しており、科学的証拠の検討では専門家の援助が必要です。イノセンス・プロジェクト・ジャパンは科学的な援助が受けられる数少ない場で、多くの弁護士とともに冤罪を訴える方に耳を傾け救済の可能性を検討しています。

 

現在、イノセンス・プロジェクト・ジャパンに参加する科学者はまだ少なく、一般の科学者の参加を求めています。西欧では、科学者が裁判に出廷し証言することは名誉なこととされていますが、日本の刑事裁判では証人尋問の厳しさなどのため敬遠されがちです。

 

私は、今後、このような刑事裁判の原因を研究し、改善する方策を提案したいと考えています。

 

 100人を超える学生が参画

IPJには、さまざまな大学から約100人を超える学生が参加しています。事件現場に行ったり、当事者と意見交換したりするなどして、実際のえん罪事件についても学びつつ活動しています。

 

また、IPJを広報し、活動を拡大していくためにどのようにしていくかなどを弁護士や研究者と一緒に考えています。大学生ならではの新しい意見が会議や団体運営の活性化にもつながっています。

公式ホームページの刷新にも大活躍してくれました。

 

|参加学生の声

三須 愛子

龍谷大学法学部3回生/イノセンス・プロジェクト・ジャパン学生ボランティア

 

私は、大学1回生から犯罪学や更生支援について興味を持ち勉強していましたが、3回生になった頃、違った観点から勉強したいと思うようになりました。ちょうどそのとき、龍谷大学の古川原先生から、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動を紹介していただき、参加するようになりました。
法律は文系のイメージがありましたが、イノセンス・プロジェクト・ジャパンは「科学」を取り上げており、視野を広げることができ、今では私自身「科学」にも興味をもち、医大の法医学の授業も受講するようになりました。
 

私たち学生ボランティアの活動が、犯罪をやっていないのに犯人とされてしまった方々の救済に繋がればいいなと思って活動しています。


高見 織衣

甲南大学3回生/イノセンス・プロジェクト・ジャパン学生ボランティア

 

私は、大学の講義でイノセンス・プロジェクト・ジャパンの紹介があり、法学部らしいボランティア活動をしたいと思い、友達と一緒に参加しました。
今は会議に参加したり、拘置所に今西事件の当事者の今西さんに会いに行ったりする活動をしています。今西さんの事件の報道はニュースなどで知っていましたが、拘置所で今西さんを一目見ると、とても優しそうな方でした。報道やネット上の情報とは全く違う印象で、驚いたことを今でも覚えています。

ボランティア活動を通して、ネット上の誹謗中傷についても考えるようになりました。えん罪については、様々な問題意識の持ち方があると思います。これから1回生や2回生にもイノセンス・プロジェクト・ジャパンを広げていきたいと思います。

 

えん罪のない世界を目指して

 

私たちは、警察に逮捕されたり、裁判で有罪判決を受けたりした人に対して「偏見」を持ってしまいがちです。その中に、やってもいない罪に問われている人たちがいる、ということは、ほとんど知られていません。

 

私たちは、こうした現実や、IPJによる支援活動を、もっと多くの方に知っていただくための活動も進めていきたいと考えています。


ぜひ、引き続き私たちの活動を応援していただけますよう、よろしくお願いいたします!

 

 

応援メッセージ

 

山岸 忍 さま

プレサンスコーポレーション 元・代表取締役

(えん罪当事者)

私は、刑事裁判とは真実を明らかにする場で、検察官は公益の代表者としてその真実を追求する仕事だと思っていました。しかし、検察官は2人の事件関係者を取り調べで脅して供述を捻じ曲げ、冤罪で私を逮捕・起訴しました。


検察官という国家権力が、手段を選ばずに私を罪に陥れようとしてきたのです。

 

その後、私は無罪判決を受けましたが、おそらく日本中で同じような冤罪事件が繰り返し起きており、誤った有罪判決を受けた不幸な方もたくさんいるのではないでしょうか。

 

イノセンス・プロジェクト・ジャパンという団体は、そのような冤罪に苦しむ人たちを支援する団体だと伺っております。日本から冤罪をなくすためにも、皆さまの御支援をよろしくお願い申し上げます。

 

私は、冤罪の被害に苦しめられた最後の一人になりたいと思っています。 

 

江川 紹子 さま

ジャーナリスト

「まさか、自分にえん罪が降りかかるとは…」
さまざまなえん罪事件で、当事者がそう言うのを聞いてきました。

 

人は過ちを犯します。優秀な捜査官や組織でも、間違いは起きます。その間違いが、いつ、自分の身に及ぶか分かりません。


そのうえ残念なことに、日本の刑事司法に関わる組織は、間違いであっても、いったん結論を出してしまうとなかなか修正ができません。えん罪から無辜を救済するのには、大変な時間と手間と多くの専門知識が必要です。

 

私自身をえん罪から守るために、イノセンス・プロジェクト・ジャパンの活動を応援したいと思います。

 

周防 正行 さま

映画監督/再審法改正をめざす市民の会共同代表

いきなり「冤罪」と言われてもピンとこないだろう。「冤罪」とは、やってもいないことをやったとされて罪に問われることだ。そして信じられないかもしれないが、罪の軽い事件から死刑事件まで、あらゆるレベルで起きている。これまで刑事司法を取材してきた実感として、「冤罪」は誰の身に起きても不思議ではない、と断言できる。

 

残念ながら現状の司法制度では、これからも多くの冤罪が生まれるだろう。そして、間違って有罪とされた人を救うのは、果てしなく難しい。無実を訴えて闘う多くの人を見てきた。そして、冤罪と闘う弁護士や支援する人たちの献身的な活動を目の当たりにする度に、自分にも「何かできること」はないかと思ってきた。

 

イノセンス・プロジェクト・ジャパンを応援することは、その「何かできること」の一つだと確信している。冤罪を生みにくくするための司法制度を実現するためにも、まずは一つ一つの事件で冤罪が起きた原因を明らかにし、冤罪に苦しむ人を助けなければならない。そして二度と同じ過ちが繰り返されないように司法制度を改革していかなければならない。

 

イノセンス・プロジェクト・ジャパンに対する期待は大きい。

 


 

|ご留意事項

・本プロジェクトは、毎月の継続的なご支援を募集するものです。

・弊団体は現時点において、政治資金団体、公益法人、認定NPO法人等に該当いたしません。寄付金の控除等に関しましては、国税庁のホームページでご確認をお願いいたします。

・初回ご支援時に1回目の決済が行われ、翌月以降は毎月10日に決済が行われます。ご支援に関するご質問は、こちらをご覧ください。(リンク

・ご支援にあたり、利用可能な決済手段はこちらをご覧ください。(リンク
・本プロジェクトでは、お1人様1コースへの支援となります。複数コースへのご支援は出来兼ねますのでご了承ください。
・ご支援確定後の返金は、ご対応致しかねますので何卒ご了承ください。翌月以降のキャンセル(解約)については、こちらをご覧ください。(リンク
・コースを途中で変更することはできません。お手数をおかけしますが、一度支援を解約していただき、ご希望のコースにて、改めてご支援ください。支援の解約方法は、こちらをご覧ください。(リンク
・ ご支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。
 

 

寄付金が充てられる事業活動の責任者:
稲葉 光行(イノセンス・プロジェクト・ジャパン)
団体の活動開始年月日:
2016年4月1日
団体の役職員数:
30〜49人

活動実績の概要

これまで7件の支援決定をし、2件の再審開始決定を導きました。その1件が、プロジェクトページで紹介している湖東記念病院事件です。 また、えん罪事件やその実態について、新人弁護士向けに研修や報告会を実施しています。

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